住宅ローン|FP1級Wiki

フラット35以外の住宅ローン関係としてリ・バース60を中心に、類似するリバースモーゲージとリースバックについても解説します。

       

リ・バース60

 原則、満60歳以上(条件付きで50〜60歳未満も)の人を対象にした住宅ローン。住宅の建設、購入、リフォーム、借換えに利用できる。

借入限度額

 借入限度は担保評価額の50〜60%、長期優良住宅は5%加算する。

月々の返済方法

 年間返済額には年収基準があり、400万円未満は年間30%以下、400万円以上は35%を限度とする。毎月の支払いは利息のみとなる。

元金の返済方法

 元金は利用者が死亡した時に担保物件の売却により返済するか相続人の一括返済になる。売却で返済する場合、相続人が残債を返済するリコース型と返済不要のノンリコース型があり、ノンリコース型が主流となっているが、債務免除益として一時所得の対象となる可能性があるので注意。

リバースモーゲージ

 リバース60は住宅のリフォームや建設などに限定された住宅ローンの一種であるのに対し、リバースモーゲージは資金使途が幅広く、老後の生活資金などに利用できる不動産担保ローンになります。一括融資に限らず、毎月受取や期間指定受取が可能となっています。

リースバック

 リースバックは所有物件の売却代金を一括で受取り、リース料(賃貸料)を支払う賃貸借契約になります。契約期間終了後は買戻しをすることが可能。売却となるため名義が変わる事に注意です。特に年齢の制限もなく資金使途にも制限がありません(事業や投資も可)。

外部リンク:国土交通省すまい給付金サイト

       

それでは過去問を解いてみましょう。2022年9月試験 学科 問8

住宅金融支援機構のフラット35およびリ・バース60に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. フラット35地域連携型には、フラット35地域連携型(子育て支援)とフラット35地域連携型(地域活性化)があり、利用するためには、住宅金融支援機構と連携する地方公共団体から、「フラット35地域連携型利用対象証明書」の交付を受ける必要がある。
  2. フラット35維持保全型は当初5年間、フラット35の借入金利が引き下げられるがフラット35Sと併用することはできない。
  3. 長期優良住宅でない住宅のリフォーム資金としてリ・バース60を利用する場合、債務者および連帯債務者が満60歳以上であれば、その融資限度額は、取扱金融機関にかかわらず「8,000万円」「住宅のリフォーム費用」「担保評価額(住宅および土地)の60%」のうち、最も低い額となる。
  4. リ・バース60は、取扱金融機関にかかわらず申込者が生存中は毎月の返済は利息のみであり、申込者の死亡時における残債務については、担保物件の相続人が現金によって一括返済しなければならない。

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解答

Wiki技能士

選択肢4についてですが、現金一括返済は選択肢のひとつであり、住宅の売却によって返済する方法も選べます。