2024年9月実施FP1級学科試験分析(応用編)

はじめに

2024年9月実施のFP1級学科試験の応用編を振り返っていきます。
基礎編まだ見てない方はこちら→2024年9月実施FP1級学科試験分析(基礎編)

毎度、基本的な話ですが応用編は5部構成。B分野リスク管理を除き(B分野かわいそう)
以下の構成で出題されます。

第1問 Aライフプランニング
第2問 C金融資産運用
第3問 Dタックスプランニング
第4問 E不動産
第5問 F相続・事業承継

今回も試験問題を片手にご覧ください。

分析の便宜上、配点予想もしていますが、
私の配点予想は過去の試験から想像したあくまでも独断です。
他のサイトさんを参考にもしてません。完全なる独断です。
みなさんは他のサイトさんの予想も参考にしてくださいね♪
そして急いで作っているので間違っている点があったら教えてくださいね(*´Д`)

また、ここは当てて欲しい!という問題は確定点として計算し、難易度の指標にしています。
確定点の評価基準は「FPWikiで学習しているFP2級保持者」を想定しています。

それではいってみましょう。

応用編解説

第1問:A分野

問51

まずは穴埋め問題からスタート。配点は1問1点の計6点と予想。
健康保険からの出題でしたがかなりマニアックなところが・・・(ノД`)・゜・。
答:①3(割) ②65(歳) ③入院時生活(療養費) ④患者申出(療養) ⑤200(床) ⑥5(万円)

①:健康保険で誰もが知ってる3割負担ですね。これは問題にならない。
②:ここから入院時生活療養費。テキスト外だなぁ(ノД`)・゜・。介護保険との釣り合いを取るために65歳からだって。
③:入院時生活療養費は療養病床(長期入院)に入院する際に食事・居住についての自己負担額を超える分の支給を受けられます。
④:患者申出療養だって。知らないよねこんなの。どうしちゃったんだ応用編。
⑤:200床。これも解けないわよ。どうなってんだ応用編。
⑥:埋葬5万円。これは解けた。ふざけんな。

なんかこうなんていうかこう点数を無理やり調整されたような問51でした。他の資格を持ってる人じゃなければ誰もが2点しか取れないだろう。
ここは2点しか上げたくなかったのかな。なんだか裏があるのかな。私が予想するには、他の問題で難易度が上げられなかったので、FP1級特有の出鼻でメンタルくじき作戦に出たのだと思います。心を折られたら相手の思うつぼです。立て!立てよ受検生!!٩( ''ω'' )و!!ここは確定点2点です。

03.健保・国保・後期高齢者制度(p14)

問52

介護保険からの出題。穴埋めはこちらも全部で6つ。配点は各1点、計6点と予想。

答:①30(日) ②6(ヶ月間) ③60(日) ④3 ⑤3(割) ⑥高額介護サービス費

① :認定期間は30日です。
②:新規の場合は6ヵ月間ですね。更新などの場合は原則12か月です。
③:更新は60日前から可能でやんす。状態が進行する等での区分変更はいつでもできます。
④:要介護3ですね。特養は要介護3からです。自分のためにもこれ大事です。おぼえておきましょう!
⑤:3割負担です。「〇〇以上でかつ〇〇」なので自己負担割合高くなっちゃいますね。
⑥:高額介護サービス費。自己負担には収入に応じた上限があるって事ですね。これも大事なこと。

ここは介護保険の基本が出ましたね。実生活でも覚えておきたい大事な事です。全問当てて欲しいです!!確定点6点です(^^)/

04.公的介護保険(p21)

問53

年金試算です。今回は遺族年金相談編ですね。遺族厚生年金を求めよという事です。今回軽め?あ、違うぞ。これは妻も年金受給してるパターンだ!過去問屋つぶしですね。
でも過去問だけに頼らずFPWikiをしてきた人なら大丈夫。それでは対策ページに沿って進めていきましょう。

私の配点予想は式5点、答え3点の計8点(式に部分点あり)。

答 227,824(円)

夫死亡による遺族厚生年金

問題文が遺族厚生年金を求めよとなっているとおり、妻がすでに基礎年金部分を受給している以上、遺族年金としてもらえるのは2階部分(厚生年金)になります。
今回の問題のキモは併給調整ですが、それを計算するにしてもまずは厚生年金額を出さねばなりません。でもこれは基本通りにやれば良いのです。
新しいパターンでうろたえてはなりません!式の部分点をもぎ取るつもりで挑みましょう!
総報酬制導入前と導入後で計算して足し合わせる。落ち着いていきましょう。

(300,000×7.125/1000×252+580,000×5.481/1000×257)×3/4=1,016,736(円未満四捨五入)

遺族年金は4分の3になるのが注意点です。でもまぁここまでは基本通り。

併給調整

次に併給調整が入ります。奥さんは厚生年金を受け取っている人なんですよね。今後このパターン増えてくるでしょうね。時代が共働きなんですから。うちのサイトでは補足で載せていました。載せといてよかった~(; ・`д・´)

併給調整するかしないかは、今自分が受け取っている年金と、「遺族厚生年金の2/3+自身の老齢厚生年金の1/2」とを比較して差額が出ればその差額を受け取れます。つまり夫のが低ければ0って事です。計算してみましょう。

1,016,736×2/3+900,000×1/2=1,127,827円

妻の90万より高いことがわかりました。差額を出してみましょう。

1,127,827-900,000=227,824円

遺族厚生年金として受給できる額は227,824円となります。

この併給調整。そろそろ出るかもしれないと思い補足として載せておりましたが、言っても「まぁ今まで出たことないしなぁ~」って気持ちが文章に出ていたのか変な解説になっていました。昔マンハッタンカフェで馬連なら万馬券なのを複勝で当てて30倍にしかならなかったときぐらいの反省です!!すみません(ノД`)・゜・。(競馬の話です)。

ここは満点なら8点。満点取れた人もいたと思います。そんなに難しくはない。でも初見問題ではありました。ということで確定点は式の部分点を獲得という事で控えめに3点としておきます(^^)/

01.年金試算(p478)

第1問のまとめ

第1問の確定点は合計11点。前回試験もそうでしたが、知らないと取れないという出題でした。荒れる展開ですね。出鼻くじき作戦です。でも、それでもFPWikiをやってくだされば半分以上は確保できるのです。よろしく!!٩( ''ω'' )و

第2問:金融資産運用

今回もまた株と投資信託について悩むAさんの問題。Aさんは年に3回同じことで悩むという事になりますね。いいお客さんですね。

問54

財務データ分析その1ですね。ROE、サスティナブル成長率、インタレストカバレッジレシオという、応用編第2問の三冠王がでました!これは外してはいけません!!
配点は各1点、合計4点としました。

答 ①10.81(%) ②5.86(%) ③120.41(倍) ④93.23(%)

①:ROEは13,100÷(120,00+1,200)×100=10.81ですね。小数点第3位は四捨五入です。
②:サスティナブル成長率はROEと配当性向を使いますね。ROEは①のとおり。配当性向は「会社の利益をどのくらい配当に回しているか」の割合です。
  「配当金÷税引後当期純利益×100」の式を用います。税引後当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益に置き換えます。
  6,000÷13,100×100=45.80%
  ROEと配当性向が揃ったのでサスティナブル成長率が導き出せます。式は「ROE×内部留保率(1-配当性向)」配当性向の逆がつまり内部留保ってことです。
  10.81%×(1-45.80%)=5.86%
③:インタレストカバレッジレシオ(倍)ですね。借入金の支払能力を測る倍率です。式は(営業利益+受取利息+配当金)÷(支払利息+割引料+社債利息)となります。
  (20,000+270+200)÷170=120.41倍
  今回、借入金に関する費用って170しかないんですよ。過去最大の倍率かもしれません。ほとんど借りてないんだね今回のX社は。
④:負債比率ですね。負債÷自己資本×100が式となります。単純な指標です。式はD分野「22.決算書の分析」で載せています。また、自己資本の定義ですが、これは応用編対策「03. 財務データ分析」でくどくど説明しております。「自己資本=純資産-新株予約権-非支配株主持分もしくは、自己資本=株主資本+その他の包括利益累計額で求める」ですね。自己資本は他の計算でも良く出てきますので基本として覚えましょう。
113,000÷(122,000-800)×100=93.23%

負債比率こそ出題率低めの問題でしたが、この問54はすべて当てて欲しいところですね。最低でも3問は当てて次に繋げましょう。確定点4点です。

03.財務データ分析(p488)
10.株式投資の企業分析(p175)
22.決算書の分析(p318)

問55

財務データ分析が続きます。出ました!シャープレシオと標準偏差!!当てましょう!!ちゃんと覚えてきた?!
配点予想は①②共に式3点、答え2点の合計10点とします。

答 ①1.16 ②12.17(%)

①:投資信託Yのシャープレシオです。まず緊張しているとYとZを間違うとかほんとにやりますんで注意してください。では行きましょう。
  シャープレシオ=(ポートフォリオの収益率-無リスク資産利子率)÷ポートフォリオの収益率の標準偏差
  (15.20%-0.10%)÷13.00%=1.16

②:相関係数が判明してる場合の標準偏差ですね。応用編対策「08.ポートフォリオ(期待収益率・標準偏差)」の出題例②のまんまです。参考にしてください。

  0.7²×13.00²+0.3²×12.00²+2×0.7×0.3×0.80×13.00×12.00=148.186
  √148.186=12.17%

ここは当てましょう。電卓の打ち間違いなどがなければ取れる問題です。確定点10点です。

08.ポートフォリオ(期待収益率・標準偏差(p513)

問56

信用取引に特化した問題が出ました。信用取引は解説していますがどこまで対応できるか。行ってみましょう!
配点予想は各1点の計6点とします。

①30(万円) ②5000(株) ③現引き ④6(ヶ月) ⑤品貸料 ⑥増担保(規制)

①:30%の30万ですね。これはイケる。
②:簡単な計算問題ですね。S社株と現金200万円を担保にしてT社の株を買うわけですね。代用有価証券は80%掛けです。そして委託保証金額は30%。レバレッジを掛けて信用取引で大きく買うわけです。

  ((4000株×1,250円×80%)+200万円)×100/30=20,000,000円

  2千万円分買えます。

  20,000,000円÷4,000円(T社株価)=5000株

  5000株買うことが出来ます。

③:現引き。これはテキスト外でした。反対売買(差額決済)ではなく、現金で支払って株式を引き取ることでした。
④:6カ月ですね。これは基本問題。
⑤:品貸料、逆日歩とも呼ばれます。逆日歩では当たりにしてくれないのかな?カッコ逆日歩みたいにしてくれてないよね?
⑥:増担保規制。これもテキスト外でした。ましたんぽきせい。秋田名物のような読み方をします。相場過熱を防ぐために委託保証金率を上げてレバレッジを弱めたりするんですね。ましたんぽ。

ここはテキスト範囲は当てましょう。確定点4点です!・・・けど、逆日歩が減点だとしたら・・・ってことで確定点3点にしときます!!

09.株式投資(p170)

第2問のまとめ

確定点は17点です!!範囲外問題が出ても基本を押さえておけばこの通り!!。取れる問題を落とさない!!応用編攻略のカギです。特に第2問は最近この傾向です。

第3問:タックスプランニング

今回は略式別表四じゃないですねぇ。脱サラしてお店始めたら地震に遭っちゃって大変ってご家庭。かーわいちょ(ノД`)・゜・。

問57

個人事業主の雑損控除と青色事業専従者控除。各問1点ずつの計4点予想。
応用編対策ページを見ながら攻略していきましょう。

①盗難 ②3(年間) ③15(歳) ④6(ヶ月)

①:盗難ですね。盗難や横領など、自身のあずかり知らないところで被害が起きないとダメですね。詐欺は対象外です。止めようがない状況が必要です。
②:雑損控除の繰越は、翌年以後3年間が正当です。
③:テキスト外ですね。要は社会人になれる年齢なので15歳ですね。でもこれ焦って高1の歳だから16歳!とか書いちゃうかも。
④:これも完全なテキスト範囲外。その年のうち6カ月を超える必要があるとのこと。過半数ってことですね。

青色専従者が変化球でした。確定点は2点としておきましょう!!

09.所得控除(p267)
11.確定申告・青色申告(p280)

問58

ここが難問になるかなぁ~。退職所得と事業所得の計算問題です!これをやらかすと問59も芋づる式にやられちゃうかも?!
配点予想は各式3点、答2点の合計10点とします!

答 ①6,800,000(円) ②13,030,000(円)

①:退職所得です。31年11ヵ月勤務で退職金3000万だそうです。いいな。良すぎんだろ。ま、さておき(ノД`)・゜・。
  20年超で控除額を計算して、最後に2分の1します。1年未満は繰上げてくれるのでこの人は勤続32年で計算します。

  30,000,000円-(8,000,000+700,000×(32-20))×1/2=6,800,000円

  6,800,000円が退職所得となります。これはいけたでしょ?でしょ?(´っ・ω・)っ
  あーどっちだっけー?ってなるとしたら1年未満をどうするか、かなぁ。

04.給与所得・退職所得(p251)

②:事業所得です。所得を出す式は「総収入金額-必要経費」。これだけなんですが、この必要経費が曲者です。
  必要経費とは「売上原価、販売費、一般管理費、その他所得を生ずべき事業について生じた費用で、償却費等の特定の物をのぞきその年に債務の確定したもの。」です。

まず「必要経費※2」というのがありますね。名前そのまんま。これは当然経費です。※2を読んでみると、経費の中には青色事業専従者給与は含まれているが、売上原価や減価償却資産は含まれていないとの事です。ここは別で計算してねって事ですね。ここでは純粋な必要経費として1194万円を抑えておきましょう。

そして売上原価。式は、年初棚卸資産の棚卸高+その年の仕入高(また製造原価)-年末棚卸資産の棚卸高です。今年事業を始めたばかりのようですので年初棚卸資産の棚卸高はありませんね。仕入から始まっています。そして年末棚卸資産の棚卸高ですが「税務上の届出はしていない」となっていますので最終仕入原価法の評価額となります。よって、

7275万円-670万円=6605万円になりました。これも必要経費という事ですね。

次に減価償却資産。2つありますね。1つがパソコン。10万円未満ですよ。これは減価償却できないですね。買った今年に一括償却です。つまり今年に8万円満額経費です。

そして2つ目の資産は機械設備。これは高額なので減価償却資産となります。ちびちび経費にしていくわけです。2016年以後は定額法となり、取得価額に償却率をかけます。今回のポイントは1年未満ですので、取得した資産価額を12で割って使用月数分をかけるというところ。これを思い出せたかどうかがカギと思います。

240万円÷12×10×0.125=25万円になりました。これを必要経費として計上します。

最後は青色申告特別控除です。ここまで計算してくると忘れちゃった人、多いんじゃないかなぁ。青色申告特別控除は、まず不動産から引いて、引けない場合は事業所得から引くんです。だから厳密には事業所得の計算の中ではないんだけど、問題文をよく読んでみると「所得計算上青色申告特別控除を引いてね」って書いてあるんだよね。FP1級試験。結構問題文にしっかりヒントが書いてあるんだよね。という事で、この人はe-taxで申告しているというので65万円を控除する事が出来ます。うっかり見落としてて試験後に模範解答見て「あーーー!!!」ってなってる人もいるかもなぁ。元気出してね(>_<)

という事で、経費と控除が出揃いました。これらを年間収入である売上高から引きましょう。

9200万円-(1194万円+6605万円+8万円+25万円)-65万円=1303万円

13,030,000円が事業所得となります。

03.不動産所得・事業所得(p245)

さて、確定点ですが①は満点いけたと思います。②は結構混み入った問題。テキスト的にはカバーしてますので満点いって欲しいですが部分点2点にしておきますか。
ということで確定点は合計7点です('ω')ノ

問59

はい、問58を踏まえての申告納税額計算です。準備はよろしいですかぁっ?!(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
配点予想は各1点、合計6点とします。

答 ①14,080,000(円) ②1,812,000(円) ③480,000(円) ④1,922,400(円) ⑤38,220(円) ⑥1,743,800(円)

①:問58で出た事業所得に給与収入160万を足して終わりかと思いきや問題文の給与所得控除額表が。「55万に満たない場合は55万円」ですので55万円控除しましょう。
②:雑損控除。計算方法は2パターンあって多い方が使えます。今回は「雑損失の額-(総所得金額等の合計額×10%)」これ、総所得金額等がポイント。退職所得は分離課税にしていますが所得は所得ですから計算に入れないといけません。よって式はこうなります。
(450万円+140万円-200万円)-(1408万円+680万円)×10%=1812万円
1,812,000円が正解となります。
③:基礎控除48万円。これは当てて欲しい。
④:これはもう表のとおりですね。1408万円-360万円=1048万円(c)を問題文の速算表に当てはめて計算します。1048万円×33%-153.6万円=1,922,400円です。
⑤:税額控除後の所得税(f)に2.1%かけますね。1,820,000×2.1%=38,220円です。
⑥:さぁ最後です。(h)-(i)です。(h)は(f)+(g)なので、1,820,000+38,220=1,858,200です。よって1,858,200-114,360=1,743,860円。よっしゃ!ってこのまま書いたらハズレです。空欄⑥については100円未満を切捨てよと問題文に書いてありますので、1,743,800円。これが正解です。私は一度やらかして間違えたことがあります(ノД`)・゜・。

申告納税額計算問題は、実は問題文にヒントが盛りだくさんなので、落ち着いて解けばそう難しくはありません。前問で事業所得がしっかり出せていれば全問正解もできます。
確定点は少し控えめにして半分の3点にしておきましょうかね。(´っ・ω・)っ

04.給与所得・退職所得(p251)

第3問のまとめ

第3問は取れた人と落とした人の差が激しい結果かも。しっかりできた方は満点いけたかもね(^^)/でも今回の確定点は12点です!!

第4問:不動産

問60

建築基準法の道路と固定資産税からの問題ですね。
配点予想は各1点ずつの合計6点。

答 ①2(m) ②4(m) ③2(年) ④位置指定(道路) ⑤1.4(%) ⑥6(分の1)

Ⅰ:建築基準法の道路

①:接道義務。道路に2m以上接してなければいけません。
②:建築基準法上の道路とは幅員4m以上ですね。
③:4号道路は2年以内に事業執行予定ですね。
④:5号道路は別名位置指定道路といいます。わたしの家はこれです(>_<)

全部当てられると思います。③は少し覚えにくいかな?ってくらい。

08.建築基準法(道路・用途・高さ)(p344)

Ⅱ:固定資産税

⑤:標準税率は1.4%ですね。わかってるけど書けるか!?って言われるとでてこなかったりね。しますよね。
⑥:住居200㎡まで6分の1。これはね、結構おぼえられますよ。覚えましょう。

12.不動産の取得と保有にかかる税金(p357)

今回は結構簡単でしたね。全問いけますよね。でもうっかり可能性を含めて確定点5点にします(^^)/

問61

課税長期譲渡所得の問題です。来ましたね。FPWikiユーザーの加点ポイント!!がんばりましょう!!
このパターンは前回とまったくいっしょですよ(^^)/
配点予想は①②それぞれが4点(式2答2)で、合計8点です。

答 ①723,200(円) ②5,854,500(円)

①特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例

これはFPWiki応用編対策の③居住用財産の買換(100%繰延)パターンで解きます。

まず差額が収入となります。
8,000万円-7,600万円=400万円

差額分に対する取得費と譲渡費を計算して経費として収入から引きます。取得費不明の場合は譲渡価額の5%を基準とします。
400万円-(8,000万円×5%+480万円)×400万円/8,000万円=3,560,000円←これが所得となり課税対象になります。

税率は一般税率になりますので所得税15%、住民税5%
復興特別所得税額は、出た所得税の金額に2.1%を掛けて算出していきましょう。

所得税3,560,000円×15%=534,000円
復興特別所得税534,000×2.1%=11,214円
所得税合計534,000+11,214=545,200円(100円未満切捨て)

住民税3,560,000円×5%=178,000円(100円未満切捨て)

最後に足し合わせます。
545,200円+178,000円=723,200円

②居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除および居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例

こちらは基本系の3000万円特別控除と軽減税率です。さすがに忘れてませんね?①居住用3000万特別控除パターンに沿って解きましょう。

まず課税対象となる所得の計算です。経費と3000万の控除ができます。
8,000万円-(8,000万円×5%+480万円)-3000万円=4120万円

軽減税率は6000万まで所得税10%住民税4%にできます。
4120万円×10%=412万円
412万円×2.1%=86,520円
412万円+86,520円=4,206,500円(100円未満切捨て)
4120万円×4%=1,648,000円
4,206,500円+1,648,000円=5,854,500円

今回は6000万を超えないので一般税率で計算する分はありません。これで終わりです。

①のほうが税額が少なくて済むということがわかりますね。今回も応用編対策をしていれば完答できる問題でした!!外してしまった方は何回もやって覚えてね(^^)/
確定点は満点の8点です!!

02.課税長期譲渡所得の計算(p483)

問62

住宅を建て替えるとのことで新築工事に関する質問。配点予想は1問3点の合計6点です。

答 ①248(㎡) ②620(㎡)

①建蔽率の上限となる建築面積

今回は近隣商業地域と第一種低層住居専用地域のMIX。近隣商業地域は防火地域内に耐火建築すれば100%になります。住居専用のほうは耐火建築で10%増です。
ただし、隣の道路が3mしかないのでセットバックで0.5m後退せねばなりません。

商業地域:10m×(16m-0.5m)×100%=155㎡

住居地域:10m×(16m-0.5m)×(50%+10%)=93㎡

足し合わせます。155+93=248㎡

以上です。簡単(^^)/

②容積率の上限となる延べ面積                 

それぞれの地域ごとに計算して足し合わせるのは建蔽率といっしょです。ただ、容積率の場合は指定容積率で計算した場合と前面道路の幅員による容積率制限のそれぞれで計算した場合の低い方が採用されます。

まずは近隣商業地域。これは前面道路の幅員による容積率制限のほうが低くなるのでこちらで計算します。

155×5×6/10=465㎡

次に第一種低層住居専用地域です。こっちは指定容積率100%のほうが低くなるのでこちらで計算します。

155×100%=155㎡

最後に足し合わせます。

465+155=620㎡

09.建築基準法(建蔽率・容積率)(p348)

ここも前回試験より軽め。今回の試験、結構狙い目なのかな?確定点6点!!

第4問のまとめ

確定点19点。ハッキリ言って満点でもいいくらい。前回、前々回に引き続き第4問は加点ポイントとなっています。毎回同じアドバイスになりますが、応用編の得点が奮わない人は不動産に力を入れてみましょう。

第5問:相続事業承継

最後は事業承継の問題ですね。07.類似業種比準価額と純資産価額計算に沿ってやれば怖いものなどない!!いくぞーーー!!

問63

来たぜ類似業種比準価額。ここが解けないと次の問64で失敗するぜ!!確実に取るぜ!!(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
配点予想は式5点、答え3点の計8点としました。

答 4,369(円)

今回の業種は「中会社の中」と設定に書いてありますね。ありがたい。斟酌率は0.6で「L」は0.75となりますね。控えておきましょう。

さて類似業種比準価額の算出です。

・1株当たりの資本金の額

まず1株当たりの資本金額を出します。

1,000万÷20,000株=500円

今回も50円あたりで示されている表については10分の1する必要がありますね。

・類似業種比準価額

選択する業種目ですが、菓子製造業なので本来小分類なのですがひとつ上のものと比較して有利なものを選べます。中分類の方が株価もなんでもすべて低いので中分類で計算するのが良さそうです。斟酌率はここで登場です。0.6でしたね。

578×[{(8.2÷7.3)+(55÷42)+(600÷433)}÷3]×0.6×(500÷50)
=578×1.26×0.6×10
=436.9円×10
=4,369円

答えは4,369円となります。オーソドックスな問題でした。ひっかけもなし。イージーです。

07.類似業種比準価額と純資産価額計算(p507)

ここは満点いけますね。いけなくてもいかないといけませんね。応用編対策をしておけばここは満点です。
確定点は8点です!!

問64

純資産価額および類似業種比準方式と純資産価額方式の併用の価額をそれぞれ求める問題。さきほど控えておいたLを使います。0.75でしたね。
もう超楽勝な定番問題。解説もコピペで済んじゃう問題。あ、手抜きって言わないで・・・(ノД`)・゜・。
予想配点は各3点、2問で6点の予想です。

①7,260(円) ②5,091(円)

・純資産価額

資産負債の状況の表の合計のところを使います。それと法人税率37%を使用します。
①:まず資産の相続税評価合計から負債の相続税評価合計引きます。
27,000万円-11,000万円=16,000万円

②:次に資産の帳簿価額合計から負債の帳簿価額合計を引きます。
23,000万円-11,000万円=12,000万円

③:①相続税評価額計(差引後)から②帳簿価額計(差引後)を引いて差額を求めます。
16,000万円-12,000万円=4,000万円

④:この差額の4,000万円に法人税率37%を掛けます。
4,000万円×37%=1,480万円

⑤:①相続税評価額計(差引後)からこの税額を引くことで税引後の企業の価値が測れるわけです。
16,000万円-1,480万円=14,520万円

これを株数で割って一株当たりの金額を求めます。
14,520万円÷2万株=7,260円(少数点以下切捨)

答えのひとつ、純資産価額は7,260円となりました。

・類似業種比準方式と純資産価額方式の併用

ここから併用を求めていきます。Lを使用します。
計算式はこのようになります。

評価額=類似業種比準価額×L+1株当たりの純資産価額×(1-L)

Lは類似業種のほうに使い、純資産価額は1からLを引いた分です。

4,369円×0.75+7,260×(1-0.75)=5,091円(少数点以下切捨)

併用での価額は5,091円となりました。

今回もド定番問題。批判が多いからきんざいさん今年はおさえてきてるのかな。確定点は満点の6点!!

07.類似業種比準価額と純資産価額計算(p507)

問65

さぁ最後は穴埋め問題。おしどり贈与こと「贈与税の配偶者控除」。予想配点は各1点の合計6点です。

①3月15日 ②10(日) ③131(万円) ④9 ⑤7(年) ⑥100(万円)

①:3月15日までの期限ですね。
②:贈与から10日過ぎたあとの戸籍謄本類が必要です。
③:おしどり贈与の計算問題ですね。5500万円の不動産の2分の1持分贈与です。2750万円分ということです。おしどり贈与の控除額は基礎控除と併用可能なので2110万円が最大となります。しかし、おしどり贈与は居住部分にしか使えないという制限があります。ただし、贈与部分を最大限居住用としてもらったと仮定して計算してよいというif要素があります。今回40%居住用の物件なので5500万円の40%=2200万円までは居住用計算可能なので最大2000万を利用でき、基礎控除と合わせて2110万使えます。そして今回、これが最大の引っ掛けなのですが、特例贈与財産の速算表がついてます。いりません。特例贈与とは直系尊属からの贈与の事です。それ以外は一般贈与です。配偶者は関係ありません。よって、
(5500万円×1/2)-2110万円×40%-125万円=131万円が贈与税額となります。
④:9です。10分の9だとすべてを居住用に該当することができます。
⑤:今年の改正で7年以内の贈与が絡んできますね。7年です。13.相続税の課税財産と非課税制度に載せてあります。
⑥:同じく13.相続税の課税財産と非課税制度より。延長で延びた部分の財産については最高100万までは控除できます。

04.贈与税の配偶者控除(p402)
13.相続税の課税財産と非課税制度(p428)

今回も解けない事はない問題。②がマイナー。③は特例贈与引っ掛けでやられちゃった人もいるよね。ここは確定点4点としておきます!

第5問のまとめ

確定18点。第5問でまさかの高得点。これは今回の応用編も高得点がでるかもしれませんね!

応用編まとめ

ここだけは押さえて欲しい点である「確定点」を集計してみると、

  • 第1問 11
  • 第2問 17
  • 第3問 12
  • 第4問 19
  • 第5問 18

合計  77 点

おぉー!結構な高得点が出ましたね!
というより元々の応用編の確定点です。昔はこのくらい取れる内容だったんですよねぇ。FPWikiの応用編対策が活きる試験回でした!!

「基礎編・応用編」総評

基礎編まだ見てない方はこちら→2024年9月実施FP1級学科試験分析(基礎編)

基礎編は、易問21 普通問22 難問7でした。
今回の基礎編はかなりのイージー回でした。
「確定点」は易問を全問正解、普通問を半分正解、難問は25%正解として68点(四捨五入)!!

応用編については今回は第3問を厳しくつけたものの定番問題が多く今回も高得点。確定点77点をマーク!!

最終結果は68+77=145点

今回も余裕の合格点!!ほらみんな!FPWikiで勉強すれば合格できるって事ですよ!!ヾ(≧▽≦)ノアハハハハハハ
出題範囲は納得のものばかり。嫌な問題も無く、これで合格できれば堂々とFP1級学科試験合格!!って言えます。
合格点叩き出した人は堂々と実技試験へ進みましょう!!

逆に残念だった人はまだ1級のレベルに達していないという事です。言い訳はできませんよ!いっしょに頑張っていきましょう!!

今回の合格率もかなり高いと予想します。20%いきそうな気がしますね。(前回18%くらいどうですかね?って言って16.95%でした。)

今年はネットの批判を受けてか定番問題を中心にしてきてるのでしょうか。
前回が難易度低かったために今回の試験を見送った人は受けておけば良かった!!となったかもしれませんね・・・。
こういう事があるので私は「模擬試験のつもりでも毎回試験は受けるべき」とお伝えしています。
試験料は決して安くはありませんが、実技試験よりはだいぶ控えめなので、
仮に勉強が間に合わなかったとしても模擬試験料を払ったつもりで学科試験を受けましょう!!

前回が緩いと次が厳しいという予想はたしかに立てやすいです。でも試験回には相性もあります。
やはり常に受け続ける。その緊張感を保ち続けている人が結果的に強いです。
維持と継続。そして向上です。頑張っていきましょう!!

今回合格したみなさん、おめでとうございます!!

残念だったみなさん、FP試験はまだまだ続きます!
学習期間が長い方が合格後も知識が定着してますよ!!毎回言うけどこれはほんとです!!

次は年明け1月試験。年末年始の過ごし方がカギです。わたしもX(エックス)で応援します!!頑張りましょう(^^)/

※急ピッチで仕上げましたのでコピペでおかしくなっていたり間違っている箇所がありましたらお問い合わせ・DM等でお知らせくださいm(_ _)m

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