2024年1月実施FP1級学科試験分析(基礎編)

お待たせしました!!
今回もスピード重視で試験問題を分析します!
今回も気になる問題はしっかり文量使ってがんばりました!!⊂⌒~⊃。Д。)⊃
問題の判定は基本的には以下の3つ。

当テキスト未掲載などで、正解を導き出すのは困難だった問題「難問」、
当テキストから正解を導き出せるものの、難易度が高かった問題「普通問」、
当テキストが身についていれば問題なく解けたであろう「易問」。

ただし、問題の難易度から判断する場合もあります。ご了承を。

FPWikiでは公式テキストじゃなく、当テキストで勉強していたことを基準としております。

今回もきんざいの問題用紙を片手に読み進めてください。公式サイトから印刷もできます♪

急いでアップしたので間違った解説があったら教えてくださいね!すぐ修正します。それとリンク切れとか誤字脱字も!!

応用編の分析はもう少しおまちください。がんばりますっ!!

このページは基礎編の解説です。

基礎編の検証

問 1

易問

意地悪な6つの係数が出ました。二人の年金を合わせて考えて20年間毎年300万受け取る計画。年金原資を計算するなら年金現価係数を使います。妻は5年遅く支払開始のため最初の5年分は大きく貯めないといけませんね。そのため5年と15年の表が良いのになと思うのですが、5年と20年しか与えられないという意地悪。こういう意地悪しても算数が強くなるだけでFP1級に関係ないし、それにFP的に資料の一部しか与えられない状況ってありえる?って思うのですが(; ・`д・´)
計算方法ですが、おしりの15年間は毎年公的年金で255万円もらえます。すると足りないのは45万円。まずこれを20年で計算しちゃいます。使う係数は当然年金現価係数。
45万円×14.8775=669万円(万円未満切捨て)
次に最初の5年。妻の年金はまだ支給されないので夫の180万円のみ。120万必要ですが、先の計算で45万円は含まれてしまってます。つまり120万-45万=75万円を5年で計算します。
75万円×4.5797=343万円(万円未満切捨て)

この2つを足せば完成です。

669万円+343万円=1,012万円

正解は3番です。
6つの係数を理解できていれば問題ない出題です。ただ、こういう難易度の上げ方は好きではないです。

★ちなみに、暗記が苦手でどうしようもない!という人には暗記せずに正解する方法があります。余談です。
たとえば、100万円を15年受け取りたい。通常計算で100万円×15年=1,500万円です。ですが年3%運用ですから少しお得になる。つまり×15より少なくていいハズです。
表の中からそれっぽいものを探すと・・・、14.8775の年金現価係数かぁ!となるワケです。
逆に、5年間いくらずつ貯めればいいですか?なんて問題の場合もありますね。この場合は通常計算でいけば100%÷5年=0.20なわけですが、これも年3%運用が効いてきますね。つまり0.20より少なくていいハズ。
また表の中からそれっぽいものを探すと・・・、0.1884の減債基金係数かぁ!ってなる訳です。
6つの係数暗記するのムリ!!って方はこの方法で導いてください!!ヾ(≧▽≦)ノ

02.6つの係数

問 2

難問

正解は4番。
高額医療合算介護サービス費はテキスト範囲外でした。
厚生労働省の説明を引用します。

「医療保険と介護保険における1年間(毎年8月1日~翌年7月31日)の医療保険と介護保険の自己負担の合算額が高額な場合に、自己負担を軽減する制度」 
直近1年間ではないですね。高額介護サービス費や高額療養費の支給が必須ともなっていません。

選択肢1は易問。2号被保険者は1割負担です。
選択肢2は2級サイトに掲載。末期がんなどが対象です。
選択肢3は年間上限は撤廃され月額上限のみになっています。

消去法で辿り着けますが難問とします。

04.公的介護保険
04.公的介護保険(FP2級)

問 3

普通問

選択肢1と2。派遣や下請けは元々の雇用主が労災適用事業になります。
選択肢3は正当。
選択肢4は掛け持ちしてたらすべて合計した日給が基になります。ありがたいですね。

正解は3番です。

05.労働者災害補償保険(労災)

問 4

難問

これはすごい細かいところが出ました。国民年金の合算対象期間の問題。不適切は2番で、任意加入しなかった20~60歳未満の期間です。これ、任意加入自体の条件は65歳未満なんですよ。だからすごくいやらしい問題ですね。選択肢2から4まで並んでいて、あれ?2だけ違うから変だな。って思った人は当てたと思います。ウチのテキストはここまで細かく載せていないので難問とします。

正解は2番です。

07.公的年金制度[全体像]

問 5

普通問

在職老齢年金の問題。
選択肢2が適切です。テキスト掲載アリ。
ちなみに選択肢1、被保険者ではなくなりますが70歳以上でも支給調整はされます。不憫。

09.在職老齢年金(老齢厚生年金)

問 6

普通問

確定拠出年金(企業型)の問題。これは1級のかなりオーソドックスな問題です。
選択肢1の年齢制限は規約で70歳まで延ばせます。
選択肢2は事業主掛金を越えることはできません。
選択肢3、これはテキスト外です。運用禁止商品に自社株は入っていません。
正解は選択肢4。
6カ月経つと国民年基金連合会に自動移換されちゃいますね。

15.さまざまな私的年金等②

問 7

難問

この問題も範囲外。問われている内容は難しい事ではありませんが範囲外なので難問としました。
選択肢3が不適切。
支払先は直接学校になります。そのほかはすべて適切。選択肢4のみテキスト掲載しています。

18.教育資金支援制度

問 8

難問

募集株式の発行の問題という出ましたキラー問題。しかもいつも8問目。
ちなみに前回の8問目は「高年齢者就業確保措置」でした。
最近のきんざいは8問目で殺しにかかってくるようです。捨てましょう。忘れましょう。そして楽になりましょう。
ちなみに不適切は1番。
普通決議となっていますが本当は特別決議なんですよね。

問 9

難問

保険から今回は「保険会社向けの総合的な監督指針」の問題がでました。これも・・・なんですか?定番ですか?定番じゃない問題を出すのが定番になりましたか?
ちなみに前回は「生命保険の動向」からの出題でした。これは生命保険協会のPDFでしたが、今回は金融庁のPDFからの出題ですね。この1問のために資料1冊読めってことですよ。問9はPDFファイルを武器に殺しにかかってきます。捨てましょう。忘れましょう。そして楽になりましょう。
ちなみに不適切は1番。

保険会社向けの総合的な監督指針(PDF)

問 10

普通問

各種共済の問題。

不適切は1番。
生協は全国区なので移換できます。またもテキスト対応外からの出題でしたが、問題の難易度は日常的で低め。普通問とします。選択肢4はテキスト対応でした。

03.生命保険等商品

問 11

易問

生命保険の一般的な特徴。テキスト外の変化球が多かったので急に易問がきました。
不適切は2番。
指定代理請求は3親等以内なので結構幅広いです。伯父叔母や甥姪もなれます。選択肢3の契約転換制度は2級サイト掲載です。選択肢1が難しかったですかね。まず設問の説明不足なんですが、これは契約者が年金保険を支払中で、払うのがキツクなったんだか、支払保険料を抑えるために減額したいという状況ですね。ただ、個人年金保険料税制適格特約は所得税の優遇があるため税法で条件が決まってますね。条件は「04.生命保険料控除」にある通りです。優遇受けている以上、そのスケジュールを崩すことはできません。減額手続きって本来は減額分の積立金は戻るわけですが、この場合は即現金ではなく将来の支払スケジュール含めることで条件を維持するということです。

03.生命保険等商品
04.生命保険料控除
02.生命保険の基礎知識(FP2級Wiki)

問 12

易問

仕訳の問題が出ました。これも定番です。定番なのですが難しいよね、覚えられないよね。私も苦手です:;(∩´﹏`∩);:
でも選択肢1~3まで散々読ませておいて、正解は4番です。
特定の役員や従業員だけを対象にする場合は給与扱いになります。普遍的にやらないと福利厚生としては認められないんだね。
あと、補足で選択肢3番について。全額損金は50%以下ですね。暗記するのは大変ですがこのくらいは覚えておきましょう。

06.法人の生命保険経理(仕訳)
11.(法人)損害保険の経理処理

問 13

易問

不適切は1番。
少額短期保険業者はそもそも税法上控除対象に認められていないので生保であろうが地震であろうがダメなんですね。控除対象にするならそもそも契約先から気をつけないとって事になります。
選択肢2は居住用に限るのでアウト。
選択肢3、地震保険は2年ごとに支払いますが1年ごとに控除します。
選択肢4、これは当然ですね。

04.生命保険料控除
07.火災保険と地震保険

問 14

普通問

どうにかして世間で販売されている1級テキストの範囲外から出したかったのか、第3分野の商品性の問題。
確かにカバーしてる出版社は少ない問題になったかもしれないけど、1級で問うべき問題かな?
選択肢1。これは更新できますね。例が良くないかもですが県民共済とかああいうのはみんな病気しても更新できます。新しく入れなくなる(にくくなる)だけです。
選択肢2。適切です。治療を目的としてちゃんと入院してますからね。当然すぎます。
選択肢3。特定疾病定期は生命保険で言う「死亡」が「特定疾病発症」に置き換わる保険なので、保障した時に消滅します。
選択肢4。限定告知は真実を告知していてがんみたいに潜伏期間とかそういう話ではないので(持病があるからがんが発生しやすいとかではないし)免責期間はありません。

正解は2番です。

03.生命保険等商品

問 15

易問

仲間外れを探しましょうの問題。機械保険は賠償保険ではなく機械設備の故障や事故の損害自体を補償します。FP2級サイトで触れています。それ以外の選択肢はすべて正当です。

正解は4番です。

09.傷害保険と賠償責任保険
11.傷害保険・賠償責任保険(FP2級Wiki)

問 16

易問

雇用関連指標に関する問題。前回に引き続き今回も2級混合の問題でした。適切は1番で、求人数を求職者数で割ります。
選択肢2が難しかったです。詳細集計の公表は四半期ごとです。細かい論点ですね。テキストにも載せていません。
選択肢3は2級サイトに掲載。選択肢4は1級サイトに掲載しています。

正解は1番です。

02.景気・物価指標
02.経済指標(FP2級Wiki)

問 17

難問

レバレッジ型ETFに絞った問題。重箱の隅をかなり鋭角についてくるね。
不適切は4番。
2023年に一部約定金額が上がったらしいんですよ。細かすぎる問題なので捨て問でいいかなぁって思います。主にレバレッジ2倍の商品などが60%になりました。

正解は1番です。

04.投資信託の販売商品(顧客側)

問 18

易問

債券利回り問題です。割引債から行きましょう。割引債は購入単価が100円より安くて、償還は100円です。その差額が利回りという事になります。
①購入単価×(1+利率)に残存期間を乗ずる=100円 この関係が成り立ちます。当てはめます。
X×(1+0.008)⁴=100
X=100÷1.0324
X=96.86

②次に固定利付債券ですがこれはテキストの公式の通り。最終利回りを求める式に当てはめましょう。

{1.25+((100-101.50)÷5)}÷101.50×100=
(1.25-0.3)÷101.50×100=0.94

以上となります。

ちなみに①ですが、本テキストの年複利計算を使って解いていただいても結構です。私は覚える公式を1つでも減らしたいのでそうしてます。√⁴は電卓のルートボタンを2回押せばOKですよ♪そして解くときにXを代入しても良いのですがかえって面倒です。どうせ①の選択肢は2択ですからわたしはその2つを実際に当てはめます。式が成立したほうが正解ということです。

さらに簡単に終わらせたい方にもうひとつ。①は96.80か96.86のいずれか。そして年利0.80%。つまり実際に96.80に1.008を4回掛けてみる。96.86に1.008を4回掛けてみる。これで償還価格の100になったほうが正解です。簡単です。ただしFPになった後、実戦でなんの役にも立ちません(笑)

正解は2番です。

07.債券利回り計算

問 19

難問

また今回も株式のテクニカル分析の問題がでましたねぇ。んーそろそろテキスト改編して導入すべきでしょうか?適切は1番で、ローソク足の見方です。前回試験の応用編で苦い思いをしている人は当てられたと思います。まったく同じ論点ですからね。終値が良ければ陽線で表示され終値が値を下げれば陰線となります。ちょっと詳しい人ならわかる問題。
選択肢2以降は超難度です。FX投資に詳しい人じゃないとわからないですね。2のシグナル線はMcATの・・・じゃなくてMACDの指数平滑移動平均線です。
3は株価の上下ではなく相場の値動きの広い狭いでバンド幅が変わります。4は0~100%で推移するので100を超えることはありません。

正解は1番。難問です:;(∩´﹏`∩);:

問 20

難問

先物やったことないんで全然わかんないす・・・⊂⌒~⊃。Д。)⊃
ちなみに不適切は2番で、日経225マイクロ先物は単位5円は合っているんですが、日経225の10倍が正当だそうです。

これまた難問にします(ノД`)・゜・。

問 21

易問

これは定番中の定番問題。ただし正解は「なし」の4番という選びにくい選択肢。最近多いですね。全部ありか全部なしみたいの(。-`ω-)
自信をもって答えられるかを試してきてるんだと思います。確かにオプション取引のプレミアムの問題はもはや1級試験ではイージー。当てましょう!!
詳しくはFPWikiで詳しく解説しておりますが、簡単に言うと実行する権利を商品化したものなんです。プレミアムは価値(値段)の事。
ある設定価格で、コールは買う権利、プットは売る権利です。

aは価格上昇時なのでコールの価値が上がりますがプットの価値は下がります。高く売れるのでプットの権利に需要が無いからです。
bはボラティリティは値段の動きの幅。上昇すると相場が不安定になるのでどちらの価値も上がります。
cは残存期間が長ければサービス利用期間が長期になるわけですから双方とも価値は高くなります。

正解は4番。該当は0ということです。

17.デリバティブ取引「オプション取引」

問 22

普通問

ジェンセンのαの問題。公式はテキストにありますが、レア問なので当てられた人は少なかったかもしれないですね・・・:;(∩´﹏`∩);:
ジェンセンのαはCAPMで算出する市場平均線を超える収益を出しましょうっていう方法。式はこう。

ジェンセンのα=ポートフォリオの収益率-CAPMによる収益率

CAPMの収益率がわかりませんので先に出しましょう。
CAPMによる収益率=無リスク資産利子率1.0%+(市場の期待収益率10.0%-無リスク資産利子率1.0%)×ポートフォリオのβ1.5
CAPMによる収益率=14.5%

ジェンセンのα=ポートフォリオの収益率16.0%-CAPMによる収益率14.5%
ジェンセンのα=1.5%

正解は2番です!

市場平均線を1.5%上回るぜっ!ってことですね。

22.ポートフォリオのパフォーマンス分析

問 23

易問

今回試験の法令基準日は10月1日だというのに新NISAの問題を出してきましたね。普段はあまりこういう手は使ってこないのですが・・・。
FPWikiでもWEBのほうで先行して載せていましたが、今回の問題だと2か4かで悩ませてしまいましたよねー:;(∩´﹏`∩);:
選択肢2も4も「年末の残高」「翌年中に売却」となっていて、ここがキモですね。従来のNISAも毎年の利用枠は年が明けると使えるようになるじゃないですか?やっぱ税金なんでそうなんですよね。新NISAもそのへん共通でして、翌年売却しているということはその枠が使えるようになるのはさらにその翌年ということになるんです。
すると選択肢2はすでに1800万円の利用枠合計を使い切ってしまっているので、その年は購入できません。4は成長枠最大1200万円の内1000万円利用中なので残り200万円です。選択肢4の200万っていう出し方がヒントだったかもしれないですね。限度額に注意して見てご覧っていうきんざいのやさしさと思います(^^)/

よって、不適切は2番となります。

このルールにしないと同年中にいくらでも買って売ってを繰り返せるようになってしまいますもんね( ˘•ω•˘ )

24.NISA(少額投資非課税制度)

問 24

易問

これは金融機関系の人にはイージーな出題でした。銀行などで購入した投資信託は投資者保護基金対象外です。投資信託は分別管理が義務付けられているので販売窓口が倒産とかしても関係ないんですね。

正解は2番です。

25.セーフティネット

問 25

難問

4番が不適切。FPWikiでカバーできてたのは選択肢3だけでした。すみません!(ノД`)・゜・。
選択肢4ですが、国税庁HPによると「消費税法基本通達10-1-18《自家消費等の場合の対価》においては、棚卸資産を家事消費した場合、その棚卸資産の仕入価額以上の金額、かつ、通常他に販売する価額の50%相当金額以上の金額を課税売上として消費税の確定申告をすることを認めている。」というのがあり、これに引っかけてます。これは消費税の話。そしてもうひとつあります。所得税法基本通達です。この問題は事業所得に関する問題ですからこっちですよね。基本通達によれば「39-2 事業を営む者が法第39条若しくは第40条に規定する棚卸資産を自己の家事のために消費した場合又は同条第1項第1号に規定する贈与若しくは遺贈をした場合において、当該棚卸資産の取得価額以上の金額をもってその備え付ける帳簿に所定の記載を行い、これを事業所得の金額の計算上総収入金額に算入しているときは、当該算入している金額が、39-1に定める価額に比し著しく低額(おおむね70%未満)でない限り、39-1にかかわらず、これを認める。」とあります。もはや難しすぎて意味不明になりますが、とにかくカッコのところに「おおむね70%未満」とあります。こちらが正当です。こんなの当てられなくて当然です。
ちなみに39-1とはこの条文です。
「法第39条又は第40条《たな卸資産の贈与等の場合の総収入金額算入》に規定する消費又は贈与、遺贈若しくは譲渡の時における資産の価額に相当する金額は、その消費等をした資産がその消費等をした者の販売用の資産であるときは、当該消費等の時におけるその者の通常他に販売する価額により、その他の資産であるときは、当該消費等の時における通常売買される価額による。」
通常売買される価額によるが著しく定額なのはダメと。おおむね70%ぐらいにしとけと。そういうことですね。

選択肢1はきんざいの分冊版にも解説がないところからの問題。小売り販売大手などがひとつひとつ計算してたら大変なので売価合計額から原価を逆算する手法。調べてみるとイオンなんかがこれだそうです。納得ですね。中小企業相手を想定するFP1級試験で出す事かなぁって気もしますよね。忘れてもいいんじゃないでしょうか。
選択肢2は何言ってるか全然わからない文章です。難しい書き方ですね。噛み砕きます。低価法で評価した在庫が翌年そのまま売れ残ってまた持ち越しになったときに、低価法を使用するなら、比較対象は前年の低価法で出した金額を使うんじゃなくて前年の原価を基礎にしなさいよって事。そりゃそうだ。低価法は原価か時価かで安い方が選べるもの。前年の時価と今年の時価から選ぶって変でしょ?なので仕入時の原価と今の時価で比較してねってこと。
選択肢3はテキスト掲載です。

この問題は気にせず先へ進みましょう。

03.不動産所得・事業所得

問 26

易問

不動産譲渡所得の取得費に関する定番問題です。すべての選択肢テキスト掲載です。
1は譲渡資産の基本ですね。減価償却費を差し引きます。
2は相続財産の取得費特例。翌日以後3年以内の譲渡です。
3は遺贈財産を譲渡したケース。遺贈された不動産の時価が経費で認められちゃったら丸儲けです。不適切です。
4は概算取得費ですね。5%です。

正解は3番です。易問でやんす。

05.譲渡所得

問 27

普通問

損益通算の問題です。損益通算もなかなか覚えにくいですよね。

1は不適切。一時所得は同じ一次通算グループですがその最後に通算しますので給与が先です。
2は適切。テキスト掲載アリです。譲渡所得の損失は先に一時所得と合算してから他の所得に通算します。
3は不適切。テキスト掲載アリ。一時所得や雑所得は損失については損益通算できないんです(内部通算はできる)。
4は不適切。経常所得グループ優先なので給与所得が先です。次に譲渡・一時グループ。最後に退職所得です。特に指定がなければこれが基本スタイルなのです。それに退職所得は特に控除も大きいのでそこから先に引いたらかわいそうですよね(^^)/

正解は2番です。

07.損益通算・繰越控除
08.損益通算(実践編)

問 28

易問

配偶者控除からの問題です。不適切は3番で、70歳以上が老人控除対象配偶者ですね。ほかはすべて適切で、テキスト掲載です。易問。

09.所得控除

問 29

易問

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)に関する問題です。これも基本知識の問題。易問です。
不適切は4番。3か4かで迷う人がいたかなぁってくらいですかねぇ。10年か13年かの2段階なのでそれで迷わせたかったのかも。

10.税額控除

問 30

普通問

住民税の問題。これも日常に近いので簡単だったのですが、ひとつだけ悩ませる選択肢がありました。それは4番。住民税の基礎控除です。
所得税は48万円ですが、住民税は43万円なのです。細かい論点のためテキストには載せていませんでした。
適切は2番です。
併用徴収が選択できます。これは簡単でしたね。
1は6月から5月までが正当。3は1月1日に住所地のあった自治体に支払います。

12.個人住民税・個人事業税・ふるさと納税

問 31

易問

法人税法上の益金に関する問題。不適切は1番で、残念ながらテキスト未掲載ですが、2~4はすべてテキスト掲載です。
棚卸資産については災害などの被害で評価損を出す事ならできます。

正解は1番。

14.益金

問 32

普通問

貸倒引当金が法定繰入率をいくら超過したかを問う問題。良く出題される定番問題で、私はテキストに導入しているつもりになっていましたが、未掲載でした!!⊂⌒~⊃。Д。)⊃
ほんとうにすみません!!過去問に取り組んでいた方なら落とした人はいないと思う易問ですが、ここでは普通問としてカウントいたします。今回からテキスト入りしました!

(1億5000万ー1000万)×1000分の10=140万

繰入限度額は140万円となります。実際に繰り入れたのは200万円なので、

200万ー140万=60万円

正解は2番。繰入限度額超過額は60万円です。

15.損金

問 33

難問

これは難問と思います。適切なものを選ぶ問題。
まず(a)。これは応用編対策の05.略式別表(四)(法人税の計算)の中にある略式別表四をご覧ください。見てみると「損金不算入」が加算項目にあり、「益金不算入」が減算項目にあります。設例と真逆ですね。不適切です。
次に(b)。これはテキスト外項目です。国税庁HPをご紹介します。別表八「受取配当等の益金不算入に関する明細書」というものがあり、受取配当等の益金不算入を適用する際に使用するとなっています。適切です。これはテキスト外。
最後に(c)。この設例は日本語もなんか不自然なのでバレちゃいそうですが、減価償却費は損金経理していない場合、申告調整で損金算入する事はできません。不適切。これもテキスト外です(ノД`)・゜・。

よって、正解は1番の「1つ」でした。難問です!!(∩´∀`)∩

13.法人税の概要&青色法人特典
05.略式別表(四)(法人税の計算)

問 34

普通問

2024年4月施行の相続登記の問題でした。複雑な改正ではないのでテキスト入りはしていませんでした。1級の出題になると思っていなかったので読みが外れました・・・。
今回の選択肢4つに出ている内容がすべてなので、次はもう出ないんじゃないかなって思ってます(この読みもはずれたらどうしよう・・・)。
相続で不動産もらったら3年以内に登記しようね、しないと罰則もあるぞ。すでに取得済みの人も3年は猶予するからね。という改正でした。

不適切は3番になります。
初見問題ですが4つすべてを読めば3番に違和感を感じたと思います。テキスト外ですが普通問としておきます。

東京法務局HP←簡潔でわかりやすいです。

問 35

易問

不動産売買の留意点からの問題。これは易問ですね。適切は2番で共有持分だけの売買が単独で可能です。ただし、実際には扱いにくい不動産になるので他人に売るって事はまぁしないですよね(;^ω^)
1は法定代理人の同意が必要なので、親権者からの取消が可能です。
3は追認というのはその契約を認めます!ってことなので契約した時から将来に向かって生じますね。
4は民法の方が強いです。たとえば宅地建物取引業法や消費者契約法からの買主に不利な規定などは無効となります。

正解は2番です。

03.不動産売買の注意点

問 36

易問

これも解答自体は簡単な問題。今回不動産分野は難易度抑えめですね。選択肢3が正解です。
防火規制については規制がまたがる土地の場合、厳しい方が適用となります。ただし、防火壁などで明確に区切られている場合はそれぞれの規制で適用可能です。応用編対策ページの注意点でちょろっと語っていました。当該建築物が防火壁で区画されているってどんな建物なんでしょうね?これ私イメージ湧かないんですよね~。
1は建築基準の法律ですから、その当時の法律に合わせて確認取って建てているので違法建築にはなりませんよね。既存不適格建築物と呼ばれます。ただし、火災の対策が古かったりするわけですから気をつけたほうがいいですよね。
2は2項道路の話。中心から2メートルずつ後退ですね。4mの道路なので。
4は審査の請求先が都道府県知事ではなくて審査会ですよって話で、宅建の問題。これFPにはいらない情報じゃないかなぁ・・・。不許可の処分が下った場合、かならずそこには審査請求の請求先って書いてあるし、FP的には「もしもの時には審査請求の制度がありますよ」って言えれば充分1級技能士だと思うんですがね。4につられた受検生、多かったんじゃないかなぁ・・・。

正解は3番です。

08.建築基準法(道路・用途・高さ)
09.建築基準法(建蔽率・容積率)
04.建蔽率/容積率の計算(応用編対策ページ)

問 37

難問

宅地造成?盛土?!(; ・`д・´)
まったくの初見問題登場です。
宅地造成等工事規制法とは宅地を造成することで災害に見舞われないように規制するための法律で、それはとても古いもののようです。
そこにきて令和3年に熱海で大規模な盛土による被害が発生しました。そこで令和5年より「宅地造成および特定盛土等規制法」と改め、現代に合わせた規制となりました。
そこからの出題。タイムリーな問題ではあります。
不適切は2番で、市街地に限られるかというとそんなことはありません。被害がでそうなところはすべてとなります。
他は適切となりますが、なかなか覚えるのは難しいですね・・・。FPとしてここまでの知識が必要なのかどうかも・・・。テキスト入りはいったん保留します。
ただし、調べてみると規制区域は幅広く、あなたの家も範囲内かも・・・?意外と身近な法律なんですね。

正解は2番。難問です:;(∩´﹏`∩);:

問 38

普通問

不動産取得税の問題。適切は4番でテキスト掲載済みです。でも少し難しかったですね。4は通常は1200万なのですが、認定長期優良住宅だと100万円増しの1300万になります。え!どっちだっけ?!ってなった方も多かったかなぁ・・・。他の選択肢も結構ムズイ。
1は相続や遺贈なら掛かりません。でも選択肢は相続人以外の者が取得している特定遺贈なので、この場合は掛かるんですよねぇ。ひっかけですね。
2はテキスト範囲外です。業者が作って売れ残った場合。1年経つと業者が取得したとみなされます。だから早く売りたがるのかぁー。値引きに使える?かもしれませんね。
3は宅地の評価額ですが、3分の1ではなく2分の1にできます。これはひっかけなしの基本知識ですね。

正解は4番です。

12.不動産の取得と保有にかかる税金

問 39

易問

登録免許税の問題。テキスト掲載アリで不適切は2番。所有権移転登記の税率軽減は贈与だと受けられません。売買か競売に限ります。その他の選択肢はすべて適切となります。選択肢4は貸付用なのでアウトですね。すべて①自己居住用である②50㎡以上③取得後1年以内という条件があります。この辺りの問題は難しいですよね。

正解は2番です。

12.不動産の取得と保有にかかる税金

問 40

普通問

土地収用法の問題。テキスト掲載アリで適切は3番。1は適正な価格として公示価格が適用です。2は完全補償ですのでさまざまなものが加わります。4は80%などといった制限はありません。選択肢4なんかはうまく迷わせる迷彩問題ですよねー。ひっかかりそう(;^ω^)

正解は3番です。

11.土地区画整理法・土地収用法

問 41

易問

これは新しい出題方法ですね(;^ω^)もっとも適した専門家はどれか。土地家屋調査士は測量なんかもできて不動産の状態を登記する専門家。選択肢3が正解となります。2の筆界特定も不動産鑑定士がいいですね。1は住所変更登記。法務局に届け出るので自分でやらないのであれば司法書士が適任と思います。4は建築士がいいですね。
ずばりここ!っていうページではないですがA分野の01が対応しています。

正解は3番です。

01.FPの倫理と関連法規

問 42

易問

贈与に関する問題。適切は4番で贈与の定番。「履行が終了した贈与は取消できません」が正解でした。その他の点を細かく見ていきます。
1は自署が必要かという点。そもそも死因贈与も贈与なので書面によりません。問いかけが上手な選択肢で、こう書かれると自署か自署じゃないかで悩みますよね。うまいなぁ。
2はどちらが優先か。これは遺言書のルールと同じで日付が新しい方が優先されるわけです。
3は負担付贈与の定番問題。これは贈与者に限りません。第三者に与える負担を負わせることも出来ます。

これは易問ですね。正解は4番です。

01.贈与と法律・贈与税

問 43

難問

これ以外と難問かも。不適切を探す問題なのですが、これ全部適切に見えます。
でもよーくみると2番が不適切です。被後見人はすべての権利が後見人に移りますので正当に思えますが、例外があり日々の買い物などの一般的な日常生活に関する行為についてはその限りではありません。そりゃ確かにそうか。そうじゃないと成り立たないわな。
あまり悩み過ぎても次に進めないし、手こずった人もいるんじゃないかなぁ。良問かもしれないですね(>_<)

正解は2番です。

11.成年後見制度

問 44

普通問

相続税における課税財産の問題。不適切は1番で、定番の選択肢。3年以内に支払額が確定していれば支払日が3年過ぎていてもそれは相続財産となります。
ただ、他の選択肢はむずかしかったですね。

正解は1番。

13.相続税の課税財産と非課税制度

問 45

易問

債務控除の問題です。これは易問ですねー。税金関係は延滞税も含めてすべて控除できます。墓碑はできません。以上です(^^)/

正解は3番です。

13.相続税の課税財産と非課税制度

問 46

難問

また良くわからんのがでましたね。相続土地国庫帰属制度。これって34問目の相続登記が義務になった問題に近しいものがあり、令和5年に始まった新制度です。所有者不明の土地を今後なくすための制度ですね。相続や遺贈で土地を受け継いだ人が利用できます。なんでもOKではなく、負担が大きいものや建物が建っていたりしても不可になります。

正解は3番が不適切。過去に取得した土地でも申請できます。数十年前でもOKと記載されています。

テキスト入りは今回はまだ初回なので見送ります。難問です!

問 47

易問

上場株式の相続です。これもたまに出る問題ですね。どこから選ぶかというと、

・課税時期のその日の終値
・課税時期の月の当月の毎日の終値の平均
・課税時期の月の前月の毎日の終値の平均
・課税時期の月の前々月の毎日の終値の平均

この中で一番安いものから選べます。すると前々月の451円が一番安いので、
1000株×451円=451,000円となります。
リンク先に過去問もあるのでぜひやってみましょう。

正解は3番です。

17.金融資産の評価

問 48

難問

これ・・・わかりやすくズバリ解説できる方いますかねぇ。まず選択肢2と4からいきましょうか。
2はこの場合は特定の評価会社となるので純資産価額で計算する事になります。不適切。
4は休業中という事で同じく特定の評価会社。純資産価額で計算します。不適切。
そして選択肢1。純資産価額方式においては課税時期3年以内に取得した不動産は通常の取引価額で評価することになります。路線価などは使えません。
問題は選択肢3です。これは小一時間悩みました。どう読んでも正当です。私が思った不適切な点は、必ずしも配当還元方式になるとは限らないということでしょうか。原則的評価方式がもしも低くなる場合にはそちらを選択することも可能だからです。もしこれが答えだとしたらすごく意地悪な出題と思います。疲れ切った後半でこの選択肢は・・・。
みんな、がんばったねぇ(ノД`)・゜・。

ということで正解は1番です。

20.取引相場のない株式の評価方法


問 49

普通問

相続税評価額の計算問題です。この出題も最近増えてきた傾向にあります。FPWikiでは簡単にしか紹介しておりません。今後強化していこうと思います。ひとまずWEBのほうは先行して、良く出てくる側方路線影響加算率を使った例を公式に加えました。

さて計算していきます。まず正面となる路線価は高い方を選びます。今回だと110です(11万円)。100の方は側方という事になります。Dとか書いてありますがこれは借地権の話なので今回は関係ありません。次に側方があるので加算が加わるのですが、まず、角地か準角地かを判断せねばなりません。T字路以上なら角地。一本道が曲がっただけなら準角地です。今回は角地となります。あとは、正面と側方をそれぞれ足し合って地積を掛ければ正解に辿り着きます。

(110,000×1.0+100,000×1.0×0.03)×300=
(110,000+3,000)×300=33,900,000円

正解は4番です。

18.不動産の評価(相続税評価額)

問 50

難問

最終問題は遺留分の特例からでした。ほぼテキスト対応済みなので難問にしなくてもいいところですが、2時間半戦ってきた受検生が解くには上手に隠されていて正解を探しづらい問題と思います。適切は3番。固定合意や除外合意をする際に、いっしょに今回受ける非上場株以外の財産についても除外することができます(固定はできません)。書き方がピンとこない上手な表現で書かれています。
1もまた、正当に読んでしまいがちですが、推定相続人じゃなくても代表になれるので間違いです。でもこれは基本問題かなぁ。
2は公正証書じゃなくてもOKです。あまり重要視しないところなので逆にノーマークでした。テキスト修正します。
4は家庭裁判所と経済産業大臣のところが入れ替えられています。間違い探しのような設例。最後の最後にこれを出されたら気がつかないかも・・・:;(∩´﹏`∩);:

正解は3番です(^^)/

09.遺留分

基礎編まとめ

今回、基礎編を分析した印象は前半戦が新しくなってきたなと。初見問題が増えたために前半に難問が集中しました。逆にタックスや不動産に入ってきてからは過去問からの出題が増えて安定してきた感じ。おかげでテキスト修正が少なくて済んだので前回よりも分析をスピーディに進められました(笑)
出題が両極でしたよね。全く見たことないか、既視感ありありか。受検生に対する心の揺さぶりが激しかった試験かなと(;^ω^)

改めて分類の基準はこちら
当テキスト未掲載などで、正解を導き出すのは困難だった問題「難問」、
当テキストから正解を導き出せるものの、難易度が高かった問題「普通問」、
当テキストが身についていれば問題なく解けたであろう「易問」。

さて、今回の難易度分析を見てみましょう!!

集計結果!! 易問:21(前回22) 普通問:14(前回13) 難問:15(前回15)

おぉ、ほぼ前回と一緒。奇をてらった問題は多かったものの難易度調整は絶妙ですね。

全体的には通常回よりも優しめだったかなという印象でしたが、初見問題でうまく調整してきたんですね。

いつもの分析法で「到達点」を出してみます。
(易問正解率100%、普通問50%、難問25%で集計)※難問はただの確率(4分の1)で加点ってこと
つまりFPWikiを使ってしっかり学習をしていたら・・・で予想する平均点のようなものとご理解ください。

易問42点、普通問14点、難問7.5点=64点(四捨五入)!!

いい具合ですね。受検生が目指すべき点数と思って学習を続けていただければと思います。ちなみに今回も初見問題の難易度は決して高くはなかったので、周辺知識に長けた方はもっと加点出来たと思います。70点いけた人も多かったかもしれません。
毎回どうしても試験問題に対して賛否両論あるわけですが、何問かは個人的にむむっ?とは思ったものの全体的には落ち着いたいつもの試験回といった感じでしたね。
後半戦の迷彩選択肢たちはいじわるー!!っては思いつつも、これがFP1級の厳しさじゃぁ!!と鞭を打ってくれているようにも感じます。
点数が奮わなかったみなさん、この辛さを乗り越えて掴む合格は本当に誇らしいですよ!!
合格点に到達したみなさん、おめでとうございます!

次は応用編の分析です!!2024年1月実施FP1級学科試験分析(応用編)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です