金投資|FP1級Wiki
FP試験で金投資も出題が見られます。消費税との関係について過去に出題されました。
金投資(現物取引)の特徴
金は実物資産として安定した価値があり、資産形成として利用されています。
金の国際価格は、貴金属の取引で使われるトロイオンス(約31.1035グラム)を用い、
アメリカだけではなくイギリスやシンガポールなどもすべての国がドル建てで表示します。
国内では海外相場を参照し、円換算した1グラム当たりの価格で取引します。
金投資には金の価格変動リスクとともに、為替変動リスクがある。
実物資産なので購入には消費税を負担する。しかし換金時(売却時)には逆に消費税分を上乗せして受け取れる。
相続時には死亡日の小売価格を基準として相続税が掛かります。
金投資商品
純金積立
毎月一定金額をドルコスト平均法によって積立てます。
取扱会社では日割りにして金を毎日購入する仕組みです。
元本保証はなく、会社によっては口座管理手数料や委託手数料が掛かるところもある。
換金については、通常、現金だけでなく金地金やジュエリー類との交換ができる。
純金積立の保管方法
消費寄託
預金のような感じ。所有権は運営会社に移り、運営会社は自由に運用を行う。そのメリットとして手数料が無料だったり、特典などが付く場合もある。さらに契約者はいつでも預けた金の返還請求をすることが出来る。ただし、所有権を奪われているため運営会社の倒産リスクがある。
混蔵寄託
貸金庫のような感じ。所有権は契約者のまま。倒産リスクはないが金の保管量や期間に応じて保管料負担が大きくなる。
金ETF
ETFとは上場投資信託の事でしたね。金ETFとは金価格に連動する上場投資信託の事。
金は他の投資商品と逆の動きをすると言われているので、投資の安定化を図るために合わせて利用する人がいる。
一定の受益権口数以上で金地金の現物と交換することができるものもある。
商品取引所の上場商品
東京商品取引所では金現物取引が上場しており、その他、金先物取引(金標準先物1キロ単位・金ミニ先物100グラム単位)、金先物オプション取引などは大阪商品取引所で上場されている。
外部リンク:金融庁
金投資に関する過去問を解いてみましょう。2021年1月試験 学科 問17
金投資に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 純金積立は、一定の年間投資金額を12カ月で除し、その金額で金地金を毎月月末に購入する仕組みが一般的である。
- 純金積立による金地金の購入や売却については、有価証券に類するものとして、消費税は課されない。
- 給与所得者が金地金を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上、譲渡益から最大50万円の特別控除額を控除することができる。
- 給与所得者が金地金を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得などの他の所得の金額と損益通算することができる。
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解答
3
3は05.譲渡所得を見ていただきたいのですが、個人が営利目的でなく金地金を売却した場合は普通に譲渡所得となります。
譲渡所得は特別控除額50万円がありますので、当然に控除できます。50万というキーワードで惑わす問題です。
1は毎日購入する。
2は消費税をはらうけど売るときにも消費税がのってくる。
4は金地金は生活用とは認められないので損失を他の所得と通算することはできません。