2024年1月実施FP1級学科試験分析(応用編)

はじめに

2024年1月実施のFP1級学科試験の応用編を振り返っていきます。
基礎編まだ見てない方はこちら→2024年1月実施FP1級学科試験分析(基礎編)

毎度、基本的な話ですが応用編は5部構成。B分野リスク管理を除き(B分野かわいそう)
以下の構成で出題されます。

第1問 Aライフプランニング
第2問 C金融資産運用
第3問 Dタックスプランニング
第4問 E不動産
第5問 F相続・事業承継

今回も試験問題を片手にご覧ください。

分析の便宜上、配点予想もしていますが、
私の配点予想は過去の試験から想像したあくまでも独断です。
他のサイトさんを参考にもしてません。完全なる独断です。
みなさんは他のサイトさんの予想も参考にしてくださいね♪
そして急いで作っているので間違っている点があったら教えてくださいね(*´Д`)

また、ここは当てて欲しい!という問題は確定点として計算し、難易度の指標にしています。
確定点の評価基準は「FPWikiで学習しているFP2級保持者」を想定しています。

それではいってみましょう。

応用編解説

第1問:A分野

問51

まずはいつもの穴埋め問題からスタート。配点は1問1点の計6点と予想。
労災保険からですが、意地悪な出題が出ましたねぇ(*´Д`)。
答:①労働保険事務組合 ②都道府県労働局長 ③4(日) ④60(%) ⑤傷病補償(年金) ⑥7(級)

①:急にえ?なに?っていうところが問われました。完全なテキスト範囲外でした。申し訳ありませんでした。事業主の方ならすぐに解けた問題かもしれませんが、サラリーマンのFP受検生はわからなくて当然。落ち込まないでください。特別加入については当テキストでは「一定の条件」としてしか解説しておりませんでした。特別加入者はとりあえず保険関係が成立していることが条件ですが、中小企業の事業主は労災関係事務を労働保険事務組合に委託することも条件に加わります。今回テキストに盛り込むことにしました。
②:これも「え?」っていう問題。記入式である応用編にこういうの出しますかね・・・。これも間違えても悲しまないようにしましょう。ちなみにこの問題文でいくと申請書は労働保険事務組合に出すんじゃないですかね?労働保険事務組合→労働基準監督署→都道府県労働局になる気がするのですが。あと、答えに「労働局」とか「労働局長」と書いた人がいたなら正解にしてあげてほしいです。
救いとしては<保険給付>の文章の穴あき②のほうから推測することはできたかもしれませんね。
③:4日ですね。4日以上の事態にならないといけないんでしたよね。そして最初の3日は会社が補償しないといけないと。大事なところです。FPで労災聞かれたらまず説明できないといけない重要なポイント。当てないとですね。
④:60%。これも大事。当てるポイントです。
⑤:傷病補償。これも当てられます。ただ、労災って療養・休業・傷病の3つが混乱するんですよね。わたしだけ(;^ω^)??名前が紛らわしいんだよな・・・。
⑥:7級ですねー。これは過去問中心でやってた人よりテキストしっかり読んでる人の方がパッと思い浮かんだかも。FPWiki読んでた人ってこと。そう、読んでた人。労災の障害は1から7、8から14で区切りがあるっていうのは抑えておきましょう。

最初の2問はあきらめるとして、他は当てましょう。4問正解が合格ラインですね。確定点4点!!

05.労働者災害補償保険(労災)

問52

障害厚生年金からの問題です。

穴埋めは全部で5つ。配点は各1点、計5点と予想。

答:①3(級) ②1年6カ月 ③1(年間) ④65(歳) ⑤5(年)

① :はい、こちらの等級は1~3でしたね。基礎は2まで厚生は3まで。当てましょう。
②:1年6ヶ月も良く耳にしますよね?障害認定日。この辺がパッと浮かぶくらいじゃないとまだ合格には遠いかもしれません。当てられる問題です。
③:1年間未納がないことが条件です。ただ、これは実は特例なので特例期間が更新されなければ将来条件が変わってくる可能性もあります。現時点では2026.4.1まで。
④:65歳未満ですね。65歳になったら普通に年金受け取ってやーってことですね。これは解らない人でも勘で当てられたでしょう。
⑤:これはサポート外でした・・・すみません(*´Д`)。初診日から5年以内に治る必要があるんですね・・・。これはテキスト対応させていただきます。

ここは⑤以外はテキスト対応していたし、内容もとても基本的な問題。確定点4点!!

10.障害基礎年金と障害厚生年金

問53

年金試算です。今回はなんと障害年金のケース。初じゃないですか?テキストを大幅修正しないと(ノД`)・゜・。
面食らってテンパっちゃった人は落としたかもしれないですよねぇ。すみません・・・:;(∩´﹏`∩);:
でもやってみると前回の在職老齢年金の支給停止よりはミスりにくいかも・・・?

私の配点予想は各問3点(部分点あり)の計9点。

答 ①1,451,150(円) ②1,050,850(円) ③3,198,860円

障害基礎年金

まず基礎年金の最大額が大事。795,000円。ナック5です。2級はそのままで、1級は1.25倍になるんですよね。
次に子の加算ですね。228,700円ですが、これは今回教えてくれていますね。楽ですね。ちっちゃい子が二人いるので2人分足せますね。

795,000円×1.25+228,700×2人分=1,451,150円

初見問題とはいえ、①は充分当てる事ができる問題でしたね。ポイントは1.25倍を覚えていたか忘れていたかですね。あと、加給年金をこっちに足しちゃってるとかね・・・(ノД`)・゜・。

障害厚生年金

次は障害厚生年金です。こちらは加入期間が短い場合「みなし300月」があります。1級は1.25倍になるのはこちらも同様。配偶者加給年金ですが、年齢はOK。奥さん扶養範囲内っぽいですから年収850万円未満は間違いないですね。支給されます。

400,000円×5.481/1,000×300月×1.25+228,700円=1,050,850円

以上となります。計算自体は①も②も簡単ですが、子の加算と加給年金をどっちにくっつけるかで落とす出題ですね。いい勉強になります。

③障害補償年金

労災の障害補償年金の問題。給付基礎日額が与えられており、問題となるのは「何日分か」と、「調整率?」の2点ですね。05.労災のページを見ていただくと313日というのがわかります。基礎編対策として、とにかく最大313日!!と覚えていた人も多いと思うので、意外と答えられた人は多いかもしれませんがでも313日間出るんだなぁって感覚で覚えているので、計算式に組み込む際に発想が及ばなかった可能性は高いですよね。初見問題の難しさがここにありますね。
次に調整率です。13.年金の併給ページを見ていただくと基礎と厚生と両方出る場合は労災が支給調整されます。ですので、表から両方出る時の率である0.73を使います。

14,000円×313日×0.73=3,198,860円

以上になります。これは初めてで当てられた方はすごいですね。窮地に強いタイプの方だと思います!(^^)/

ここでは①と②は当てる事ができる問題でした。③は落としても仕方ないですね。ただ全体的に初見問題という事もあるので確定点は3点としておきます!3点取れれば及第です(^^)/

01.年金試算
05.労働者災害補償保険(労災)
10.障害基礎年金と障害厚生年金
13.年金の併給・離婚分割

第1問のまとめ

今回の第一問は計算問題で初出の障害年金相談がありました。ここでくじかれてしまった人はこの後の第二問以降もペースを崩されてしまったかもしれませんねぇ(*´Д`)
第1問の確定点は合計11点。加点ポイントは問52です。問53が取れなかったとしても落ち込まないようにしましょう!(^^)/

第2問:金融資産運用

株と投資信託について悩んでいるAさんの問題。

問54

日本銀行の金融政策とイールドカーブの問題。
配点は1問1点の合計6点としました。

答 ①8(回) ②6(営業日) ③財務(大臣) ④逆イールド ⑤フラット(化) ⑥ロールダウン(効果)

Ⅰは日本銀行の金融政策についての解説。なんだかまた難しいのがでましたねぇ。完全なテキスト対応外です。スミマセン:;(∩´﹏`∩);:
FPWikiからなんとか考えるとするならC分野「02.景気・物価指標」から無理やり絞り出すしかありません。
①:年何回開催されるか。企業アンケートを取る日銀短観は年4回。アメリカのFRBが開催するFOMCは年8回です。企業アンケートよりは簡便だろうから日銀短観よりは回数多そうですが・・・。正解は8回。アメリカのFOMC(連邦公開市場委員会)に日本がならって8回にしたようです。通常会合もあり、こちらは週2回。当てられなくても気にしないでいきましょう。
②:会合により「主な意見」を取りまとめて6営業日後に公表される。すみやかに発信することを目的としているとのことです。ここも間違っても気にしないで:;(∩´﹏`∩);:
③:財務大臣。経済担当大臣の他に誰かと考えて書くしかないですね。ここは勘で当てた人も多いかなぁ。ハズレてもしょうがない!!次にいきましょう!!

02.景気・物価指標

Ⅱはイールドカーブの問題。FPWikiでも少し触れています。イールドカーブは債券の残存期間と利回りを示すものです。
④:右上がりは順イールド、右下がりは逆イールドです。イールドカーブって書いてあり、2パターンあるような書き方してますから、どちらかしかありません。
⑤:傾斜が小さくなるのはフラット化ですね。読んで字のごとしです。〇〇化と書いてあり、スティープ化は問題文に出てますからもうひとつしかありません。
⑥:ロールダウン効果。順イールド状態で残存期間が短くなることで債券価格が上昇することを指す。キャピタルゲイン(売買差益)を得ることができます。〇〇効果と書いてあるのでピンときて欲しい!

07.債券利回り計算

問54はⅠは全滅も止む無し。Ⅱは逆に全問正解もあり得たと思います。FPWikiではイールドカーブは注意問題として深堀もしていますしね♪。確定点は3点とします!

問55

企業分析の問題。これもまたいままでと少し違うような・・・。

配点ですが、1問1点、合計5点ですね。

答 ①経常利益 ②営業(利益) ③13.82(%) ④0.58(回) ⑤1.35(倍)

①:ROAの問題でした。よっしゃ!!っと思ってみてみるといつもと違う・・・。決算短信?:;(∩´﹏`∩);:・・・・。ROAにはいろいろ種類があるのですが、今までは事業利益を割るパターンばかりでした。今回は経常利益。これもROAなんです。完全にFPWiki敗北です。ここまで載せておりませんでした。言い訳の仕様もありません。今回テキストを書き加えました。WEBサイトは先行してアップしてあります。「総資本利益率」は利益にいろんなものを使います。その中に経常利益があります。
②:ここはいつものROA。使用総資本事業利益率です。事業利益は営業利益に利息と配当金を足したものですね。ここは定番問題!!
③:自己資本利益率、ROEです!(当期純利益÷自己資本)×100だっ!応用編対策を見てくれていた方は解けたでしょう!自己資本は純資産から非支配株主持ち分は抜きます。
  90,000÷(652,000-1,000)×100です。13.82%。抜き忘れた人は13.80%になったかも。残念です( ˘•ω•˘ )
④:次は使用総資本ですね。売上高÷使用総資本(資産)です。使用総資本とは資産の部合計を書けば良いです。
  126,000÷217,000=0.58回です。今度はW社の計算でした。意外とX社とW社の書き間違いが起きます。本番では注意です!!
⑤:財務レバレッジ。使用総資本(資産)÷自己資本です。ここでも自己資本を使うので③で間違った方はここも間違う可能性がありましたが、運よくW社は非支配持株分はありませんでした。217,000÷161,000=1.35倍。小数点第3位を四捨五入ですので各問このあたりも注意ですね。このあたりは慣れです(^^)/
  

最初①を見てんん?!となりましたが②以降はむしろ今まで通りの定番問題。当てないといけないものばかりでしたね。企業の財務データ分析は2社のデータを比較することがほとんど。焦って別の方の会社の計算をしないこと。四捨五入の方法。あとは呼び名ですね。なんで日本語って同じものを違う呼び方するのかね。財務データ問題は特に多いので困りますね(ノД`)・゜・。資本と資産とか・・・。

ここは当てないといけないところ。応用編対策ページから大きく得点できました。確定点4点です。

03.財務データ分析(応用編対策)
10.株式投資の企業分析

問56

いつもは予想収益率で出題されるYファンドとZファンドのポートフォリオですが、今回は実績収益率からの計算問題になりました。これはたまに出題されるやつでFPWikiでは掲載からハズシてしまっておりました・・・(ノД`)・゜・。
ですのでテキストから解くには期待収益率の変化形と思って解くことになります。実績収益率とは、もう過去の結果であるため生起確率などありません。もう起きている事です。応用編対策ページにあてはめて考えていきましょう。採点予想は①が5点、②が4点のそれぞれ部分点ありです(^^)/

①標準偏差を求めます。いつもなら期待収益率が必要ですが、ここでは実績収益率とで言えばいいのか、それを足して割ればいいですね。第1~4期がそのサンプルとなります。生起確率の場合だと、すべて足せば1(100%)になるので割らなくていいですが、実績収益率ではすべて足すと100%が4つで400%になっちゃうのでいちいち4で割る必要があります。

(10%+12%-4%+6%)÷4=6.00%

次に運用した場合の標準偏差を求めます。標準偏差とは分散の平方根。分散を導き出します。

{(10-6)²+(12-6)²+(-4-6)²+(6-6)²}÷4=(16+36+100)÷4=38

分散の平方根こそが標準偏差です。

√38=6.16%

正解は6.16%です。

今回を機にテキスト19.ポートフォリオのリスク計算に来年度版から掲載する事にしました!WEBは先行掲載です。よろしくお願いします!

②次に相関係数を求める問題。これには公式があり、

相関係数=投資信託YとZの共分散÷(Yの標準偏差×Zの標準偏差)

です。共分散とZの標準偏差は与えられていますから、①で計算したYの標準偏差を当てはめればOKです。

-12.00÷(6.16×2.12)=-0.92

以上です。①が導き出せなければ芋づるとなりますが、式の部分点は大いにあると思います(^^)/

問56は①のときに、予想収益率から標準偏差求めるやつの発展問題だ!!って気づけたかどうか。もしくは過去問をどれだけ回していたかで決まりますね。ピンときた方は満点も狙えましたね。逆に、①が解けずに芋づるしたとしても①と②それぞれに部分点の加算はあったと思います。②については式だけなら書くことは可能だったでしょう。①も完全な式でなくても迫ることはできたと思います。テキストに載せていない問題が出てしまったので①1点、②2点の合計3点を確定点と致します。

ポートフォリオ理論は大物です。FPWikiの基礎編4編と応用編1編で5項目に渡ります。じっくり何度も理解するまで読んでいただき、応用できるようにしましょう(^^)/

08.ポートフォリオ(期待収益率・標準偏差)(応用編対策)
19.ポートフォリオのリスク計算
20.ポートフォリオ効果

第2問のまとめ

確定点は10点です!!あれ?!FPWikiは応用編対策が得意なハズなのに厳しくないかい(; ・`д・´)!!
まだだ、まだ終わらんよ!!

第3問:タックスプランニング

来ましたね。略式別表四のお時間ですよ。出るってわかっててもため息がでますね。勉強してきたんですけどね。

問57

別表四の穴埋め問題。ここは何としても満点取って挽回したい!!①~⑥が各問1点で⑦のみ2点の予想。合計8点です。
応用編対策ページを見ながら攻略していきましょう。

①9,840,000(円) ②900,000(円) ③11,000,000(円) ④3,000,000(円) ⑤12,000,000(円) ⑥40,840(円) ⑦47,000,000(円)

①見積納税額をそのまま記入です。9,840千円です。
②今回は売買のケース。時価との差額をそのまま記入です。900千円。
③はい。これは❶800万を控除するか❷飲食費分を50%控除するかの選択式なので計算しましょう。
 まず、計算上不要になる飲食費700千円は除外します。
 20,700,000-700,000-=20,000,000円
 ❶20,000,000-8,000,000=12,000,000
 ❷20,000,000-(18,000,000÷2)=11,000,000
 ❷のほうが少なくて済みますので❷の11,000,000円を採用します。
④なにぃ~!!修繕費の損金不算入だとぉぉ?!!これは分析が必要ですね。テキストも追記しなくては・・・(ノД`)・゜・。
 さて、修繕費の損金経理ですが、うち3,000千円は資本的支出に当たるとなっています。修繕ということであれば損金算入が認められるのですが、修繕がやりすぎで改良になってしまうとそれは部分的に設備投入してるのといっしょですよねってなって損金不算入となります。たとえば4階建てのビルを持っていて、修繕します!!っていって5階建てに代わってたら反則だ!!って思いますよね?そんな感じです。ですので今回は3,000千円が税法上、損金不算入となります。ちなみに「じゃぁ、3,000千円は設備投資になるんだから減価償却は?」って思う人がいるかもしれませんが、問57に「資本的支出に係る減価償却は考慮しなくてよい」となっているので考慮不要です。
⑤なにぃ~!!修繕引当金戻入の益金不算入額だとぉぉ?!!なんなんだよ今回は(ノД`)・゜・。良く見つけてくるなぁいろいろとさぁ(ノД`)・゜・。将来わかっている修繕については事前に積立をして費用計上しておいて後でまとめて引き出すわけです。企業会計上はお金が行ったり来たりしますが税法上は別になんにもならないので戻し入れた12,000,000円は益金不算入となるわけです。
⑥法人税から控除される所得税額ですね。これはいつものとおり。40千円と840円で40,840円です。
⑦はすべてを合計して47,000,000円です。修繕費がなぁ~:;(∩´﹏`∩);:

④と⑤が当てずっぽうになってしまう今回の問題。確定点4点ですね(ノД`)・゜・。

05.略式別表(四)(法人税の計算)

問58

問57を踏まえ、法人税を求めます。これも定番です。資料「その他の法人」に該当するのも定番です。
定番過ぎるので過去解説のコピペです(∩´∀`)∩。
配点予想は式が4点、答え2点、合計6点とします。

まず8,000千円未満の法人税を計算。15%です。

8,000,000×15%=1,200,000円

次に8,000千円以外の法人税を計算。23.2%です。

(47,000,000-8,000,000)×23.2%=9,048,000円

合計:1,200,000+9,048,000=10,248,000円

法人税から控除される所得税額と税額控除を引きます。
100円未満を切り捨てるのを忘れないようにしましょう。

10,248,000-40,840-120,000=10,087,160→10,087,100円

以上になります。ここは変化球なしの問題でした。絶対に当てないといけない問題です。
式を間違えた方がいたとしたら、まだ学習時間が不足していると判断しましょう。
確定点ですが、問57を外していると仮定して、答えは不正解で式が正解。部分点4点獲得とします!

05.略式別表(四)(法人税の計算)

問59

DX投資促進税制と同族会社の説明問題です。
配点予想は各1点、合計6点とします。

答 ①30(%) ②3(%) ③20(%) ④50(%) ⑤役員 ⑥特定同族(会社)

Ⅰ:デジタルトランスフォーメーション(DX)投資促進税制

①:30%。覚えるしかありません。
②:3%。これも覚えましょう。3%5%です。
③:20%。カーボンニュートラル税制と合わせての限度となります。これも覚えましょう。

17.(法人)税額控除・特別償却

Ⅱ:同族会社

④:50%。半数を超えて持っていれば同族会社ということです。
⑤:役員。たとえ使用人であってもその人が属する株主グループが一定の要件を満たしていた場合は税法上の役員となります。
⑥:特定同族会社。株主等のうちに非支配会社でない法人がある場合、それを除外しても被支配会社となる会社は特定同族会社となります。

16.同族会社

この項目はすべてFPWiki対応。全問正解して欲しいところです。確定点は少し控えめにして5点!5点は取って欲しい!!

第3問のまとめ

略式別表四の修繕費以外は割と落ち着いていた第3問。控えめにしても確定13点です!!

第4問:不動産

問60

課税長期譲渡所得の計算問題です。買換えバージョンと3000万控除の2パターンで出題です。やりましたね。これは大量得点チャンス!!
各4点ずつの合計8点。部分点ありです!(^^)/

①居住用財産の買換(100%繰延)パターン

①差額が収入金額です。

譲渡価額-取得価額=差額収入

100,000,000-72,000,000=28,000,000

②取得費と譲渡費を計算します。

(取得費+譲渡費)×(差額収入÷譲渡価額)=差額分の取得費・譲渡費

(65,000,000+4,800,000)×(28,000,000÷100,000,000)=19,544,000

譲渡利益

譲渡益=①-②

譲渡益=28,000,000-19,544,000=8,456,000

税率は一般税率になりますので所得税15%、住民税5%
復興特別所得税額は、出た所得税の金額に2.1%を掛けて算出する。

所得税=8,456,000×15%=1,268,400
特別復興所得税=1,268,400×2.1%=26,636.4

1,268,400+26,636.4=1,295,000円(100円未満切捨て)

住民税=8,456,000×5%=422,800円

最後に合計します。

1,295,000+422,800=1,717,800円

以上になります!!(`・ω・´)ゞ

②居住用3000万特別控除パターン

課税所得=譲渡価額-取得費-譲渡費-3,000万

課税所得=100,000,000-(650,000,000+4,800,000)-30,000,000=200,000円

掛ける税率は「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」(以下、軽減税率)を使用した税率です。

6000万までは軽減税率、所得税10%、住民税4%
復興特別所得税額は、出た所得税の金額に2.1%を掛けて算出する。
※10.21%や15.315%を掛けて所得税といっしょに出しちゃう人もいます。

所得税=200,000×10%=20,000
特別復興所得税=20,000×2.1%=420

20,000+420=20,420⇒20,400円(100円未満切捨て)
住民税=20,000×4%=8,000円

最後に合計します。

20,400+8,000=28,400円

以上になります!(`・ω・´)ゞ

02.課税長期譲渡所得の計算

②があまりに税額低すぎて不安になった方がいたかも。でも今回は簡単問題でしたね。満点取ってください。確定点8点にします(^^)/

問61

建蔽率と容積率。またすこぉし変な出し方してます。でも恐れるほどではないです。落ち着いて見ていきましょう。
配点予想は3点ずつ。合計6点としました。

答 ①123(㎡) ②300(㎡)

①建蔽率の計算

①建蔽率です。甲土地の建蔽率を求めます。建蔽率はとにかく条件です。条件をすべて確認できるかが勝負。発生するすべての条件は以下の物。
1:土地が2つにまたがっている(第一種&第一種低層)→それぞれで計算してその後合計
2:特定行政庁が指定する角地。+10%。
3:防火規制は厳しい方を適用するのですべての土地が準防火規制。だから耐火建築物は+10%

条件をふまえて計算します。まず第一種住居地域。
75×80%=60㎡
次に第一種低層住居専用地域。
105×60%=63㎡
最後に合計します。
60㎡+63㎡=123㎡ 以上です。

②容積率の計算

②容積率です。簡単です。第一種住居地域と第一種低層住居専用地域とを足し合わせます。
容積率は「指定容積率」か「前面道路×前面道路の幅員による容積率制限」のどちらか低い方を採用します。
今回、「前面道路×前面道路の幅員による容積率制限」には「特定道路までの距離による容積率制限の緩和」が使用できます。
それぞれ計算していきましょう。
第一種住居地域からいきます。
「特定道路による容積率制限緩和」の計算から先に。
  (12-6)×(70-56)÷70=1.2
  1.2が出ました。この分緩和できます。
  (1.2+6)×4/10=2.88=288%
288%になりました。ここで指定容積率と比較します。指定容積率は300%です。低い方が適用になります。

75×288%=216㎡

第一種低層住居専用地域は指定容積率が80%でめちゃくちゃ低いので、計算するまでもなくこちらが採用です。
105×80%=84㎡

216㎡+84㎡=300㎡

今回難しいのは何もありませんでした!!ここの確定点は満点いきましょう!!確定点6点です!!((((oノ´3`)ノ
この問題について取りこぼしがあるならまだ学習時間が不足しています。
応用編対策で学んでいきましょう!!

04.建蔽率/容積率の計算
09.建築基準法(建蔽率・容積率)

問62

住宅を建て替えるとのことで新築工事に関する質問。配点予想は1問1点の合計6点です。

答 ①10(年間) ②20(年) ③2,000(万円) ④3(週間) ⑤5分の1 ⑥45(㎡)

Ⅰ住宅の新築工事に係る請負人の瑕疵担保責任

①:テキストの通り。10年です。
②:テキストの通り。特約で最長20年です。
③:ここからがテキスト外。2,000万円以上でないといけません。これはテキスト追加します。
④:これも対象外。3週間です。ここまでFPが覚えておく必要あるのかなぁ。これは追加は見送ります。

03.不動産売買の注意点

Ⅱ容積率算定上の延べ面積への不算入

⑤:5分の1。車庫や駐輪場は各階の床面積の5分の1を限度に不算入となります。
⑥:45㎡。これは5分の1だから180㎡の5分の1だー!ってんで、180×(1/5)=36㎡!!ってやったら間違いです。これは数学の問題です。180㎡の時点で5分の4になっている状態なので、計算が異なります。つまり180÷4で5分の1が出ます。45㎡です。建物全体では225㎡の建物ということです。

09.建築基準法(建蔽率・容積率)

ここはテキスト対応外の2問はムリとして、4点。でもすべて正解するのはなかなか・・・ね。ということで確定点3点はおさえておきましょう!!

第4問のまとめ

少し弱気でつけても確定点17点。高得点ポイントでしたね。最近、第4問は加点チャンスです。(^^)/

第5問:相続事業承継

最後は相続事業承継の問題ですね。ついにここまで来ましたね。あとひと踏ん張りです!!

問63

「類似業種比準価額と純資産価額計算」の問題です!!ここが最後の山場です。張り切っていきましょう!!配点予想は7点にしてみました。部分点ありです。

今回の業種は建築工事業で小分類に当たります。問題には複数の方法があるなら有利な方を選べとなっています。
分類については、ひとつ上の分類が有利であればそちらを使ってもいいというルールがあります。つまり小分類と中分類を計算して比較しなさいってことです。
それぞれ計算していきましょう。

次に会社規模の判定をしておきます。「中会社の大」です。ハライチみたいに「中会社の大・・・?」からボケる必要はありませんよ!!
斟酌率は0.6で「L」は0.9となりますね。控えておきましょう。

さて類似業種比準価額の算出ですが、一株当たりの年配当と年利益が伏せられていますのでここから解いていきます。

・1株当たりの資本金の額

まず1株当たりの資本金額を出します。

6,500万÷130,000株=500円

今回も50円あたりで示されている表については10分の1する必要がありますね。

・1株当たりの年配当額

過去3年の配当金額のところから2年分を使って計算します。記念配当100万円は省かなくてはいけません。

(501万円-100万円+431万円)÷2=416万円
416万円÷13万株÷10=3.2円

3.2円になりました。

・1株当たりの年利益金額

次は年利益金額です。注意点はうちの応用編対策のとおり低い方の選択式です。直前2回の平均を取ります。

(3,720万円+3,370万円)÷2=3,545万円
3,545万円÷13万÷10=27円(円未満切捨て)

27円になりました。

・類似業種比準価額

選択する株価は「月の平均」「前月の平均」「前々月の平均「前年の平均」「以前2年間の平均」から有利なものを選びます。305円です。斟酌率もここで登場。0.6でしたね。

305×[{(3.2÷4.2)+(27÷22)+(234÷214)}÷3]×0.6×(500÷50)
=305×1.02×0.6×10
=1,866円

答えは1,866円となります。オーソドックスな問題でした。ひっかけもなし。イージーです。

07.類似業種比準価額と純資産価額計算

ここはもう確定点は満点の7点でしょう。取りましょう!!

問64

純資産価額および類似業種比準方式と純資産価額方式の併用の価額をそれぞれ求める問題。さきほど控えておいたLを使います。0.9でしたね。
予想配点は各3点、2問で6点の予想です。

①2,643(円) ②1,943(円)

・純資産価額

資産負債の状況の表の合計のところを使います。それと法人税率37%を使用します。
まず資産の相続税評価合計から負債の相続税評価合計引きます。
71,390万円-34,700万円=36,690万円

次に資産の帳簿価額合計から負債の帳簿価額合計を引きます。
65,120万円-34,700万円=30,420万円

相続税評価額計から帳簿価額計を引いて差額を求めます。
36,690万円-30,420万円=6,270万円

この差額の6,270万円に法人税率37%を掛けます。
6,270万円×37%=2,319.9万円

相続税評価額計からこの税額を引くことで税引後の企業の価値が測れるわけです。
36,690万円-2,319.9万円=34,370.1万円

これを株数で割って一株当たりの金額を求めます。
34,370.1万円÷13万株=2,643円(少数点以下切捨)

答えのひとつ、純資産価額は2,643円となりました。

・類似業種比準方式と純資産価額方式の併用

ここから併用を求めていきます。Lを使用します。
計算式はこのようになります。

評価額=類似業種比準価額×L+1株当たりの純資産価額×(1-L)

Lは類似業種のほうに使い、純資産価額は1からLを引いた分です。

1,866×0.9+2,643×(1-0.9)=1,943円(少数点以下切捨)

併用での価額は1,943円となりました。

すべて定番ばかりのド定番問題でした。応用編は今回落ち着いてるなー。確定点は満点の6点!!

07.類似業種比準価額と純資産価額計算

問65

さぁ最後は穴埋め問題。最後の加点を積み上げましょう。予想配点は各1点の合計7点。

①3分の2(以上) ②配当(所得) ③1(年) ④3(年) ⑤50(%) ⑥3(人) ⑦100(%)

Ⅰ 自己株式の買取り

①特別決議の採決は出席株主の3分の2以上必要です。
②これもテキストの通り。配当所得として総合課税になります。
③これまたテキストにありますね。知った時から1年以内。10か月じゃないんですねぇ。

22.金庫株

Ⅱ 非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例(特例措置)

④贈与の場合は3年以上役員である事が条件のひとつです。
⑤ここでは50%となります。後継者グループで要は会社の実権を握れるだけの議決権を確保することが要件となります。過半数越えが必要という事ですね。
⑥3人まで可能ですね。これもテキストあり。
⑦納税猶予割合は100%です。これも基本ですよね。

テキスト記載アリ問題ばかり。今回応用編かなり難易度下げた?

16.中小企業・個人事業主の納税猶予と免除

確定点はうっかりでひとつくらい落としたとして6点は堅いでしょう!

第5問のまとめ

このセクションは確定19点。つけすぎちゃったかなぁ。でもFPWikiではこれ以上ってないくらいカバーしてるんですよ。満点でもいいくらいの第5問でした(∩´∀`)∩

応用編まとめ

ここだけは押さえて欲しい点である「確定点」を集計してみると、

  • 第1問 11
  • 第2問 10
  • 第3問 13
  • 第4問 17
  • 第5問 19

合計  70 点

おぉー!いつものレベルに戻った感じですね!
今回、応用編の出だしが難問続いたのでどうなる事かと思いましたが、普段難しい後半が定番ばかりでした。FPWikiの応用編対策をしっかりやっていれば合格ラインに達することが出来たと思います!!

「基礎編・応用編」総評

基礎編まだ見てない方はこちら→2024年1月実施FP1級学科試験分析(基礎編)

基礎編は、易問21 普通問14 難問15でした。
前回とほぼ一緒。難易度が安定してますね。
「確定点」は易問を全問正解、普通問を半分正解、難問は25%正解として64点(四捨五入)!!

応用編については今回「確定点」を少し弱気につけたものの70点。

最終結果は64+70=134点

今回も合格ラインは突破しました!!いつもありがとうございます(^^)/
134点がしっかり取れる試験でしたね。応用編については80点も目指せそうな内容でしたので140点台も多かったかもしれません。いつもの応用編で点数を稼ぐバランスに戻った感じです。

今回は意地悪問題と定番問題の振れ幅が大きく、分析はなんだか精神的に疲れました(。-`ω-)
あまりこういう難易度調整は好きじゃありませんね。

今回の合格率は10%超えてくるでしょうね。

やはり年間の合格者数を調整したいきんざいとしては難関回があった年度は少し緩めてくるのかもしれません。
高難度回でサジを投げてしまった人には勝利の女神は微笑まないということです。厳しい時こそあきらめずに行きましょう。

合格したみなさん、おめでとうございます!!

残念だったみなさん、FP試験は年に3回もありますよ!

わたしといっしょに学習を続けていきましょう!

次回はテキスト年度最終回、5月試験です!!テキスト持ってる人はここで合格しましょう!!(来年版も買って欲しいけど(∩´∀`)∩)

2024年1月実施FP1級学科試験分析(応用編)” に対して5件のコメントがあります。

  1. オジサン より:

    はじめまして。このサイトを参考にさせていただいています。
    1月試験を受験しました。
    自己採点してみたら、基礎70点、応用65点でした。
    部分点は一切考慮していません。
    基礎、応用ともに得点しやすい回だったようなので、合格できるか心配です…。

    1. Wiki技能士 より:

      オジサンさん、ご利用ありがとうございます!
      基礎70点はすごいですね(; ・`д・´)
      すばらしい高得点だと思います。
      部分点考慮なしでの自己採点との事ですので
      学科試験の突破はかなり堅いのではないでしょうか?(^^)/
      実技試験は面接と筆記がありますので、
      どちらを受けるかはじっくりご検討されると良いと思います。
      良い結果をお祈りしております(∩´∀`)∩

  2. オジサン より:

    励ましのお言葉、ありがとうございます。
    頑張ります。

  3. オジサン より:

    1級学科試験に合格しました。
    得点は、136点でした。
    自己採点結果が正しいとすると、部分点はもらえなかったということになります…。
    面接は苦手なので、実技試験はFP協会の試験を受けたいと思います。
    ありがとうございました。

    1. Wiki技能士 より:

      コメント欄に気づくのが遅れて申し訳ありませんでした(>_<) 合格おめでとうございます!! 基礎編70点が活きましたね(^^)/ やはり今回は部分点の加算はなかったんですね・・・。参考にさせていただきます。 FP協会の実技試験だと9月ですね!今からならしっかり準備ができると思います。 応援いたしております!! \(◎o◎)/

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