配当割引モデル計算 | FP1級Wiki
配当割引モデルとは、その株が割高か割安かを判断するための理論モデルのひとつ。
その株式を保有し続けることで得られる配当金総額を、市中金利などを計算した期待利子率で割り引いて理論株価を算出します。
算出された理論株価を元に、現在の株価と比較して割高か割安かを判断します。
これにより、その株を買ってしばらく持ち続けた場合に、他の投資方法と比べて結果的にお得かどうかを予測する訳です。
いくつかモデルがありますが、FP試験では主要な2つのモデルが出題されます。
それぞれ計算できるようにしておきましょう。
ゼロ成長割引モデル
将来ずーっと同じ配当額で続いた場合。
理論株価=1株あたり予想配当÷期待利子率
定率成長配当割引モデル
少しずつ配当金が成長して増えていくと予想する場合。
理論株価=1株あたり予想配当÷(期待利子率-期待成長率)
配当割引モデルの過去問を解いてみましょう 2019年9月 学科試験 問20
株価が1,200円で期待利子率(割引率)が7.0%、1株当たりの予想配当が30円の場合、定率で配当が成長して支払われる配当割引モデルにより計算した当該株式の予想配当に対する期待成長率として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入すること。
1) 2.34%
2) 4.33%
3) 4.50%
4) 9.50%
↓正解は↓
定率成長割引モデルの式を使用し、理論株価は株価、あとは、予想配当と1株あたり配当を、それぞれ当てはめて、期待成長率をXとして答えを導きます。
1,200=30円÷(0.07-X)
X=0.045
4.5%です。
正解は3番です。
試験では正攻法ではなく、こういう変化球も出題されます。
配当割引モデルの項目の文量が足りなく感じるかもしれませんが、
けして出題率が低いわけではありませんのでご注意ください。
2つのパターンを抑えておけば安心ですので押さえておきましょう。
外部リンク:金融庁
タグ:配当割引モデル
2021年04月13日