2022年5月実施FP1級学科試験分析(応用編)
前置き
2022年5月実施のFP1級学科試験の応用編を振り返っていきます。
基礎編まだ見てない方はこちら→2022年5月実施FP1級学科試験分析(基礎編)
基本的な話ですが、応用編は5部構成。B分野リスク管理を除き(B分野かわいそう)
第1問 Aライフプランニング
第2問 C金融資産運用
第3問 Dタックスプランニング
第4問 E不動産
第5問 F相続・事業承継 この構成で出題されます。
剣道や柔道の団体戦の様で燃える展開ですが、
実際は1人で5回戦うのでFP1級試験は辛いです。
さて今回の応用編はどんな新技を繰り出してくるのか。
確認していきましょう。
また今回も試験問題を片手にご覧ください。
特に、今回残念だった人の次回の希望になればなぁと思います。
分析の便宜上、配点予想もしていますが、
私の配点予想は前回までの試験から想像した独断のものです。
他のサイトさんのも参考にして予測してくださいね♪
そして急いで作っているので間違っている点があったら教えてくださいね(*´Д`)
それではいってみましょう。
応用編解説
第1問:A分野
問51
まずは穴埋め問題からスタート。ここは1問1点の計6点と予想。
今回のはド定番が出題されましたね。これは全問正解しないといけないところです。もし落としちゃったとしても②と③くらいですかねぇ。
それ以外を落としちゃってるなら苦戦だったってことになりますね。今回はサービス問題でした。
①④⑤⑥を易問として4点は確定。
問52
年金試算です。今回も生活者支援給付金の計算がおまけでついてますね。
私の配点予想はそれぞれ式が2点、答えが2点の計8点と予想します。
ですが、もしかしたら年金額のほうが配点ウエイトが高い可能性はありますね。
ここは全部易問!としたいけど、6点確定とします。
①遺族厚生年金
今回の年金試算のポイントは「みなし300月」と「中高齢寡婦加算額」の判定ですね。
「みなし300月」は現在厚生年金加入中じゃないと対象になりませんので✕ですね。
そりゃそうですよね。そうじゃなかったらみんな厚生年金のところに1回就職してから個人事業主やりますよね。良い保険になりますもん。
次に中高齢寡婦加算額。わかっていても不安になるのがコレ。もう一度復習しましょう。
中高齢寡婦加算の条件
- 短期要件と長期要件(条件付き)が対象になる※
- 子のない妻に支給される。
- 発生当時の妻の年齢が40~65歳未満である。
※短期要件は厚生年金に加入中の人。長期要件(条件付き)は、長期要件に該当し、さらに20年以上厚生年金加入後に脱退した人を指します
(ここでの20年は厚生年金だけの期間で20年必要)
これでみると、長期要件は満たしていますが、子がいます。子がいますので中高齢寡婦加算は出ません。
子どもがいたほうが大変なのに、なんで出ないの?って思わないでください。
子がいる配偶者は遺族基礎年金が支給されます。
要は、基礎年金がもらえない奥さんが自分自身の年金をもらうまでの救済的な加算ということなんです。
これは良く考えれば「あぁ、そうか」なんですが、応用編の試験では試験の性質上、遺族基礎年金については答えさせずに姿を隠します。
そのため、現場の緊張感も相まって基礎年金と中高齢寡婦加算の因果関係を忘れ、中高齢寡婦加算の条件ばかりを必死に思い出そうする。
思い出せずなんとなく足しちゃって間違う。そういうミスはもったいないので、制度の背景も含め学習していきましょう。
②遺族年金生活者支援給付金
これはもう暗記です。5,030円×12ヵ月=60,360円
ほんとは受給要件もありますが、応用編の場合はいつも設例に「受給権を取得」となってるので覚える必要は無し!です(*'ω'*)
過去に似たケースで出題しているのでこれは必ず加点したい問題です。
問53
ここも穴埋めなので1問1点の計6点と予想。①②⑥は易問です。3点は確定。
Ⅰ
ここはまさかの4月改正が出題されましたね。法令基準日10月はガン無視です。ガン無視。
ですがみなさんは当サイトで対策済みのハズ!(ちゃんと新旧両方載せてましたからねっ!)
今度70歳になるよーって方から対象になり、75歳まで繰り下げられるんですよね。
繰下げの方は増額率は変更ありませんので最大84%になります。
ここも外せないところですね。ワイドショーでも取り上げられるようなネタですからね。ずいぶん易しい問題です。どうしたきんざい?!
Ⅱ
ここは繰下げに不随する問題です。加給年金の条件は20年。ここは基本的な部分。
細かい部分をつついてきてないので、加給年金のワードが頭から引き出せていれば問題なく解けたでしょう。
Ⅲ
小規模企業共済制度の問題。私の暗記法「いっせんななまんごひゃくえん」は残念ながら穴埋めにはならず!(; ・`д・´)
しかも任意解約の返戻率80%、これ公式テキストに載ってます?当サイトは対象外でした!本当に申し訳ありませんm(__)m
応用編の穴埋めでこのような変化球は滅多にないですね。他の問が優しすぎたので厳しくしたんですかね。
掛金12月未満はお金が出ないというのは基本的な問題になるので、そこは押さえておきたいところ。
第1問のまとめ
今回の第1問は超サービスコーナーでした。小規模企業共済の⑤の答え以外は当てられる問題ばかりでした。
確定13点です('ω')ノ
第2問:金融資産運用
問54
穴埋めなので1問1点の計4点予想。②④を易問にしましょう。2点確定。
Ⅰ
①権利付き最終日の問題が出ました。初めてじゃないですか?こういうのはまず基礎編に出てくるものですが・・・。
2営業日前が正解なので28日です。09.株式投資
②ここは応用編穴埋めに良く出てくる「株式数比例配分方式」ですね。非課税にするのに欠かせません。24.NISA(少額投資非課税制度)
Ⅱ
③はまず一般NISA枠が年120万。株価1200円を500株購入してるので使用枠60万。つまり残り60万。それだけの事です。
④は出ました未来のNISA。NISAは未来が出がちですね。今度からつみたて(累投)NISA部分と一般NISA部分の組み合わせになります。
累投部分は20万になりますねー。
問55
ここの配点は私は普通の穴埋めは1点、計算する穴埋めは2点としました。①2点、②1点、③④各2点の計7点。
予想外が飛び出したので、完全網羅するほどに究めてここに臨んだ人でなければ落とした人多いかもしれませんね(; ・`д・´)
財務データ分析も少しパターンを変えてきました。要対策です。
定番を押さえるのみに留めて本番に挑んだ人であれば、④のインタレストカバレッジレシオの2点さえ取れていれば良しでいいと思います。
④のみ易問で2点確定です。
Ⅰ
完全不意打ちの流動比率と当座比率。これに対応できた人はもう他の問題も含め、合格間違いないレベルだったでしょうねぇ。
ほとんどの人はびっくりしちゃったんじゃないかなぁ。計算自体は簡単なんでね。覚えましょう。
ちなみに流動資産っていうのは自社ビルとかそういうのじゃなくて、商売のために仕入れたり使ったり売り掛けたり買い掛けたり口座に入れとく現金だったり事業運営のために日々動いているそういうお金とか物、資産のことです。
22.決算書の分析
Ⅱ
ここも決算書分析が続きます。対策できてなかった人は心が折れてしまったかもしれませんね。
ただ、前回ここにある「固定長期適合率」が出題されてますからね。予測していた人もいたのではないでしょうか。
22.決算書の分析
Ⅲ
ここでようやく定番のインタレスト・カバレッジ・レシオです。ここはみなさん練習してきたことでしょう。確実に取ってください。
03.財務データ分析
問56
ここの配点は私は式が各1点、答えが各2点の計9点とさせていただきます。
①のみ珍しい問題ですが、共分散を求めることは標準偏差の問題で何度も練習してきているので、
ピン!とくれば解けていたと思うんですよね(。-`ω-)
②と③は定番問題なので、うっかりミスがないように着実に解いてほしいところ。
ここは当サイトでやってきてくださった方は大きく加点して欲しいなー!
①をうっかりしちゃったとして、②③を易問とし、6点確定。
①YファンドとZファンドの相関係数
これまた変化球で来ましたね。共分散がわかっているのに相関係数を求めよと言う問題。ムムムです。
当サイトでは相関係数から共分散を求めることについては言及していました。相関係数をXとして当てはめるとこうです。
相関係数×10.00×25.00=80.00 となりますので、つまり
相関係数=80.00÷(10.00×25.00) これが式になります。よって
相関係数=0.32
②Yファンドのシャープレシオ
これは簡単に解けたはずです!当サイトの応用編対策をちゃんとやっていた人ならば!
シャープレシオの注意点は安全資産利子率です。
「シャープレシオ-安全資産」ぐらいに結び付けて覚えちゃってください!
(6.00-0.10)÷10.00=0.59
③ポートフォリオの標準偏差
これも対策してた人は取れてたはず!相関係数が出せなかった人も共分散があればだいじょうぶ!
↓共分散使用バージョン
(0.6×10.00)²+(0.4×25.00)²+2×0.6×0.4×80.00=174.4
√174.4=13.21%
第2問のまとめ
ここは少々苦戦するところかな?確定10点です。
C分野は財務データも変えてきたし逸脱こそしていないものの器用に変化をつけてきましたね。
初心者の方にまず根っこに持っていて欲しい事は、財務データ分析は資産的な余裕を見る問題です。
借入金返済の余裕。自己資本金の余裕。支出(配当金なども)に対する売上の余裕。などです。
そこを心の中に思った上で問題に取り掛かると、変化球きても迷いにくいので、ご参考に。
第3問:タックスプランニング
問題用紙はたった2ページですが、油断はできません。
問57
きましたね略式別表四。応用編対策ページでたくさん勉強していただけてますでしょうか?05.略式別表(四)(法人税の計算)
対策ページを見てやってもらえればOKなのでほぼ解説不要です。
ただ、今回も減損損失が出ちゃいましたので、前回しっかり対策しなかった人は辛かったですね。
問57は1問1点の計6点としてみました。①③⑤を易問として確定3点。当サイト利用者は②も当てて欲しいなぁ。
①は見積納税額をそのままです。
②は前回試験からの変化球です。これは式を載せます。
4,000,000円×0.200=800,000円(今期の償却限度)
800,000円-300,000円(償却済額)=500,000円
減損損失2,500,000円-500,000円=2,000,000円
答えは2,000,000円です。これがなんなのか詳しく知りたい方は専用ページへ。05.略式別表(四)(法人税の計算)
③も退職給付費用をそのまま。
④は配当金2,000,000円の20%を計上します。400,000円。
⑤は所得税、復興特別所得税を全部足すので326,720円。
⑥はタテ計して17,000,000円です。
当サイトではこの問題は完全網羅しています。今回悔しい思いをした人はうちのサイト使ってください。
問58
ここは法人税計算なんですが、これはすみません。ここで所得拡大促進税制(17.(法人)税額控除・特別償却)を使ってくるとは・・・!
所得拡大促進税制は大企業用と中小企業用とがあり、中小企業用は30%と15%の2種類の控除があります。
設例では「上乗せ要件は満たしていない」としているので15%。200万円の15%で30万円ということになりますね。
この30万円は税額控除ができますので、最後引いてあげる必要があります。
8,000,000円×15%+(17,000,000円-8,000,000円)×23.2%=3,288,000円
3,288,000円-300,000円-326,720円=2,661,200(100円未満切捨て)
答え 2,661,200円
問58は満点取るのは難しかったですね。
ここの配点予想は式2点の答え3点の計5点としました。部分点期待で1点確定で・・・。
問59
①は一時所得を求める問題ですので、設例の保険系のところを見ますね。
保険が3つもあります。まずここでムカつきますね。で、いったん気持ちを落ち着かせます。
8の変額年金と9の平準養老に加入していたことが分かりまたムカつきます。なんでややこしそうなやつ入ってるんだよと。
結論から言うと、一時払いの確定年金は、5年以内に解約すると源泉分離課税になります。総合課税と無縁です。
05.個人の生命保険の税金
問題では「総所得金額に算入される一時所得の金額」と言っています(日本語!(。-`ω-))
という事ですからつまり最後の最後、2分の1後の金額という事でしょうね。
(▲30万+150万-50万円)÷2=35万円
②雑所得の金額です。設例の表で雑所得にあたるのは老齢基礎年金と確定拠出年金、個人年金の3つ。
ここは落とし穴なのですが、老齢年金と確定拠出は公的年金控除の対象で、合計110万までなら税金掛かりません。
06.一時所得・雑所得・山林所得の雑所得の計算の式をご覧ください。
なので、個人年金のみ計算をするので、
100万円-60万円=40万円
③いよいよ総所得金額の計算ですね。
いつもなら基礎編で出るので表があるから計算しやすいのですが、これは厳しいですね。
給与1300万-(不動産80万-20万)+個人年金40万+一時所得35万=1315万
譲渡所得ですが、上場株の配当は損益通算できません。除外です。
問59は難しかったですね!(。-`ω-)
ここは全部落としちゃった人もいるかも・・・。
出題形式もいままでになく新しいですから慣れないですしね・・・。
配点予想は各3点の計9点。易問は・・・なしですかね。0点!
第3問のまとめ
タックスはかなり方向性を変えてきてて難しかったですね!
確定点が4点しか押さえられませんでした。所得拡大促進税制を計算させるっていうのは厳しすぎるような・・・。
第4問:不動産
問60
配点はそれぞれ3点ずつの計6点にしました。変化球はさほどなかったので、ここは押さえて欲しいなぁ。確定6点です。
①は建築面積を求める計算。
まず防火規制は一体で考えますから準防火地域となります。耐火建築物を建てる&特定行政庁が定める角地。10%+10%の緩和があります。
面積の計算は用途地域ごとに行います。
商業地域:900m²×100%=900m²
住居地域:1,050m²×80%=840m²
合計:900+840=1,740m²
②は敷地面積を求めます。
容積率が必要で、指定容積率と法定乗数で計算したものとで低いほうが採用されるんですが・・・いつもの法定乗数が示されていない!!
これまた試験初心者斬りですか。手厳しいですねきんざい・・・(ノД`)・゜・。
法定乗数での計算とは基本的には、前面道路m×商業地域(10分の6)、前面道路m×住居地域(10分の4)で計算します。
前面道路が12m以上だともっとややこしくなりますが、詳しく知りたい方は応用編対策と基礎編を合わせてご覧ください。
04.建蔽率/容積率の計算、09.建築基準法(建蔽率・容積率)
今回のケースだと前面道路が10mなので、通常の計算になります。用途地域ごとに分けて計算するんですが・・・。
商業地域だと、前面道路10m×(10分の6)で600%。指定容積率のほうが断然低いので300%が採用ですね。
住居地域も同様なので、つまり設例の数字のまんまで解けば答えが出ます。慌てた人が負けという戦いでした・・・。
900m²×300%=2,700m²
1,050m²×200%=2,100m²
2,700+2,100=4,800m²
問61
問61はなんですかこれ、第4問なのに全部相続ですよ。土地に関する相続の問題になりました。
①②③が各1点、④が3点の計6点としました。ここは③と④は易問として当てて欲しい。確定4点とします。
Ⅰ
地積規模の大きな宅地が出ました。18.不動産の評価(相続税評価額)
3大都市圏では500m²以上の規模が対象です。ただし指定容積率が400%以上は除かれます。
当サイトも赤字表示でアピールしてましたが、都市圏じゃない受験生は不利でしたねぇ。
最近出題率が高くなってきてますので地積規模の大きな宅地は要チェックですね。
Ⅱ
小規模宅地等の特例が出ました。19.小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例
これはコインパーキングのみが貸付事業用宅地等として対象になります。
まずAさんは家持じゃないので家なき子特例で対象です。父親Bさんも老人ホームなので一見すると甲土地いけそうじゃんって雰囲気にしてるんですが、老人ホームに行ってて空き家になっていても居住用宅地が認められる場合と言うのは一定の介護状態などのやむを得ずホームに入っている場合です。父親Bさんは老人ホームを満喫しちゃってるんで(笑)対象外です。
Ⅲ
ここで小さく相続税の総額計算が出てきました。06.相続税の総額計算
このあと類似業種の計算があるので、今回両方とも出題されたことになりますね(; ・`д・´)
でもこれは簡単です。
まず基礎控除。3,000万+(600万×2人)=4,200万円
4億円-4,200万円=3億5800万円
相続人ふたりで割りまして1人当たり、17900万円。
これを速残表に当てはめて、
17900万円×40%-1,700万円=5,460万円
これが2人分ですから、
5,460万円×2人=10,920万円
これだけの問題です。
問62
配点予想に悩みました。①1点②2点③1点④2点⑤2点として計8点にしてみます。
債務控除以外は当てて欲しいけど、⑤は貸家建付地と間違う人も多いと思うので、①②④が易問で、確定5点とします。
Ⅰ
①の借地権割合を答える問題なんですが、これはいろいろ当てはまりませんかね?地域によって異なり30~90%で定められています。
どれかを当てはめれば当たりなのかなぁ・・・。
②は①を仮に60%としたなら、4億円×(1-60%×30%)=32,800万円となります。いろんな答えが認められたのかなぁ。
18.不動産の評価(相続税評価額)
③これは・・・、こんな細かいところまで穴埋めで出すとは・・・。債務控除が答えですが、ここまでわかった人はすごいです。
20.土地の有効活用手法
Ⅱ
事業用定期借地権方式の問題ですね。
④は30年ですね。05.借地借家法
⑤は底地となるので、貸宅地ということですね。
賃貸アパートとかで借家人がいるような形態の底地だと貸家建付地となります。
混同しないように注意。
18.不動産の評価(相続税評価額)
第4問のまとめ
ここでの確定は15点。変化球も少しありましたが、問題の核となる部分は直球でしたので、ここは取っておかないといけないところですね。
第4問は第1問同様、点数を稼ぐべきセクションだったと思います。
第5問:相続事業承継
問63
配点予想は式が大がかりなので式4点、答え3点の計7点としました。ここは当サイト利用者は当てて欲しいところ。確定7点。
これはもう完全にうちのサイト見ていただければと思います。
07.類似業種比準価額と純資産価額計算
攻略ページの手順のとおりなので詳細は省きます。
まず1株当たりの配当額を求めます。
ポイントは記念配当は差し引くこと。直前2回分を足して2で割り、平均を出すことです。
つぎに1株当たりの利益金額。
ポイントは非経常利益は差し引くこと。「直前2回分の平均」か「直前のみ」の低いほうです。
今回は平均の方が低くできますね。
どちらも500円基準を50円基準に置き換えないといけないので10分の1するのを忘れないように。
この計算の後に類似業種比準価額の計算となります。中会社0.6ですからね。これは暗記です。
問64
配点予想は各3点の計6点。前問からつまずくと道連れになります。でも復習たくさんしてくれてたと信じて確定6点。
ここで必要なのは法人税37%とLです。中会社の大なので、大は0.9です。これも暗記が必要です。
純資産価額
純資産価額は法人税37%が必要です。今回は王道ズバリですのでリンクしてご覧くださいね♪
07.類似業種比準価額と純資産価額計算
併用方式
こっちはLを使用します。大は0.9。
評価額=類似業種比準価額×L+1株当たりの純資産価額×(1-L)
Lは類似業種のほうに使い、純資産価額は1からLを引いた分です。
こちらも特にひっかけはありません。
問65
配点予想は①の計算問題のみ2点であとは各1点の計7点。確定3点は取ってほしいなぁ。②と③は堅い。⑤か⑥のどちらかも当てて欲しいところ。
参考ページ:20.取引相場のない株式の評価方法
Ⅰ
①の答えは900円となるのですが、求める式は以下のようになります。
配当還元価額=(その株式に係る年配当金額÷10%)×(1株あたりの資本金等の額÷50円)
当てはめると、
(9÷0.1)×(500÷50)となるので、900円となります。
Ⅱ
②はみなし贈与ですねー。適正な価格であることが大事です。
02.みなし贈与&非課税となるケース
Ⅲ
参考ページ:20.取引相場のない株式の評価方法
③は70人以上。これこないだも出ましたかね?70人以上は大会社というのは取引相場のない株式評価の基本的な部分です。
④は15億円。これは業種によって30億、20億、15億と基準が違うので完璧に把握するのは難しいかも・・・。
でも15億!っていうのが頭から一番出てきやすいものではありますね。
Ⅳ
これは特定の評価会社の話。20.取引相場のない株式の評価方法
⑤は3年未満。3年未満の若い会社は特定の評価会社になります。
⑥は純資産価額方式。若い会社だと配当とかが参考になりませんから純資産で評価する訳です。
第5問のまとめ
このセクションは確定16点でした。第5問は最後の山場で難問続出ですが、今回はわりかし定番でしたね。
応用編まとめ
2022.1試験があまりにもだったために、今回はやさしいという意見や高得点者がたくさんおられたりで、簡単というイメージだったようですが、今回振り返ってみると、いやいやさすが1級。なかなかの難易度でした。
ここだけは押さえて欲しい点である「確定点」を集計してみると、
- 第1問 13
- 第2問 10
- 第3問 4
- 第4問 15
- 第5問 16
合計 58 点
ということで、けして高くないですね。もちろん最低限押さえて欲しい得点というものではありますが。
ですが第5問などはひとつミスっていたら総崩れですので、薄氷とも言えます。
今回の攻略ポイントは第1問の年金と第4問の不動産。この基本をどれだけ押さえてきたか。
第3問のキラー問題だった所得拡大促進税制。いまコロナの影響でたくさんある優遇税制をどこまで覚えてきたか。
このあたりがカギだったように思います。ここが加点出来ていたらかなり変わってきます。
「基礎編・応用編」総評
基礎編まだ見てない方はこちら→2022年5月実施FP1級学科試験分析(基礎編)
基礎編と応用編を全体で考えた場合、通常なら応用編の比重が多めで、基礎50点、応用70点で合格。
という配分になるのですが、今回は私の難易度判定では基礎・応用の両方ともが60点付近となりました。
基礎編が軟化したのか応用編が難化したのか。バランスを取ってきた印象を受けます。
ふりかえると初見問題について応用編の方がバリエーションが多かったように思います。
ずっと定番が続いていた応用編。応用編攻略が1級取得の最短ルートというような言われ方がずっとされてきました。
ここにきて応用編難化の時代が来たということではないでしょうか。
この点については9月試験も注視していきたいと思います。
とにかく受験されたみなさま、おつかれさまでした!!
(`・ω・´)ゞ
“2022年5月実施FP1級学科試験分析(応用編)” に対して1件のコメントがあります。