2024年5月実施FP1級学科試験分析(応用編)
はじめに
2024年5月実施のFP1級学科試験の応用編を振り返っていきます。
基礎編まだ見てない方はこちら→2024年5月実施FP1級学科試験分析(基礎編)
毎度、基本的な話ですが応用編は5部構成。B分野リスク管理を除き(B分野かわいそう)
以下の構成で出題されます。
第1問 Aライフプランニング
第2問 C金融資産運用
第3問 Dタックスプランニング
第4問 E不動産
第5問 F相続・事業承継
今回も試験問題を片手にご覧ください。
分析の便宜上、配点予想もしていますが、
私の配点予想は過去の試験から想像したあくまでも独断です。
他のサイトさんを参考にもしてません。完全なる独断です。
みなさんは他のサイトさんの予想も参考にしてくださいね♪
そして急いで作っているので間違っている点があったら教えてくださいね(*´Д`)
また、ここは当てて欲しい!という問題は確定点として計算し、難易度の指標にしています。
確定点の評価基準は「FPWikiで学習しているFP2級保持者」を想定しています。
それではいってみましょう。
応用編解説
第1問:A分野
問51
まずはいつもの穴埋め問題からスタート。配点は1問1点の計6点と予想。
雇用保険の高年齢系からの出題だったのですが、まさかの2025年からの出題も。こんなのアリ?!⊂⌒~⊃。Д。)⊃
答:①5(年) ②10(%) ③1(年) ④50(日) ⑤31(日) ⑥5(時間)
①:5年、60~65歳未満、75%未満。これは覚えておきましょう(^^)/
②:これが未来問題。15%が10%になっちゃうんですねぇ。完全に想定外の問題でした(ノД`)・゜・。
③:1年以内に申し込みをして、1年間に6カ月以上の加入期間が必要です。覚えましょう。
④:30日(1年未満)50日(1年)なんです。基本問題ではあるねぇ。
⑤:これは普通に雇用保険の加入条件の話です。つまり1週間20時間以上で31日以上継続勤務です。
⑥:マルチジョブホルダー制度です。細かいところから出ましたね。1事業所の1週間の労働時間が5時間以上20時間未満という条件があります。
②は解けなくても仕方ない!⑥は少し難しめ。4問正解が合格ラインですね。確定点4点!!
問52
介護休業に関する問題です。介護休暇は労働者の権利(有給休暇とかそっち)の分野なのでFPテキスト範囲外ですね。記入式である応用編に出題してくるのはちょっと意地悪が過ぎますね・・・。
穴埋めは全部で5つ。配点は各1点、計5点と予想。
答:①5(日) ②2(週間) ③93(日) ④10(日) ⑤8(月)
① :年間5日取得申請出来て、雇用主は拒否できないものです。知らんけど。
②:要介護状態でないと休暇の申請ができません。2週間以上の常時介護が必要。知らんけど。
③:介護休業の問題。これは雇用保険の分野。介護が休業で虚(67%)しいクミ(93日)ちゃんは3回までが限度です。93日。
④:1ヵ月の間に休業期間が10日以下じゃないと支給されません。ちょっとレアな論点。
⑤:雇用保険の基準額は毎年8月1日に改定されます~。これは結構テキストでいつも強調してます。
ここは①②が厳しかったですね。他はテキスト対応でした。でも④はなかなか覚えてないかな?確定点2点!!
問53
年金試算です。今回は出ました加入期間に免除期間!!初のケース。
これは嫌な予感・・・(;^ω^)
私の配点予想は①4点②5点の計9点(それぞれ部分点あり)。
答 ①781,750(円) ②1,485,494(円)
①老齢基礎年金
まず基礎年金の最大額が大事。795,000円。ナック5です。
そして今回のキモは全額免除期間!!(ノД`)・゜・。
Aさんは20歳から60歳までの間に国民年金の加入期間に空白はないので480月。たーだーぁ!!(霜降粗品風)んん~?全額免除期間が1年間あるなぁ~?(。-`ω-)
Aさんの年代だと当時の全額免除期間は3分の1の月数が計算に入ります。つまり満額じゃないんですねぇ(>_<)
795,000円×((468+12月×3分の1)÷480)=781,750円
これは面食らいましたねぇ(>_<)
当てられなくても仕方ないですね。2009年3月以前は3分の1、2009年4月以降は2分の1です。ムズイよね。確定点0点とします。
②老齢厚生年金
次は老齢厚生年金です。まずは基本部分の計算。総報酬制導入前後で乗率が変わるので計算が分かれます。
220,000円×7.125/1,000×108月+450,000円×5.481/1,000×324月=968,420円(円未満四捨五入)
次は経過的加算です。これは式が与えられています。経過的加算の月数は「厚生年金」の加入期間ですよー。間違えないように!
全期間は432月。20歳~60歳の期間は若いうちに25歳まで入ってたので5年で60月。35歳から60歳まで入ってたので25年で300月。合計360月。
1,657円×432月ー795,000円×360月/480月=119,574円
この2つの答えを合計します。
968,420円+119,574円=1,087,994円
最後に加給年金です。これは単純に出るか出ないかで判断します。詳しくは応用編対策ページを見ていただきたいですが、今回は奥さん年下なので出ます!足しましょう!!
1,087,994円+397,500円=1,485,494円
以上になりますヾ(≧▽≦)ノ
厚生年金は基本的な問題でした!当てましょう!確定点5点いきましょう!!
第1問のまとめ
第1問の確定点は合計11点。取れる問題と取れない問題の差が激しい第1問でした。こういう回はペースが掴みにくいので大きく落とした人も落ち込まないようにしましょう。
第2問:金融資産運用
今回もまた株と投資信託について悩んでいるAさんの問題。
問54
財務データ分析その1ですね。
配点は①~③が各1点、④のみ2点の合計5点としました。
答 ①11.71(%) ②総資産回転(率) ③配当性向 ④26.97(%)
①:X社の総資産経常利益率。すいませんこれはテキスト外なんですが、でも名前からわかりますよね?経常利益を総資産で割ればいいです。
288,000÷2,460,000×100=11.71%
②:総資産回転率。総資産経常利益率を2指標分解・・・ムムム。いつもと少しズラして出題してきましたね。当てた人はおめでとう。外しても気にしない(>_<)
③:配当性向。株主への利益の還元なので「配当!」とピンときた人は当てられたと思うのですが、この出し方は難しいですね(ノД`)・゜・。
④:ここは③の芋づる。配当性向がピンときてた人はイージーな問題です。③が浮かばなかった人はここもハズレに・・・:;(∩´﹏`∩);:
24,000÷89,000×100=26.97(小数点第3位四捨五入)
テキスト入りするか迷う問題でした。出題傾向としてはあまりないタイプですからなぁ~。確定点は3点とします!
問55
財務データ分析その2ですね。今回は割とベタな出題かなぁ。
配点予想は①②共に式2点、答え2点の合計8点とします。
①:X社のROA!!使用総資本事業利益率とはROAや!!これは当てとかないとや!!
事業利益÷使用総資本なのです。事業利益とは営業利益+受取利息+受取配当金のこと。
つまり、
(180,000+17,000+104,000)÷2,460,000×100=12.24%(小数点第3位四捨五入)となります!
②:Y社のインタレストカバレッジレシオや!これも定番!!当てとかないと!!
事業利益÷金融費用!金融費用とは支払利息+社債利息なのだ!
つまり、
(48,000+8,000+21,000)÷(3,000+1,000)=19.25倍 これが正解です!!
ここは当てないといけないところ。応用編対策ページから大きく得点できました。確定点8点です。
問56
新NISAの問題が出てきました。これはどうでるか・・・。解いてみましょう!!
配点予想は各1点の計7点とします。
①120(万円) ②150(万円) ③18(歳) ④株式数比例配分(方式) ⑤9月30日 ⑥1月1日 ⑦ロ
①:これは当てましょう。つみたては120万です。
②:成長投資枠は1200万円です。売却後は翌年以降に再利用可能なので上限はまだ回復しません。
③:1月1日時点で18歳以上ですね。
④:これは定番。株式数比例配分方式です。
⑤:9月30日までという事ですが完全にテキスト範囲外です。すみませんm(_ _)m
⑥:ここも同様で範囲外。この辺のルールは対応すべきですね。
⑦:NISA口座に移管することはできませんが、引き続き譲渡益等は非課税となります。
ここは前半の①~④までは当てましょう。確定点4点です!
第2問のまとめ
確定点は15点です!!範囲外問題があっても基本を押さえておけばこの通り!!。取れる問題を確実に取る!これがFP試験の掟です(^^)/
第3問:タックスプランニング
来ましたね。略式別表四のお時間ですよ。出るってわかっててもため息がでますね。勉強してきたんですけどね。
問57
別表四の穴埋め問題。ここは何としても満点取って挽回したい!!①~⑥が各問1点で⑦のみ2点の予想。合計8点です。
応用編対策ページを見ながら攻略していきましょう。
①2,300,000(円) ②1,500,000(円) ③3,500,000(円) ④200,000(円) ⑤10,200,000(円) ⑥61,260(円) ⑦11,000,000(円)
①:「損金経理をした納税充当金」は見積納税額をそのまま記入です。
②:「減価償却の償却超過額」これもいつもどおり。超過している方の資産(器具部品)を引算するだけです。
4,500千円-3,000千円=1,500千円
③:「退職給付費用の損金不算入額」はい、これもテキストどおり。損金経理した3,500千円を加算に計上します。そのまま記入です。
④:「減価償却超過額の当期認容額」これは前期からの繰越償却超過額から入れられる分を記入。
超過が300千円あり、4,100千円-3,900千円=200千円の枠がありますので、200千円を計上します。
⑤:「退職給付引当金の当期認容額」取り崩した退職給付引当金を計上します。10,200千円ですね。
⑥:「法人税額から控除される所得税額」、源泉徴収されている所得税と復興特別所得税がこれにあたります。60千円+1,260円=61,260円
⑦:表の当期利益の額から加算までを足して、減算分を引き、最後に⑥を足します。すると・・・11,000,000円!!٩( ''ω'' )و
今回は100%FPWikiがカバーしております!満点行きましょう!!確定点8点٩( ''ω'' )و!!
問58
問57を踏まえて法人税額を求めます!いつも芋づるのため外せば全滅、当てれば丸儲け。ひりひりする問題ですね。
配点予想は式3点、答2点の計5点とします!
その他法人は8,000千円までは税率が軽いです。
8,000,000×15%+(11,000,000-8,000,000)×23.2%=1,896,000円
ここに税額控除(今回は350千円)と、先ほど足した「所得税と復興特別所得税」を引きます。
1,896,000-350,000-61,260=14,84,700円(100円未満切捨て)
この問題も定番中の定番。当てましょう!満点確定点5点!!
問59
「青色申告法人の欠損金の繰越控除・繰戻還付」と「法人税の確定申告・中間申告」の説明問題です。
配点予想は各1点、合計7点とします。
答 ①1憶(円) ②50(%) ③10(年) ④1(年) ⑤6(ヶ月) ⑥10万(円) ⑦e-Tax
Ⅰ:青色申告法人の欠損金の繰越控除・繰戻還付
①:1億円以下の中小法人は繰越欠損金控除前の所得がそのまま限度額となります。テキストの対応ページには金額は明記してないけど当てて欲しい。
②:50%。所得の半分が限度となりますね。
③:10年。これも当てて欲しい。
④:これはテキスト範囲外でした。めんご(´っ・ω・)っ
Ⅱ:法人税の確定申告・中間申告
⑤:6カ月を超えたら中間申告です。
⑥:予定納税額が10万円以下だと中間申告はできません。
⑦:e-Taxすれば税務署に行かなくていいですね。
④以外は当てられた問題ばかり。でも①はテキストにハッキリわかりやすく書いていないので確定点は5点と致します。
第3問のまとめ
今回の第3問は高得点取らないといけません!!。確定18点です!!
第4問:不動産
問60
宅地建物取引業法の媒介契約と特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例からの問題。媒介契約だけにスポットを当てるのはあまりないので嫌な予感・・・。
配点予想は各1点ずつの合計7点。
答 ①3(ヶ月) ②2(週間) ③指定流通(機構) ④5(日) ⑤1億(円) ⑥3(年) ⑦50(㎡)
Ⅰ:媒介契約
①:3ヵ月です。これはみんな覚えてますね?(*'ω'*)
②:報告義務は専属2週間、専任専属は1週間ですよ。これも基本。覚えてますね?( `ー´)ノ
③:登録は専任7日と専属専任5日ですよ!ははん!・・・てあれ?数字を入れるんじゃないの?名称を入れるのか!(; ・`д・´)
指定流通機構。テキストに載せてはいるけど何人の人がフォローしていたか。宅建の勉強してる人にはなんてことないですけどね。
④:はい5日ですね。これは当てましょう。
Ⅱ:特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例
⑤:買換特例は譲渡価格1億円以下です。
⑥:3年後の年末。これも定番問題。
⑦:50㎡以上でないといけません。これも難しくはありません。
今回は簡単問題でしたね。外すとしたら指定流通機構くらい。確定点6点にします(^^)/
問61
課税長期譲渡所得の問題です。今回は大物問題として出てます。加点ポイント!!がんばりましょう!!
配点予想は①が4点(式2答2)、②が5点(式3答2)で、合計9点です。
答 ①4,596,200(円) ②8,627,500(円)
①特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例
これはFPWiki応用編対策の③居住用財産の買換(100%繰延)パターンで解きます。
まず差額が収入となります。
1億円-7,500万円=2,500万円
差額分に対する取得費と譲渡費を計算して経費として収入から引きます。取得費不明の場合は譲渡価額の5%を基準とします。
2500万円-(1億円×5%+450万円)×2500万円/1億円=22,625,000円←これが所得となり課税対象になります。
税率は一般税率になりますので所得税15%、住民税5%
復興特別所得税額は、出た所得税の金額に2.1%を掛けて算出していきましょう。
所得税22,625,000円×15%=3,393,750円
復興特別所得税3,393,750×2.1%=71,268.75円
所得税合計3,393,750+71,268.75=3,465,000円(100円未満切捨て)
住民税22,625,000円×5%=1,131,200円(100円未満切捨て)
最後に足し合わせます。
3,465,000円+1,131,200円=4,596,200円
②居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除および居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例
こちらは基本系の3000万円特別控除と軽減税率です。さすがに忘れてませんね?①居住用3000万特別控除パターンに沿って解きましょう。
まず課税対象となる所得の計算です。経費と3000万の控除ができます。
1億円-(1億円×5%+450万円)-3000万円=6050万円
軽減税率は6000万まで所得税10%住民税4%にできます。
6000万円×10%=600万円
600万円×2.1%=126,000円
600万円+126,000円=6,126千円
6000万円×4%=240万円
6,126,000円+2,400,000円=8,526,000円
6000万を超えた分は一般税率で計算します。
6050万円-6000万=50万円
50万円×15%=75,000円
75,000円×2.1=1,575円
75,000円+1,575円=76,575円(100円未満切捨て)
50万円×5%=25,000円
76,575円+25,000円=101,500円
最後に足し合わせます。
8,526,000円+101,500円=8,627,500円
①のほうが税額が少なくて済むということがわかりますね。今回はどちらも応用編対策をしていれば完答できる問題でした!!外してしまった方は何回もやって覚えてね(^^)/
確定点は満点の9点です!!
問62
住宅を建て替えるとのことで新築工事に関する質問。配点予想は1問2点の合計4点です。
答 ①350(㎡) ②1,764(㎡)
①建蔽率の上限となる建築面積
今回は商業地域。防火地域内に耐火建築すれば100%になります。
ただし、隣の道路が3mしかないのでセットバックで0.5m後退せねばなりません。
20m×(18m-0.5m)×100%=350㎡
以上です。簡単(^^)/
②容積率の上限となる延べ面積
特定道路の容積率緩和を使っていいとなっていますね。与えられている表で算出した数値を容積率計算に足して計算することが出来ます。
(12-6m)×(70-42m)÷70=2.4
出た答えをいつもの容積率計算式に加えます。
(2.4+6)×6/10=504%
出た答え(504%)と指定容積率(600%)を比較し、低い方が採用されます。
350㎡×504%=1,764㎡
ここもイケますね。ね、イケますよね?確定点4点!!
第4問のまとめ
確定点19点。ハッキリ言って満点でもいいくらい。前回に引き続き第4問は加点ポイントとなっています。応用編の得点が奮わない人は不動産に力を入れてみましょう。
第5問:相続事業承継
最後は相続事業承継の問題ですね。ついにここまで来ましたね。あとひと踏ん張りです!!
問63
小規模宅地の特例からの問題。応用編で計算させることは珍しく、えっ!となりますが落ち着きましょう。基礎編で何度もやってきたはずです。配点予想は3点です。
答 2,600(万円)
まず小規模宅地の特例は併用ができますが、貸付よりも居住用のほうが有利なのでめいっぱい自宅敷地に使って、残りを賃貸アパートに使います。
さて、居住用宅地ですが、迷彩が散りばめられております。建物が共有持分となっていますが、区分所有していないのですべて被相続人のものとして計算できます。まるごと適用です。
3,000万円×80%=2400万円
2400万円控除できます。
次に賃貸アパートの評価額は計算が必要です。
7,000万円×(1-60%×30%×100%)=5,740万円
次に賃貸アパートに併用できる面積を求めます。
併用の式は、
特定居住用宅地(330㎡限度)×(200÷330)+貸付事業用宅地(200㎡限度)≦200㎡
ですので、
264×(200÷330)+貸付事業用宅地(200㎡限度)≦200㎡
160+40≦200
40㎡が適用できる限度になります。
これを持って減額できる金額を求めます。
5740万円×40/574×50%=200万円
最後に足し合わせましょう。
2400万円+200万円=2600万円
あわせて2600万円が減額できます。
18.不動産の評価(相続税評価額)
19.小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例
問題自体は難しくないのですが、もしかしたら「減額される金額」ではなく、減額後の相続税課税価格を書いちゃった人がいたらめちゃくやしいですね!実はわたし、最初そうやって解いてしまいました!!(ノД`)・゜・。
問題文はほんとに気を付けて読もうね!!:;(∩´﹏`∩);:
確定点は3点です!!
問64
来ました。今回は相続税計算です。一番の大物!!気合い入れていきますよ!!
でも今回は珍しく家系図がスッキリしてますね。易問なのか・・・?
予想配点は各5点(式3答え2)、合計10点の予想です。
①2,440(万円) ②732(万円)
・相続税総額
まず相続税の基礎控除は3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)です。
相続人は長男Cと長女Dの2人。
3000万円+(600万円×2人)=4200万円
相続財産から控除します。
1億7,000万円-4,200万円=1億2,800万円
次に法定相続分で受け取ったと仮定して総額を算出します。
長男C:1億2,800万円×1/2×30%-700万円=1,220万円
長女D:1億2,800万円×1/2×30%-700万円=1,220万円
最後に足し合わせれば相続税総額が出ます。
1,220万円+1,220万円=2,440万円
・長女Dさんの相続税額
説明文では現預金3000万と1600万円をもらったと書いてあります。ですが、その前に受取人固有の財産として生命保険の受取人になっていますね。生命保険の非課税枠を使った残りを相続財産として足さねばなりません。
1500万円-(500万円×2人)=500万円
この生命保険を足します。
3000万円+1600万円+500万円=5,100万円
先ほど計算で出た相続税の総額を使い、長女Dがそのうちのいくらを支払うか割り当てます。
2440万円×5100万円/1億7000万円=732万円
732万円が長女Dの支払うべき相続税となります。
今回の相続税計算は規模が小さめでした。当てやすかったですね。注意点としては生命保険を忘れそうってところでしょうか。確定点はその辺考慮して7点としておきます(^^)/
問65
さぁ最後は穴埋め問題。延納がレアなスポット。予想配点は各1点の合計7点。
①4,500(万円) ②10(年) ③1(年間) ④家庭裁判所 ⑤3(年) ⑥75(%) ⑦10(万円)
Ⅰ 遺留分
①:遺留分は直系尊属のみの場合以外は、法定相続分の2分の1です。9000万の2分の1ですね。
②:10年以内の贈与が対象になってきます。
③:遺留分侵害を知った時から1年です。問題文は少し不足しています。正確には「相続の開始および遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時」(民法1048条より)です。
④:家庭裁判所の許可をもらって遺留分放棄ができます。これはイージー。
Ⅱ 相続税の延納
⑤:3年以内なら担保が不要です。
⑥:75%以上だと最長20年です。
⑦:ここが微妙にテキスト範囲外。10万で割った数に相当する年数ということ。つまり年額10万が基準なんだね。
今回の最終問題も前回に引き続きテキスト記載アリ問題がほとんど。確定点は延納自体がレアなのと⑦が落としそう。ここは5点としておきます!
第5問のまとめ
確定15点。第5問にしてはまたも高得点。これは今回の応用編は結構高得点がでるかもしれませんね!
応用編まとめ
ここだけは押さえて欲しい点である「確定点」を集計してみると、
- 第1問 11
- 第2問 15
- 第3問 18
- 第4問 19
- 第5問 15
合計 78 点
おぉー!結構な高得点が出ましたね!
というより元々の応用編の確定点です。昔はこのくらい取れる内容だったんですよねぇ。FPWikiの応用編対策が活きる試験回でした!!
「基礎編・応用編」総評
基礎編まだ見てない方はこちら→2024年5月実施FP1級学科試験分析(基礎編)
基礎編は、易問22 普通問14 難問14でした。
簡単な印象でしたが結果は前回とほぼ一緒。上手に難易度調整してきた感じ。
「確定点」は易問を全問正解、普通問を半分正解、難問は25%正解として65点(四捨五入)!!
応用編については今回定番問題が多く確定点78点をマーク!!
最終結果は65+78=143点
かなり余裕の合格点!!FPWikiをマスターしていれば安心して合格発表を迎えられる試験でした。やった!!ヾ(≧▽≦)ノ
基礎で手堅く土台を作り、応用編で合格を掴みとる。いつもの試験に戻った感じでしたね。
今回の合格率はかなり高いと予想します。20%近くまで上がりそうな気がしますね。(18%くらいどうですかね?)
このところ難易度に対しての批判が続いてますので基本問題に立ち戻った感じなのかな?
今回の試験を見送ってしまった人は後悔が大きいかもしれませんね・・・。
これがあるから私は「模擬試験のつもりでも毎回試験は受けるべき」とお伝えしています。
試験料は決して安くはありませんが、実技試験よりはだいぶ控えめなので、
仮に勉強が間に合わなかったとしても模擬試験料を払ったつもりで学科試験を受けましょう!!
今回合格したみなさん、おめでとうございます!!
残念だったみなさん、FP試験はまだまだ続きます!
学習期間が長い方が後になっても定着してますよ!!これほんと!!
わたしも継続学習頑張りますので、みんなもいっしょに学習を続けていきましょう~(*´▽`*)
わたしはこれから結果をまとめて書籍版の完成を急ぎます~⊂⌒~⊃。Д。)⊃イソガシイ