在職老齢年金と高年齢雇用継続給付金の計算(応用編対策特化) | FP1級Wiki

在職老齢年金と高年齢雇用継続給付金の併給の計算も極まれに出題されています。
例題は、最終的に在職老齢年金の金額を求める問題となります。

(例題)60歳男性

60歳以後の賃金月額 282,000円
60歳以後の標準報酬月額 280,000円
60歳到達時の賃金月額 470,000円
老齢厚生年金年額 2,640,000円

支給停止基準額=(総報酬月額相当額+基本月額-支給停止調整開始額)×1/2×12

解き方

①高年齢雇用継続基本給付金との調整前の在職老齢年金の年金額はいくらか

まず年金額だけが年額なので12で割って月額になおす→220,000円

出た金額を使って式に当てはめます。

(28万円+220,000円-48万)×1/2×12=120,000←年金がこの額止まります

なので、

2,640,000円-120,000円=2,520,000円←雇用保険が下りない人はここまでです。

②高年齢雇用継続基本給付金との調整後の在職老齢年金の年金額はいくらか

次に、この男性に雇用継続給付が下りるか確認します。

282,000円÷470,000円=0.6 (60%)←61%未満なら最大の15%が出る

雇用保険が出ると年金が減らされる事になります。
61%未満の人は6%止まることになります。
(この6%は年金の6%ではありません!注意!)

280,000円×6%=16,800円
16,800×12ヶ月=201,600円←さらに止まる分となります

なので、最後にこの分を引きます。

2,520,000円-201,600円=2,318,400円

在職老齢年金は2,318,400円となります。

       

在職老齢年金と高年齢雇用継続給付金の計算のまとめ

Wiki技能士

在職老齢年金と高年齢雇用継続給付金計算は、
停止基準緩和や特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢の変化から
昨今は問題にしづらくなっており、出題はまれです(この例題もかなり強引な設定になっております)。
他の項目がまだ覚えきれていない場合はそちらを優先してください。

外部リンク:きんざい(過去問掲載ページ)

2023年08月26日