建蔽率/容積率(応用編対策特化) | FP1級Wiki

FP1級応用編で必ず出題される項目です。ポイントだけをまとめて、試験対策に特化しました。
このページでは問題経験者に向けて書いていますので、建蔽率/容積率計算に初めてトライする方は過去問を片手にご覧ください。
また、昨今(特に2022.1実施応用編)では、基礎知識を問う問題も出ています。

不動産分野「09.建築基準法(建蔽率・容積率)」と合わせて学習してください。

建蔽率(敷地面積の計算)

建蔽率とはその敷地全体(土地)に対する建築面積の割合のこと。
何%が建物で何%が庭か。みたいなそんな事ですね。

その土地に指定された建蔽率に、ある条件を満たすと緩和率が加わって建築面積が決まります。
角地と耐火建築の両方を満たせば+20%ということになります。

加算される緩和措置

特定行政庁が指定する角地10%
問題文に「特定行政庁が指定する角地である」との記載があるか確認!
耐火建築物準耐火建築物
防火地域内10%なし
準防火地域10%10%
試験対策としては「防火地域の準耐火のみ加算されない」と覚えるのがいいでしょう。

※建蔽率80%(商業地域とか)の地域内で、防火地域内にある耐火建築物は建蔽率の制限がなくなります。(100%)

  • 建物の敷地が建蔽率の違う複数の地域にまたがる場合はそれぞれで計算した合計で算出
  • 敷地が防火地域の違う複数の地域にまたがる場合は「防火地域>準防火地域>規定なし」の優先順位になる(全面積厳しい方になる※)
  • 接する面に幅4m未満の道路がある場合、セットバックが必要になるため土地が狭くなるので注意

(仮に2m道路で反対側が崖などでないなら1mのセットバック(道路に取られる)となる)

※防火壁などで明確に分けられている場合は別々になる(応用編で今まで出たことはないけど)。

例:土地 200㎡ 指定建蔽率60% 角地 防火地域の耐火建築物

この場合だと、60+10+10=80%なので、
200㎡×80%=160㎡が建築面積となる。

       

容積率(延べ床面積の計算)

容積率は敷地面積に対する延べ床面積の割合のこと。例えば30坪の土地に容積率300%なら延べ床90坪の建物が建てられますよってことです。

  • 前面に12m以上の道路があれば指定容積率を敷地面積と掛け算して出すだけです
  • 前面が12m未満の場合は「前面道路の幅×4/10などの法定乗数」で計算し、指定容積率と比べて低いほうが採用される。
  • 建築物の敷地が2以上の容積率の異なる地域にわたる場合は、それぞれの地域の容積率を加重平均して計算する。

建蔽率の問題の後に出てくることが多いので、うっかり建蔽率の計算で出てきた敷地面積に掛けちゃう方がいます。関係ないので分けて考えてね!
法定乗数について→09.建築基準法(建蔽率・容積率) - FP1級Wiki (fpwiki.com)

特定道路による容積率制限緩和

敷地の近く70m以内に15m以上の幅の特定道路があり、敷地前面道路の幅が6m以上12m未満だった時に採用される

計算式:(12ー前面道路幅)×(70-特定道路までの距離)÷70=前面道路に加算できる数値
試験では式が出るのですが、12と70が伏せられてしまうので、数字を覚えましょう!!

例 土地200m 指定容積率500% 容積率制限6/10 前面道路6m 特定道路までの距離49m
この場合の容積率は、特定道路による容積率制限緩和を使います。

(12-6)×(70-49)÷70=1.8

(1.8+6)×6/10=4.68=468%

指定容積率は500%なのですが、低いほうの468%が採用されます。

200m×468%=936㎡が床面積の最大となる。

       

建蔽率/容積率の計算のまとめ

Wiki技能士

建蔽率と容積率を計算するというのが応用編不動産分野の定番でしたが、
ここもまた昨今変化してきています。
ただし、建蔽率と容積率を計算できるのは基本となりますので、
しっかりと押さえておきましょう。

外部リンク:きんざい(過去問掲載)
タグ:建蔽率 容積率

2022年03月14日