生命保険等商品|FP1級Wiki

生命保険等商品の項目では、生命保険や共済保険、少額短期保険などの商品種類や構成を紹介します。

主な生命保険

定期保険

平準定期保険

いわゆる10年定期保険などがこれにあたる。低価格で死亡や高度障害に備えられる。解約返戻金はない。あってもすごく少ない。終了後に継続したい場合はその時の年齢で保険料が再計算される。

長期平準定期保険

主として経営者向けに利用される商品。掛金が平準定期のように抑えられ、期間が長く終身保険のような長期保証が得られる。途中解約返戻金もあり、返戻金のピークを上手に使えば節税対策にも使える。経営者に万一があったときや、会社の危機の時の資金対策に有効な商品。途中までは貯蓄性が高いので教育資金作りにも活用される。

逓減定期保険

加入後、期間の経過に合わせて補償額が下がっていく定期保険。保険料は変わらない。補償額が下がるので基本的に平準定期保険より保険料を抑えられる。解約返戻金はない。あってもすごく少ない。終了後に継続したい場合はその時の年齢で再計算される。

逓増定期保険

逓減定期と反対で、期間の経過で保障額が逓増していく保険。法人契約の経営者向け。一般的には初期の5倍までを限度に逓増する。契約前半に解約返戻金も発生するので資金対策にも活用される。

収入保障保険

被保険者が死亡した時に死亡保険金を年金形式で受け取る保険です。契約形式は年満期と歳満期がある。分割で受け取っていくため、満期が近いほど総受取額は低くなる。そのため定期保険よりもさらに安価になる。

終身保険

終身保険

死亡保障が一生涯続く保険。生涯の最低保障、残された配偶者のための生活保障、相続対策に利用される。また解約返戻金は期間の経過で増えていくため、貯蓄にも利用される。

低解約返戻金型終身保険

保険料払込期間満了までの解約返戻金率をおおむね7割と低く設定した終身保険。その分保険料を安く設定できる。

積立利率変動型終身保険

積立利率の変動により積立額の増加率が変わる保険。金利下落でも積立利率には最低保証がある。保険料については変わらない。

定期・終身保険

特定疾病保障保険

がん・心筋梗塞・脳卒中で所定の状態になれば生前に特定疾病保険金を受け取ることができる。その時点で保険は消滅する。また、他の理由により死亡した場合も保険金が支払われる。有期型と終身型がある。

変額保険

運用成果で保険金額が変動する保険。しかし死亡保険金額については基本保険金額が保証される。解約返戻金や有期型の満期保険金については保証しない。変動制のため予定利率は高めで、保険料がその分割安になる。有期型終身型がある。

特約

特約は主契約に付帯して保障を充実させるオプションのようなものです。

総合医療特約

病気やケガの治療に対し給付金が受け取れる特約。入院、通院、手術など補償範囲は広い。会社により日数制限は異なる。
また、手術保障は創傷処理(傷口の縫合とか)やデブリードマン(傷口の組織を除去する処置)は対象外となる。

災害割増特約

不慮の事故によるケガ等が原因で事故日から180日以内に死亡・高度障害になった場合に、災害死亡保険金・災害高度障害保険金が支払われる。

傷害特約

不慮の事故が原因で事故日から180日以内に死亡した場合や、所定の感染症が原因で死亡した場合に、災害死亡保険金が支払われる。所定に身体障害状態に該当した場合には障害の程度に応じて障害給付金が支払われる。

特定損傷契約

不慮の事故が原因で事故日から180日以内に骨折、間接脱臼、腱の断裂等の治療を受けると、入院の有無を問わず給付金が受け取れる。

個人年金保険

定額年金保険

解約返戻金は期間の経過とともにじわじわ増えていく。複数の種類がある。

有期年金

年金受取期間中で被保険者が生存していれば年金が支払われる。保険料は最も安くなる。

確定年金

被保険者の生死にかかわらず、確定している期間、年金が支払われる。

保証期間付有期年金

保証期間内は被保険者の生死にかかわらず年金が支払われ、その後はあらかじめ定めた一定期間に被保険者が生存している限り年金が支払われる。

終身年金

被保険者が生存する限り生涯年金が支払われる。

保証期間付終身年金

保証期間内は被保険者の生死にかかわらず年金が支払われ、その後被保険者が生存している限り生涯年金が支払われる。

変額年金保険

確定・終身タイプ

契約者が特別勘定を選ぶことができ、年金原資が変動する。年金受取開始前の死亡給付金は既払込保険料相当額を保証するものが一般的。

その他の保険

こども保険(学資保険)

こどもや孫の入学時期等に合わせて祝金が支払われたり、満期時に満期保険金が支払われる。保険期間内に契約者(父母・祖父母)が死亡や高度障害になると以後の保険料が免除される。被保険者(子や孫)が死亡した場合は既払保険料総額が死亡給付金として支払われる。

外貨建て保険

保険料を外貨で運用する保険。円建てよりも外貨建てベースの利回りが高く、円換算特約を付加することで円で払い円で受け取ることができる。ただし、為替の影響を受けるのは変わらず、為替手数料も徴収される。生命保険料控除や死亡保険金の非課税の適用を受けられるのは通常の保険と同じ。終身保険や個人年金保険などがある。

無選択型保険

告知不要、医師の審査不要の保険。一般の生命保険や医療保険に加入出来ない人向け。死亡保障については一定期間中は既払保険料相当額となる。災害死亡の場合は当初から満額支給。医療保障については、一定期間中は入院しても対象外。その後支給対象になっても限度日数が少ないなど制限がある。免責事由も広いものが多い。

引受基準緩和型保険

無選択のように誰でもというわけではないが、告知内容を簡単なものにして、加入の基準を緩めている保険である。

市場価格調整を利用した生命保険

解約するタイミングでの市場金利により返戻金が増減する生命保険。契約時より市場金利が上昇していた場合は返戻金が減少し、市場金利が下降した場合は返戻金が増加する。そのため、契約時には解約返戻金は確定していないため、返戻金が払込保険料を下回ることもある。

特約組立型保険

主契約が無く、契約者が特約のみを組み合わせて作る保険。

健康増進型保険

保険契約後の健康状態や健康増進への取組み(運動)によって保険料の割引や還付金などがある保険。医療保険などの第三分野のものに付加する形で商品化されているものが多い。

団体契約等の保険

総合福祉団体定期保険

役員や従業員の死亡や高度障害に備える定期保険で保険期間は1年。企業の福利厚生の一環として利用される。

契約形態

基本的な契約形態は、契約者:法人、被保険者:役員従業員、受取人:従業員の遺族となる。法人を受取人にすることもできるが、その場合はいざ請求手続きをする時には被保険者やその遺族が了知していることが条件となる。

特約

この保険には以下のような特約を付加できる。

  • ヒューマンバリュー特約:被保険者の死亡による法人の経済的損失を保障するために法人に保険金を支払う
  • 災害総合保障特約:被保険者の不慮の事故に対して障害保険金や入院保険金が、法人や被保険者に支払われる

加入

加入の時に医師の審査は不要だが、被保険者の健康告知と同意が必要。ヒューマンバリュー特約については別途同意書が必要。

団体信用生命保険

住宅ローン利用者に万一があったときにローン残債を弁済するための保険である。

契約形態

契約者:金融機関、被保険者:住宅ローン利用者、保険金受取人:金融機関、となる。

保険金額および保険料

年齢や性別に関係なく、ローン残高等に応じて保険料が確定する。通常、保険料は住宅ローン金利の中に含まれている。財形住宅融資の場合は別枠、フラット35はローン金利に含める。

保障内容

死亡、高度障害時にはローン残債が全額弁済される。3大疾病保障特約やガン特約もある。さらに最近では7大疾病や8大疾病、就業不能時の債務返済支援特約などもある。

税務

生命保険料控除は対象外。保険金は金融機関に支払われるため、個人の課税とはそもそも無関係となる。

財形保険

勤労者の財産形成を支援する厚労省の財形貯蓄制度で利用できる生命保険。目的自由の財形貯蓄積立保険(一般財形)、住宅の取得や増改築のための財形住宅貯蓄積立保険(財形住宅)、老後の年金資金のための財形年金積立保険(財形年金)の3種類がある。

  • 保険期間中に被保険者が不慮の事故で死亡した場合、災害死亡保険金として既払保険料総額の5倍相当額が支払われる。
  • 財形保険は生命保険料控除対象にはならない。
  • 財形保険は生命保険契約者保護機構の保護対象になる。

第三分野保険

死亡や高度障害の生命保険部分が無く、ケガや病気を保障するだけの保険の事を第三分野保険と呼ぶ。 ちなみに生命保険は第一分野、損害保険は第二分野。

医療保険

一般に入院給付金、手術給付金がある。大抵の保険には支払限度日数が定められている。入院の短期化、高額化に対応するため1日目に一時金がプラスされた商品が増えている。

がん保険

がんと診断されると診断給付金があり、がんで入院や手術があると入院給付金や手術給付金が支払われる。支払限度日数が無制限のものが多い。がんは通常の疾病と違い発見が遅れることがあるため、加入から3ヵ月程度の免責期間がある。免責期間中にがんと診断されると契約は無効となる。

介護保険

一定の要介護状態になった場合、介護一時金や介護年金が支払われる。要介護の認定基準は、公的介護保険と連動しているところもあれば、保険会社独自の基準のところもあるので注意が必要である。

認知症保険

主にアルツハイマー型認知症や血管性認知症等に該当する器質性認知症と診断された場合に保険金・給付金が支払われる保険。要介護状態を条件としているところもあるので注意が必要。特約などを付加して軽度認知障害(MCI)を保障するタイプも存在する。

先進医療特約

厚生労働大臣が承認する先進医療に該当する治療を行った場合に給付金が支払われる。高額治療であるため保障額も大きいものが多い。先進医療の判定については契約時点ではなく治療を受けた時点であり、厚労省は毎月見直しているため、しっかりと確認が必要である。

所得補償保険・就業不能保険

病気やケガで就業不能(入院に限らない)になった場合に、その間の所得を補償する。所得補償保険は損害保険会社、就業不能保険は生命保険会社である。精神疾患による就業不能を保障する保険もある。

少額短期保険(ミニ保険)

少額短期保険業者が取り扱う保険には保険期間や保険金額に制限がある。保険の種類には医療保険やがん保険、自転車保険などさまざまなバリエーションが存在する。

保険種類保険期間
生命保険1年
医療保険1年
損害保険2年
発生事象保険金額
疾病による死亡保障・重度障害300万円
疾病傷害による入院給付金等80万円
傷害による死亡保障・重度障害600万円
損害保険1,000万円
低発生率保険(個人賠償責任保険)1,000万円

各種共済(制度共済)

各共済は原則として一定の職場や地域の組合員に加入対象が限定される。各監督官庁のもと根拠法が存在するものを制度共済と呼ぶ。
保険業法は適用対象外、保険法は適用対象、保護機構の補償は対象外となる。

制度共済JA共済こくみん共済都道府県民共済COOP共済
根拠法農業協同組合法消費生活協同組合法 消費生活協同組合法 消費生活協同組合法
利用可能者原則、組合員(一部員外利用可)出資金支払者等の組合員出資金支払者である組合員生協の組合員
共済商品生命共済
医療共済
火災共済
自動車共済
短期商品には割戻金はない
総合タイプ
こどもタイプ
医療タイプなど
(総合タイプは
年齢性別関係なく
掛金一律)
生命共済
医療保障共済
火災共済など
自動車共済はない
生命共済
医療保障共済
火災共済など
自動車共済はない

指定代理請求制度

被保険者が請求すべき保険事故が発生した際に、被保険者に特別な事情があり自らが請求を行えない場合、あらかじめ指定した指定代理請求人が被保険者に代わり請求を行える。この特約は追加の保険料は不要。
指定代理請求人の指定範囲は一般的に配偶者、直系血族、3親等以内の親族などから1名となる。

外部リンク:㈳生命保険協会

生命保険等商品に関する過去問を解いてみましょう。2021年9月試験 学科 問12

各種生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 認知症保険は、医師によりアルツハイマー病の認知症や血管性認知症等に該当する器質性認知症と診断された場合に保険金・給付金が支払われる保険であるが、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)を保障するタイプの保険はない。
  2. 就業不能保険は、入院や在宅療養が一定日数以上継続して所定の就業不能状態に該当した場合に、所定の保険金・給付金が支払われる保険であり、うつ病などの精神疾患による就業不能を保障するタイプの保険もある。
  3. 特約組立型保険(組立総合保障保険)は、終身保険等の主契約に特約を付加するタイプではなく、加入者のニーズに応じて、死亡保障、医療保障、介護保障など、必要な特約(保険)を選択し、保障を組み立てることができる保険である。
  4. 医療保険の最近の動向として、入院の短期化、治療費の高額化に対応し、入院日数の長短にかかわらず、入院1日目(日帰り入院)から相応の一時金が支払われるタイプの保険が販売されている。

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解答

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