2023年1月実施FP1級学科試験分析(応用編)

はじめに

2023年1月実施のFP1級学科試験の応用編を振り返っていきます。
基礎編まだ見てない方はこちら→2023年1月実施FP1級学科試験分析(基礎編)

基本的な話ですが、応用編は5部構成。B分野リスク管理を除き(B分野かわいそう)
以下の構成で出題されます。

第1問 Aライフプランニング
第2問 C金融資産運用
第3問 Dタックスプランニング
第4問 E不動産
第5問 F相続・事業承継

魁!!男塾の最終バトル、五魂遷(ごこんせん)みたいで燃える展開ですが、
FP試験は1人で5回戦うので辛いところです。
ただし、五魂遷は五種の競技で胆力・智力・体力・貫目・団結心を競うものなので、
このあたりはFPにも同じことが言える気がします(そうか?)

さて今回の応用編はどんな内容となっているか。
剣桃太郎になったつもりで確認していきましょう。

また今回も試験問題を片手にご覧ください。

分析の便宜上、配点予想もしていますが、
私の配点予想は前回までの試験から想像した独断のものです。
他のサイトさんを参考にもしてません。完全な独断です。
みなさんは他のサイトさんも参考にしてくださいね♪
そして急いで作っているので間違っている点があったら教えてくださいね(*´Д`)

また、ここは当てて欲しい!という問題は確定点として計算し、難易度の指標にしています。
確定点の評価基準はFPWikiで学習しているFP2級保持者を想定しています。

それではいってみましょう。

応用編解説

第1問:A分野

問51

まずは穴埋め問題からスタート。計算問題もありますが、今回は1問1点の計5点と予想。
今までと趣向を変えてきてましたねー。②~④はFPWikiにも載せてないので確定点は2点とします。
②と③は内容としては2級3級レベルで決して難しいことを言ってる訳じゃないんですけどね。言葉を知らないと答えようがない問題。
答:①3(割) ②評価療養 ③選定療養 ④200(床) ⑤49(万円)

①:これはFPじゃなくても当てなくちゃいけない自己負担割合。当然3割ですね。
②と③と④:給付についての問題。いままで給付についてはほぼ2級3級での出題で1級で出題されることは極めて稀なケースですね。
      知らないと答えられない。ここは落としてしまっても仕方なし。必要な犠牲と割り切りましょう。ただし、内容は理解しておきましょう。
⑤:ここは給付の計算ですね。通常の治療と共通する部分は給付対象なので、70万の3割は自己負担。7割は給付を受けられます。
  つまり70万円×0.7=49万円。うっかり間違いをした人は「3割負担だ!!」って思って逆の数字を書いちゃうパターン、あったかも。
  私が受けていたら絶対やっちゃうタイプの人間です。落ち着いていきましょう。

03.健保・国保・後期高齢者制度

問52

高額療養費の問題。ここにもFPWiki範囲外があり、先行してWEBサイトを修正させていただきました。

穴埋めは全部で4つ。配点は①~③が1点、④のみ2点の計5点と予想。①を除いた確定点、4点いけたと思います!

答:①21,000(円) ②4(回目) ③個人番号(マイナンバー)カード ④128,180(円)

①:ここがFPwiki範囲外でしたねー(ノД`)・゜・。高額療養費は複数受信や世帯合算が可能になっています。難問とします。
②:この問は世間的にも有名な4回目から安くなるってやつです。当てないといけないところ。
③:ここは旬な問題ですね。マイナンバーを健康保険証の代わりに使えるように申し込みましょー!ってやってますよね。アレです。
  ただ、ひとつ心配になっちゃったのが解答に「マイナンバー」って書いちゃった人いないかなーって心配。
  マイナンバーカードまで書かないとハズレになりそうですよね(。-`ω-)
④:最後は計算問題。区分イの人のケースです。
  167,400円+(総医療費100万円-558,000円)×1%=167,400+4420=171,820円
  100万円の3割負担=30万円
  30万円-171,820円=128,180円となります。
  これまた逆を書いちゃって171,820円にした人いませんかー?!私いっつもそういう間違いしてました!!ヾ(≧▽≦)ノ

03.健保・国保・後期高齢者制度

問53

年金試算です。今回は死んじゃったケース。
今回もオーソドックスな形式でした。年金試算は変化球が難しいところに来ていますね。今がチャンスなのかも。
私の配点予想は①が3点(式1答2)、②が4点(式2答2)、③が3点(式1答2)の計10点。
ここは満点クリアーしてほしいです。確定点10点。

答 ①1,001,600(円) ②747,201(円) ③60,240(円)

①遺族基礎年金

今回特に注意点はありません。FPWikiの応用編対策で学習していてここを落としている人がいたら・・・少し悲しいレベル(>_<)
まず、遺族年金は基礎年金の最大額。777,800円。ちゃんと覚えてますかー?
そして遺族年金は子の加算があります。223,800円。
加算できるこどもは18歳になる年度の子まで(つまり高校三年生まで)。Dさんのみが該当しますので1人分です。

777,800円+223,800円=1,001,600円となります。

子の加算のご注意点は20歳未満の障害1~2級の子も含まれることです。設例をしっかり読んで見落とさないようにしましょう。

遺族厚生年金

(300,000円×7.125/1,000×144月+530,000円×5,481/1,000×237月)×3/4=747,201円(円未満四捨五入)

今回はこのままストレートで正解です。選択間違いが起きそうなのはいつもの中高齢寡婦加算。
支給条件は以下の3つをすべてクリアすること。

その1:短期要件もしくは長期要件(条件付)を満たすこと←加入中なので短期要件クリア
その2:子の無い妻に支給←アウト
その3:発生当時の妻の年齢が40~65歳未満←OK

遺族基礎年金で子の加算を受けているワケですから加算しません。簡単ですね(^^)/

③遺族年金生活者支援給付金

2021年1月から出題されています。これはただ単に5,020円という数字を覚えてられるかが勝負。

5,020円(月額)×12カ月

となります。

01.年金試算

第1問のまとめ

今回の第1問は少しびっくりさせられたものの、計算問題は相変わらずの定番問題。
やはり第1問は稼ぎ場所です。落とさないようにしましょう!
確定16点です('ω')ノ

第2問:金融資産運用

前回X社とY社ではなく、W社という新会社を設立してきたのですが、今回またX社とY社に元に戻りました。倒産したのでしょうか。

問54

財務データの計算問題。穴埋め4問1問2点の計8点予想。これは基本中の基本ばかりなので、基礎錬こなしてきた皆さんはきっと当てられたはず。
確定点は満点の8点とします。ここも取っておかないといけません。小数点第三位を四捨五入する事を忘れずに。

答 ①7.65(%) ②1.15(回) ③11.16(倍) ④1.44(倍)もしくは1.79(倍)

①:X社の総資産経常利益率。そのまんまなので当サイトには載せていないのですが、長く勉強してきたみなさんならわかりますよね?そのまんまです。
  経常利益÷資産の部合計(総資産)です。186,000÷2,430,000×100=7.65%
②:X社の総資産回転率。売上高÷使用総資本(総資産)です。2,800,000÷2,430,000=1.15回
③:X社のPER。PERのEは利益のEki! 株価÷1株当たりの純利益(EPS)です。7,700÷(13,800÷200)=11.16倍
④:X社のPBR。PBRのBは簿価(資産)のBoka!株価÷1株当たりの純資産(BPS)です。
FPWiki推奨→7,700÷((1,070,000-210,000)÷200)=1.79倍
きんざい→7,700÷(1,070,000÷200)=1.44倍
1級のPBRで使用する純資産はいつもは単純な純資産ではなく、被支配株主持分を引いた額、もしくは株主資本合計+その他の包括利益累計額合計で求めます。
それがなぜか今回はそのままの額をデフォ模範解答にしていますね。この辺の基準はハッキリして欲しいなぁ。何年も実施しているのに・・・。
FPWikiでは、より精密な計算ができるという意味でも複雑な方を推奨しています。知っておくの大事(^^)/
あと、今回はすべてX社を求める問題で良かったですね。普段はX社とY社を織り交ぜてくることが多く、うっかり間違いしやすいです。
私は簡単に引っ掛かってましたよ!(ノД`)・゜・。

参考ページ:03.財務データ分析

問55

損益分岐点分析に関する問題。結構な難問を大きい配点に持ってきた感じです。ここは大きく落としてしまっても仕方ないかも。①②ともに式2点答2点の合計8点とします。
確定点はつけるのが難しいですねー。取れた人は②は取れたかな?でも0点にしておいて、次に行ってみましょう!!

答 ①99,000(百万円) ②2,160,000(百万円)

①:かなりの変化球問題でアセアセするところと思いますが、これは損益分岐点分析の応用問題のようなものです。
  10%落とした時の営業利益を求める問題。模範解答は以下のとおり。
  売上高-売上総利益=売上原価(つまり変動費)
  2,800,000-770,000=2,030,000百万円

  売上総利益-営業利益=販売費・一般管理費(つまり固定費)
  770,000-176,000=594,000百万円
  
  変動費÷売上高=変動費率
  2,030,000÷2,800,000×100=72.5%

  次に問題の売上高10%ダウンをします。
  2,800,000×90%=2,520,000百万円

  さきほどの変動費率を使い、10%ダウン後の変動費を求めます。
  2,520,000×72.5%=1,827,000百万円

  10%ダウン後の売上高から10%ダウン後の変動費を引き、さらに固定費を引くことで営業利益が分かります。
  2,520,000-1,827,000-594,000=99,000百万円
  売上高が10%落ちるだけで営業利益は結構落ち込むことがわかりますねー(43.75%ダウン)。

 かなり頭をひねらないと導き出せない問題でしたが、固定費は名のごとく固定。変動費は売上と連動ということ。そこの理解があれば初見でも導き出せたと思います。ただ、ここは試験対策としては落としても可。一度飛ばして時間が余ったら戻ってきてチャレンジ!!でOKだと思います。
 ちなみに10%ダウン前の営業利益はこの式に当てはめると2,800,000-2,030,000-594,000=176,000百万円。ほら、表のX社の営業利益といっしょでしょ?おもしろいですね。

②:さぁ、きました。損益分岐点売上高!!ここまでカバーできるほど勉強時間が確保できていたかどうかで勝敗が分かれる問題!!
  公式はこちら→  損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率
  固定費は①で出ていますが、限界利益率は新たに求めないといけません。 
  導き方はふたつあります。
  変動費÷売上高=変動費率 からの 1-変動費率=限界利益率
  もしくは
  売上高ー変動費=限界利益 からの 限界利益÷売上高=限界利益率

  さきほど変動費率は出てましたよね。72.5%でした。ただ、式も書かねばなので改めて。
  変動費2,030,000÷売上高2,800,000×100=72.5%
  1-72.5%=限界利益率27.5%

  固定費594,000÷27.5%=2,160,000百万円

  正解は2,160,000百万円です。
  ここはしっかり勉強してきた人はきっちり4点確保できたと思います!!
  ちなみにきんざいの模範解答は売上総利益を使用しています。
  変動費と売上原価が等しければ売上総利益と限界利益もイコールになるので、そっちで全然問題ありません!!ご参考まで!!(^^)/
※ここ深堀すると、固定費って言っても、自社商品を自社で製造してる場合って、生産が増えればさ、電気代とか固定費も上がるじゃん?!単純に商品原価だけが変動費じゃなくない?!みたいな話になってくるのでイコールにしづらくなってくるんですよね。なので、変動費と売上原価が等しくなければ売上総利益を限界利益とイコールにはできないわけですね。

参考ページ:11.損益分岐点分析

問56

ここも定番問題の中でも難しいのをだしてきました。米ドル建債券です。問55といいこの問題といい、定番でも手抜きはしないぜ!!って意気込みが感じられます。
でもこっちの問題は前問よりはむずかしくないですよ!!ここは当ててくださいねっ(^^)/配点は4点にしてみました。
解答法はリンク先の13.海外投資の中の「外国債券(米ドル建て債券)の円換算利回り」をそのままです。手抜き解説になっちゃいますがほんとにそのままになりますのでリンクしてご覧ください。ですから難問なんですが、定番問題なのです。覚え方のコツは3段の割り算なので段ごとに覚える事。それとマイナス1する箇所とタイミングを間違えない事ですね。ちなみに私は1段目は「B米額利期(びーべいがくりき)」、2段目を「S米(えすべい)」、三段目を「期(き)」で覚えてます。びーべいがくりきが案外びーまいべいべーみたいで忘れません。

ここは4点取ってFPWikiやってて良かった!!ってガッツポーズして欲しいところです~。確定点4点です。

答 3.46(%)

参考ページ:13.海外投資

第2問のまとめ

損益分岐点分析は複雑で難しいですよね(。-`ω-)
ただそこ以外はおさえられるところ。応用編対策ページや利回り計算などをしっかり覚えて対策していきましょう!!
確定点は12点です!!

第3問:タックスプランニング

今回タックスもいつもと違う感じ。基礎編からずっとペースを乱してきますね・・・。受検したみなさん、良く頑張りましたね(ノД`)・゜・。えらい・・・。

問57

個人所得に関する問題です。①一時所得②雑所得③総所得金額となっていますね。各問4点(式2答2)×3問で12点で配点予想。
順に難易度が上がる問題でした。①と②までは当てていただきたい!!確定点8点とします。

①5(万円) ②115(万円) ③1,205(万円)

①:これはイージーな問題。一時に所得に入りそうで迷うのが一時払終身と一時払変額年金。一時払変額年金は5年以内の解約なのでその他の契約内容がどうであれ源泉徴収で対象外となります。
05.個人の生命保険の税金参照
一時払終身が対象になります。計算は以下のとおり。
960万-900万=60万
60万-50万=10万
10万×1/2=5万
5万円です。06.一時所得・雑所得・山林所得の総所得金額に算入される一時所得の金額を参照してください。

②:雑所得は年金が該当になります。基礎年金の55万円。確定給付の100万円。個人年金の経費を除いた分(180万-120万)の60万円。
  公的年金等に含まれる基礎年金と確定給付は控除があります。このふたつを足しても330万円以下なので、控除額は100万円。
  55+100-100=55万円
  180-120=60万円 
  55万円+60万円=115万円となりますね。

この問題のポイントは確定給付を公的年金等に含めるか否かだったと思います。15.さまざまな私的年金等②でも控除対象であることを解説しています。

③:Aさんの総所得を求める問題。総所得ですから総ての所得ですね。
  まず給与から。Aさん給与高くてうらやましいです。
  1300万-195万=1105万
  給与はここで終わりじゃないんです。うらやましいいいましたがここがポイント。所得金額調整控除というのがあります。
  適用条件は複数あるんですが、設例に適用対象ですってズバリ書いてあるので確認不要です。
  Aさんのケースでは給与と年金を同時に受けているケースで、それぞれが10万円を超えていたら10万円なので10万円引きます。
  1105万-10万=1095万円
  この所得金額調整控除でつまづいちゃった人、多いんじゃないですかねー。私も当日試験受けてたらきっと漏らしましたねー。
  04.給与所得・退職所得
  つぎに不動産所得。アパート経営もしてんのかい。ますますうらやましい。と思ったら赤字やないかーい。
  500-(520万-10万)=▲10万円
  必要経費から10万引いているのは、よく基礎編問題に出てくる皆様ご存じの「土地の取得に要した負債の利子」です。経費から外します。
  18.不動産賃貸と不動産収支
  雑所得については②の問題で計算していますね。
  さぁ、ここで損益通算(一次通算)しましょう。
  1,095万+115万-10万=1,200万
  続いて二次通算です。二次通算は一時所得と譲渡所得ですが・・・。
  富士山上(不・事・山・譲)とは良く言ったものの、譲渡所得の損益通算は生活に必要な物に限られています。そしてそもそも株式譲渡は分離課税です。
  一時所得のみ損益通算します。一時(いちじ)なのに二次(にじ)通算ってね・・・(。-`ω-)おぼえてね
  1,200万+10万×1/2=1,205万円
  正解は1,205万円ですっっ!!
  08.損益通算(実践編)

問58

医療費控除の問題。セルフメディケーション税制。言いづらいですね。メデュケーションじゃないんですね。記述問題で出たら悩んじゃいますね。さて。
これはピンポイントでそのままストレートな問題でしたね。全問正解でいいくらい。でも②が少し意地悪かな・・・。
配点は各1点の合計3点予想。確定点も3点にします!(^^)/

答 ①88,000(円) ②90,000(円) ③5(年)

①:セルフメデュケーションといったら88,000円。これはセットで暗記です。

②:通常の医療費控除の計算はそんなに難しくはないんですが、ちょっと混み入った内容にしてきていますね、Aさんは(笑)
  まず人間ドック。通常人間ドックは含まれませんが、病気が発見されて治療に突入した場合は含まれます。6万円加算です。
  寝巻や洗面具。日用品は除外です。加算しません。
  次に差額ベッド代。これも除外。
  病院から給付された食事代。これは除外しません。
  医療保険の給付。これは引きます。
  通院治療費。これは含めます。
  これらを式に当てはめます。
  医療費控除額(最高200万円)=支払った医療費の額-保険金等で補填される金額-(総所得金額等の合計額×5%または10万円の低いほう)
  6万+(25万-7万)+5万-10万-10万=9万円
  正解は9万円です。

③:これはそのままイージー。5年です。何事も申告したら5年は持っといたほうがいいッス。

09.所得控除

問59

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の問題です。ここは④以外は簡単な問題でした。加点ポイントと思います。
配点は各1点の合計5点。確定点は4点とします!(^^)/

答 ①6(ヶ月) ②2,000(万円) ③13(年間) ④28(万円) ⑤97,500(円)

①~③は基本的な問題なので覚えていただくしかありません。イージーな問題です。
④が少し難しい、というか細かい。設例のコメ印に「省エネ基準適合住宅」とあります。これの2022年は限度が4,000万円以下の部分となります。
控除率は0.7%ですから計算するとつまり28万円となります。認定住宅は3種あり、適合年でも限度が変わってきます。ハズしちゃっても割り切って次に進みましょう!!
⑤ここもうっかり流して勉強してしまっていた人も多いかも。所得税で落としきれない控除額を住民税から控除してくれるのですが、これには限度があります。覚えましょう!!

第3問のまとめ

珍しく最初に計算が来て面食らう第3問でしたが、難易度は低め。実際の生活に身近な問題でした。解きやすかったのではないでしょうか。確定15点です!!

第4問:不動産

問60

建築基準法の問題。ここはいつもと変えてきましたね。出題傾向にない!と当サイトで言い切ってしまってました。すみません。修正を急ぎたいと思います(ノД`)・゜・。
配点は各1点の合計6点。確定点は2点とします。

答 ①北側(斜線制限) ②建築主事 ③確認済証 ④3 ⑤4(日) ⑥検査済証

①:北側斜線制限の適用は低層・田園・中高層(日影規制がある場合を除く)です。商業地域では守りようがないですもんね。街を頭に描いていただくと答えやすいのかも。
②:建築主事。んー。FPってこういうのも覚えなくちゃいけないのかなぁ?「お客さん!!そこは建築主事ですよっっ!!」みたいな?当テキスト対応外でした。
③:確認済証です。着手前に必ずもらうものになります。
④⑤:ここも初見。中間検査と完了検査。中間検査は3階以上の共同住宅では工事終了日から4日以内に検査を申請しなければ次に進めないと。厳しいんですね。
完了検査も完了したら4日以内。なんで4日なんですかね?5日以内のほうがキリが良くて、いちかばちか当てられたかもしれないのに(ノД`)・゜・。
⑥:検査済証。これも初めて登場しますが、確認済証が当てられた人ならなんとなく書けた人もいるかもしれませんね。

08.建築基準法(道路・用途・高さ)

問61

今回も居住用財産の長期譲渡所得の特例問題が出てきました!!
FPWikiが活きる出題!!みなさま予習はバッチリでしたでしょうか?!
①と②ともに式が2点、答え2点。合計8点とします。確定点もそのまま8点!!

答 ①13,800,000(円) ②2,803,400(円)

今回は買換えですね。当テキストの④のパターンになります。
設定もほぼそのままです。間違ってしまった方は応用編対策ページで学習しましょう。

02.課税長期譲渡所得の計算

問62

きました。建蔽率と容積率!!これまたFPWikiが活きる!!生きろ!!←もののけ姫
配点は3点ずつ。合計6点としました。いまから解説しますが、今回のはちょろいです。
確定点はそのまま6点です!!

答 ①350(㎡) ②1,400(㎡)

①:建蔽率80%の地域内で防火地域内にある耐火建築物は100%になるので計算不要。土地のサイズそのまま350㎡です。
②:「特定道路による容積率制限緩和」の式があるので当てはめてみます。今回、うちのサイトの数値がそのままです。コピペで作業します。楽です。
  (12-6)×(70-49)÷70=1.8
  1.8が出ました。この分緩和できるかもしれません。
  (1.8+6)×6/10=4.68=468%
  468%になりました。ここで指定容積率と比較します。指定容積率は400%です。低い方が適用になります。
  つまり計算不要でした(ノД`)・゜・。
  350㎡×400%=1,400㎡
  正解は1,400㎡でした!(^^)/

04.建蔽率/容積率の計算

第4問のまとめ

ここでの確定は16点。穴埋め問題が変化球だったものの、結果的には第4問も加点ポイントでした。基礎編で落とした分をどんどん取り返していきましょう!!

第5問:相続事業承継

相続事業承継の配点はすごく悩みました。配点よりも解説を参考にしてね♪(ノД`)・゜・。

問63

取引相場のない株式評価から穴埋め5問です。配点予想は各1点の計5点です。
⑤がかなり細かいところで、他はそう難しくはないのですが、ここはまぁ3問当てられれば上出来じゃないでしょうか。
確定点は3点としておきます!!

答 ①3年(未満) ②配当還元(方式) ③50% ④70(%) ⑤0.25

①:開業3年未満はまだ日が浅いってことで特定の評価会社になります。
②:同族株主が取得したの以外は配当還元方式で評価できます。
③:株式保有特定会社の基準は50%です。
④:土地保有特定会社の大会社の基準は70%です。
⑤:比準要素1の会社のLは0.25になります。ここは難しかったかも。

20.取引相場のない株式の評価方法

問64

類似業種比準の問題が来ました!!最後の山場です。頑張っていきましょう!!ここの配点予想がすごく悩みました。式が6点、答4点の計10点にしてみました。
確定点は式を半分落とした可能性(書かなかったとか)を考慮して7点にします。

答 1,386(円)

今回の業種は建築工事業で小分類に当たります。問題には複数の方法があるなら有利な方を選べとなっています。
分類については、ひとつ上の分類が有利であればそちらを使ってもいいというルールがあります。つまり小分類と中分類を計算して比較しなさいってことです。
それぞれ計算していきましょう。

まず計算準備。1株当たりの基準金額を出します。

8,000万÷160,000株=500円

次に会社規模。斟酌率を確認します。普段なら〇会社の△と指定があるのですが・・・今回はない!!ないじゃん!ブックオフなのに本ないじゃーん(ノД`)・゜・。
ここでテンパってしまった方は総崩れだったかもしれません。しかし、そこまで意地悪ではありませんでした!よく見てください。従業員数70人とあります。
大前提として70人いれば大会社でしたね。
斟酌率は0.7となります!!

中分類から計算してみましょう。今回は年配当・年利益・株価等が決まっているのでやりやすい方ですよ。これでも。

中分類
225×[[(6.1/7.5)+(35/43)+(350/337)]÷3]×0.7×(500/50円)
=225×(0.81+0.81+1.03)/3×0.7×10
=225×0.88×0.7×10
=1,386円

小分類
272×[[(6.1/8.5)+(35/56)+(350/363)]÷3]×0.7×(500/50円)
=272×(0.71+0.62+0.96)/3×0.7×10
=272×0.76×0.7×10
=1,447円

当然評価が低い方が承継が有利になりますから、中分類を採用。

正解は1,386円となります。

引っ掛けを入れてきた分、やさしくしてくれたところもありましたね。

20.取引相場のない株式の評価方法
07.類似業種比準価額と純資産価額計算

問65

さて、最後は純資産価額を求める問題。併用しなくていいのでここもいつもより楽。連動して両方間違うようなこともありません。セオリー通りに解きましょう。法人税37%、ちゃんと覚えてますか?
配点予想は5点。確定点も5点です。ここの配点予想はもう少し低い可能性もあるかもしれませんねー(。-`ω-)配点予想難しかった

答 7,083(円)

まず資産の相続税評価合計200,000万円から負債の相続税評価合計53,000万円を引きます。
200,000万円-53,000万円=147,000万円

次に資産の帳簿価額合計109,000万円から負債の帳簿価額合計53,000万円を引きます。
109,000万円-53,000万円=56,000万円

相続税評価額計から帳簿価額計を引いて差額を求めます。
147,000万円-56,000万円=91,000万円

この差額の91,000万円に法人税率37%を掛けます。
91,000万円×37%=33,670万円

相続税評価額からこの税額を引くことで税引後の企業の価値が測れるわけです。
147,000万円-33,670万円=113,330万円

これを株数で割って一株当たりの金額を求めます。
113,330万円÷16万株=7,083円(少数点以下切捨)

純資産価額は7,083円です!!

07.類似業種比準価額と純資産価額計算

第5問のまとめ

このセクションは確定15点。充分取れる出題内容でした。ただ、配点予想が難しく、もしかしたら不動産のほうに配点が少し回ってる可能性もあるかもしれませんねぇ。皆さんの結果が気になります。

応用編まとめ

今回は穴埋めに変化球を入れてきたり、計算問題も少し変化をつけてきたものの、計算自体はストレートでした。
応用編対策をしっかりやってきた人なら大きく落とした人はいなかったのではないでしょうか。
第2問が最近難しくなってきている気がします。金融資産運用は今後注目ですね。

ここだけは押さえて欲しい点である「確定点」を集計してみると、

  • 第1問 16
  • 第2問 12
  • 第3問 15
  • 第4問 16
  • 第5問 15

合計  74 点

変化球だ変化球だ言ってたものの、結局は今回も高めの確定点が出ました。
たとえ見た目を変えてきても、応用編は計算をいかにやり込んでいるかで差が出るのだと思います。
応用編が合格ラインに達さなかった人は、落とした穴埋めで悩むのではなく、計算問題を100%加点できるように極めましょう。

↓これはほぼ前回のコピペ文になりますが今回も同じことが言えます。

手前みその配点予想が元になりますが、計算問題(計算をしないと答えが出せない穴埋め含む)だけで配点は7割を越えます。
計算問題はパターンさえ覚えれば確実に解ける問題になるので、特に今回のような王道だと得点がしやすくなります。
イージーミスがあったとしても50点は抑えられるでしょう。それだけでも合格ラインがだいぶ近くなるわけです。
応用編の試験問題は毎回変化が大きく、出題傾向も読みにくくなっては来ていますが、それでも計算問題が主体になるのは変わりません。
そして計算問題は当てずっぽうでは加点出来ないものであり、また、ひとつ間違うと連鎖していく恐れもあります。
今回応用編で苦戦された方は今一度最初に戻っていただいて、応用編対策ページで基本式から学んでいただきたいと思います。

「基礎編・応用編」総評

基礎編まだ見てない方はこちら→2023年1月実施FP1級学科試験分析(基礎編)

基礎編は、易問22 普通問14 難問14でした。易問を全問正解、普通問を半分正解、難問は不正解とすると58点。
考えを変えて難問はサイコロを転がした(4択なので25%)とすると、64点。今回は易問をしっかり取り切る必要がありました。

応用編については今回確定点で74点。もっと取りに行ける評価でしたので例年通りと言えます。

今回の試験は58(64)+74=132(138)点。結果的には程よい難易度だったのではないでしょうか。

今回の試験を振り返って思うのは、文章の書き方や問題のチョイス、雰囲気を変えて惑わせてくるのですが、毎回思うのは結局は基本に忠実に基礎編を固めて、応用編は計算問題を徹底して行い、身体に叩き込む。どんなにメンタルアタックを受けてもぶれることなくやり切れば、合格点にちゃんとたどり着けるという事です。毎回似たような事書いてますが、でも結果が示していますね。

試験回によってはニガテな回もあると思います。たまたまそういう回に当たっちゃうことも。
ただ、何度もチャレンジしていくと必ず自分の得意とする回に巡り合います。そして何度も経験しているうちにFP知識も身についてきます。
地道にじっくり積み上げていきましょう!そしていっしょに学んでいきましょう!!

受験されたみなさま、おつかれさまでした!!
みなさまの良い結果を期待します!!
がんばっぺ~ヾ(≧▽≦)ノ

2023年1月実施FP1級学科試験分析(応用編)” に対して5件のコメントがあります。

  1. たー より:

    いつも拝見しています。
    採点してみましたが、部分点等含めず125点と一応ギリギリ合格ラインには乗ってました。ただ、自己採点より点数が落ちる回も多いと聞いています。今回の試験は自己採点よりも落ちる可能性が高いのでしょうか?

    1. Wiki技能士 より:

      コメントありがとうございます!今回の応用編は配点が難しかったです。部分点が厳しいと自己採点より下がる傾向になるかと思います。当然、部分点が考えられる問題は式を記入する問題となってきます。今回、式は割とストレートな解答が多かったので正否が明確になりやすいため部分点が貰いにくいところは正直、あるかもしれません。逆に第五問あたりは大がかりな問題なのでどこまでしっかり書いたかで部分点はつきやすい傾向にあると思います。前回、合格者数調整のために部分点を引き締めているのではないかという騒ぎがありましたが、私はそういったことはない・・・と思ってます(信じてます)。たーさんが合格しますように!!私もお祈りいたします!!ヾ(≧▽≦)ノ

      1. たー より:

        無事合格していました!
        実技試験も頑張りたいと思います。
        今後ともサイトの更新等よろしくお願いします。

        1. Wiki技能士 より:

          たーさん、合格おめでとうございます!!
          沼とも言われるFP1級学科試験での合格はほんとにすごいことです。
          そして合格のご報告をいただけるのは、
          この仕事をしていて最大の喜びです(ノД`)・゜・。
          実技試験は筆記でやる方と実技でやる方といろいろです。
          合格率は高いですが、けして気を抜かず、頑張ってください!!
          合格は目前です((((oノ´3`)ノ

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