建築基準法|FP1級Wiki

FP1級学科試験の建築基準法では、基礎編で斜線制限や日影規制など。
応用編では防火規制やセットバックなどを含めた建蔽率と容積率の計算問題が出題される傾向にあります。

建築確認

建築主は一定の建築工事をしようとする場合には、着手前に申請書を提出し確認済証の交付を受けなければいけない。
建築確認が必要な建築物かどうかは、場所や目的、規模などによりそれぞれ異なっている。
ここでは簡単に表で説明する(出題傾向にないので)。

全国

種類新築増築・改築・移転大規模修繕
大規模模様替
用途変更
特殊建築物
(劇場、百貨店、病院など)
ほぼ必要
大規模建築物
(通常の住居を越えるようなサイズ)
ほぼ必要一定の場合要

都市計画区域内等

種類新築増築・改築・移転大規模修繕
大規模模様替
用途変更
上記以外の建築物ほぼ必要不要不要

道路に関する制限

接道義務

都市計画区域および準都市計画区域内の建築物の敷地は、原則、幅員4m以上の道路(自動車専用のぞく)に2m以上接していなければ、建築できない。

建築基準法上の道路とは

原則として幅員4m以上の公道・私道とされている。

  • 1号道路:道路法による道路
  • 2号道路:都市計画法、土地区画整理法等による道路
  • 3号道路:建築基準法第3章適用の際(1950年)、既にあった公道、私道
  • 4号道路:道路法、都市計画法等による新設や変更の事業計画のある道路で、2年以内に事業執行予定として特定行政庁が指定した道路。
  • 5号道路:一定の技術基準に適合する私道で、特定行政庁から位置指定を受けた道路(いわゆる位置指定道路)

セットバック

すでに建物が建ち並んでいる4m未満の道路で特定行政庁の指定を受けた道路は42条2項道路といい、建築基準法上の道路とみなされる。この場合は現況道路の中心線から2mずつ両側に後退した線が道路境界線とみなされ、後退部分(セットバック部分)は建蔽率や容積率の算定で面積には含まれない
ただし、反対側ががけ地や川、線路などで後退の仕様がない場合は、4m道路にするために必要な分をすべてこちら側にセットバックしなくてはならないので注意が必要である(自分が家を買う場合に、線路沿いの安い土地等は再建築時にセットバックの恐れがあります)。

用途地域による制限

13種類の用途地域ごとに、用途に応じて建築可能か否かが定められている。主だったものは以下の通り。

  • 工業専用地域に住宅、病院、ホテルなどは建築できない(工業地域では住宅は可)。
  • 第一種、第二種低層住居専用地域、田園住居地域では、診療所は可だが、病院は不可(おっきいから)。
  • 各低層住居専用、田園住居、各中高層住居専用地域ではホテル、旅館の宿泊施設は不可(第一種住居地域は3,000㎡以下のみ可)。

なお、敷地が2以上の用途地域にまたがる場合、敷地の過半の属する用途地域の制限が敷地全体に適用される(←応用編頻出)

建築物の高さの制限

景観や日当たりを維持するためにさまざまな高さの制限が定められてる。

絶対高さ制限

第一種、第二種低層住居専用地域、田園住居地域は、
原則として建築物の高さは都市計画で定めた10mまたは12mが上限となる。
(いわゆる閑静な住宅地がこのエリアにあたる)

斜線制限

建築物の各部分の高さは原則として道路や隣地の境界線からの距離に一定の勾配を乗じた線(斜線)を超えることはできない。
この規制全般を斜線制限と呼ぶ。

道路斜線制限

道路の上部空間の確保のために設けられている。すべての地域、指定のない区域内で適用される。
建物に隣接する前面道路の反対側(向こう側)の境界線から、地域や容積率などの条件で定められた角度で、建築物側へ斜線を引き、その高さを超えて建築物を建てられないようにしている。道路から見える空が狭くならないように取られている措置で、実際に斜めに切られたようなビルを見ることがあるが、道路沿いであれば道路斜線制限の影響と思われる。

緩和措置:前面道路の境界線から、後退(セットバック)して建築物を建てる場合、道路斜線の起点も反対側の境界線から後退分だけさらに外側にできる。

建築物の敷地が斜線制限の条件が異なる地域にわたる場合:各地域に存する建物の部分ごとに斜線制限を適用する。

隣地斜線制限

隣地間の上部空間の確保のために設けられている。建築物は一定の数値に20mまたは31mを加えた高さ以下にする。
第一種、第二種低層住居専用地域、田園住居地域についてはそもそも絶対高さ制限の10m、12mがあるため、隣地斜線制限の適用がない

「リンチは閑静な住宅街では行われない」と覚えましょう。

緩和措置:20m、31mを超える部分が境界線から後退(セットバック)する建築物は、斜線の起点も後退距離分だけ外側からにできる。

北側斜線制限

建築物の北側隣地の採光や通風確保のために設けられている。
第一種、第二種低層住居専用地域、田園住居地域、第一種、第二種中高層住居専用地域(日影規制がある場合を除く)で適用される。
低層住居専用と田園住居地域は5m、中高層住居専用地域は10mに、それぞれ一定の数値を足したものが限度とされる。

天空率による斜線制限の適用除外

道路、隣地、北側斜線制限と同程度以上の採光・通風等が確保されるものとして、天空率に適合する建築物については、各斜線制限は適用されない。

日影規制

中高層建築物の建築により周辺に生じるその建物の日影を、冬至日において一定時間内に収まるように、高さや形状を制限するもの。
商業地域、工業地域、工業専用地域以外で、地方公共団体の条例で定めた区域で適用される。
第一、第二種低層住居、田園住居地域は軒高7m超または地上3階以上、それ以外は高さ10m超の建築物に適用される。
同一敷地に複数の建築物がある場合はこれらを1つの建物として適用する。天空率は斜線規制に適用されるため、日影規制には天空率は適用されない。

防火規制

市街地の建築物の防火性能を集団的に向上させ、火災の拡大を防ぐ目的で防火規制が設けられている。以下の順番で規制が厳しくなっている。

防火地域>準防火地域>指定なし

建築物が防火地域と準防火地域と指定なし区域等、複数にわたる場合は、原則として建物全部が厳しいほうにあるものとして制限される。

外部リンク:国土交通省

建築基準法に関する過去問を解いてみましょう。2019年1月試験 学科 問36

建築基準法における「日影による中高層の建築物の高さの制限」(以下、「日影規制」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 日影規制の対象区域内にある同一の敷地内に2以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を1つの建築物とみなして日影規制が適用される。
  2. 第一種中高層住居専用地域および第二種中高層住居専用地域内において日影規制が適用される建築物については、北側の隣地の日照を確保するための建築物の各部分の高さの制限(北側斜線制限)は適用されない。
  3. 日影規制の対象となる建築物であっても、一定の採光、通風等が確保されるものとして天空率に適合する建築物については、日影規制は適用されない。
  4. 日影規制の対象区域外にある高さが10mを超える建築物で、冬至日において、日影規制の対象区域内の土地に日影を生じさせるものは、当該対象区域内にある建築物とみなして日影規制が適用される。

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解答

Wiki技能士

覚えても覚えても忘れてしまう日影規制の問題です。
これ絶対に忘れないでください。
「日影規制に天空率は適用されません」!!
天空率で日影規制が緩和されることはないのです。これ良く出ます。
1は、日影規制は2つを1つとします。OK。
2は、第一種第二種中高層住居専用地域は日影規制が適用されている建築物は対象外です。OK。
4は、高さ10m超でOKです!

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