いろいろな債券の種類|FP1級Wiki
個人向け国債を筆頭に、国債やら地方債やらいろんな債券があります。個人向け国債の金利下限なんかは特に問題に出やすい。
国債
個人向け国債
個人向けはすべてペーパーレス(証券が無く、口座への記録で管理)で発行される国債です。
10年変動金利、5年固定金利、3年固定金利の3種類がある。
共通の特徴
- 毎月発行(発売)されます。
- 購入は1万円からの1万円単位です。
- 利払いは半年ごとの年2回です。
- 中途換金は発行の1年経過後から。ただし、名義人が亡くなったり、大規模災害のときは1年以内でも可。いずれの場合も国からの買取によって成立します。中途換金額は額面と受取利子から直前2回分の各利子×0.79685を引いた額になります。
個別の特徴
個人向け国債 (10年・変動金利) | 個人向け国債 (5年・固定金利) | 個人向け国債 (3年・固定金利) |
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変動金利 (半年ごとに見直される) (0.05%の下限金利あり) | 固定金利 (0.05%の下限金利あり) | 左記に同じ |
基準金利×0.66 | 基準金利-0.05% | 基準金利-0.03% |
新窓販国際
個人でも法人などの団体名義でも買える国債です。昔は郵便局限定でしたが、郵政民営化に伴い全国の金融機関で購入できます。
満期 | 2年・5年・10年 |
発行時期 | 毎月(募集を行わないこともある) |
金利タイプ | 固定金利 |
利払い | 半年ごとの年2回 |
購入単価 | 5万円からの5万円単位。1銘柄の1申し込みあたり額面金額3億円が限度。 |
中途換金 | いつでも売却可能。個人向け国債と違い、国の買取ではなく市場での売却になる。 |
物価連動国債
全国消費者物価指数の動きに合わせて国債の元本が変動するのが物価連動国債。利率は変動しないが、元本が変動するので結果的に利子額も変動する。
償還額については増減後の想定元金額(物価の変動のよって算出される元金相当額)となる。
ただ、2013年度以降発行の物価連動国債については想定元金額が額面金額を下回る場合、額面金額で償還される元本保証(フロア)が設定されている。
地方債
主な地方債です。
全国型市場公募地方債 | 一部の都道府県(R1年度時点35団体)と すべての政令指定都市が単独で発行する地方債。 発行は不定期。全国誰でも購入できる。 |
共同発行市場公募地方債 | 複数の地方公共団体(R1年度時点で36団体)が 共同して発行するのが地方債です。 発行された債券の発行額全体について すべての参加団体が連帯して責任を負います。 毎月発行。全国誰でも購入できる。 |
住民参加型市場公募地方債 | 原則、購入者を発行団体地域に居住している 個人や法人に限定して発行される地方債で さまざまな都道府県や市区町村が発行している。 まれに購入者を限定せずに発行されるものもある。 発行は不定期。 |
銀行等引受地方債 | 地方公共団体の指定金融機関からの、 借入や引受の方法により発行される地方債。 発行は不定期。 |
事業債
事業債は別名「社債」と呼ばれます。金融機関以外の企業が発行する債券です。
普通社債(SB)
民間企業が資金調達のために発行する。Straight Bondの略でSBとも言われる。
期間中はクーポン(利息)が支払われ、満期になると額面金額で償還されるオーソドックスな債券。
新株予約券付社債(転換社債型・CB)
一定の条件で、その企業の株式に転換できる権利が付いた社債。転換社債とかCBとも言われる。転換機能がついているため普通社債より利率は低め。
株価指数連動債
日経平均株価やS&P500種指数等の参照する指数の変動で償還金額や利率が変動する。
さらに、早期償還条項がついている場合は満期前に償還されることもあり、額面金額を割ることもある債券です。
他社株式転換可能債券(EB)
仕組債の一種。満期償還日に現金ではなく、そこの株式や上場投信に転換されて現物で償還される可能性がある債券。あらかじめ定められた水準以上の金額であれば現金償還、行使価格未満であれば現物での償還となる。投資家側からは一切操作はできない。
ノックイン事由(対象指数が一定水準を割ること)や早期償還条項が付されている場合もある。
株価指数連動債がノックイン事由で早期償還される場合はあくまでも金銭だが、対象株価で償還されるのがEB債である。
EB債はハイリスクハイリターンの債券。
仕組債とは:債券+デリバティブ(金融派生商品)。通貨スワップや金利スワップなどを利用していろいろな組み方ができる。
EB債の仕組み
- ノックイン:判定日までに株価がノックイン価格を1度も下回らなかった場合に「額面償還+利子」を受け取ることができる。
- ノックアウト:判定日までの間に株価がノックアウト価格を1度でも上回ると「額面償還+利子」を受け取ることができる。
- 早期償還条項:コーラブル条項ともいう。あらかじめ繰り上げ償還する条件を示したもの。そのリスクは投資家が負う。
- プレーン型:償還を決める判定日が1回だけの標準型タイプのEB債
- 株式バスケット型:転換対象が2個以上あるタイプのEB債
ノックイン・ノックアウトの仕組み
設定日と判定日の間がノックイン(アウト)判定期間となり、期間中に下回ったり上回ったりで、その後の償還日に償還される。
EB債の課税方法
利子は利子所得として20.315%の源泉徴収(申告分離課税もしくは申告不要)。譲渡益は譲渡所得として申告分離課税となる。
株式で償還を受けることになった場合は、償還日における対象株式の終値が取得価額となる。
EB債の購入価額と償還株式との差額損失は他の所得と通算が可能である。
デュアルカレンシー債
払込、利払、償還が2種類の通貨でおこなわれる債券のこと。
二重通貨建て債券とも呼ばれ、2つの分類があります。
- デュアルカレンシー債(順デュアル):払込と利払は円、償還をドル等外貨でおこなう
- リバースデュアルカレンシー債(逆デュアル):払込と償還が円で、利払をドル等外貨でおこなう
外部リンク:金融庁
債券の種類に関する過去問を解いてみましょう。2020年1月試験 学科 問18
地方債に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 全国型市場公募地方債(個別債)は、すべての都道府県と一部の政令指定都市が単独で発行している債券であり、購入者に制限はなく、投資家は取扱金融機関を通じて購入することができる。
- 共同発行市場公募地方債は、複数の地方公共団体が共同して発行する10年満期の債券であり、毎年4月に年1回発行されている。
- 共同発行市場公募地方債は、実際に資金調達する地方公共団体は銘柄ごとに異なるが、資金調達の有無にかかわらず、共同して発行する全団体が発行額全額について連帯して当該地方債の償還および利息の支払の責任を負う。
- 住民参加型市場公募地方債は、当該債券を発行する地方公共団体に居住している個人に購入者が限定された債券であり、当該地方公共団体で開催されるイベントの招待券や施設利用券などの特典が付与されたものもある。
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解答
3
こんなの覚えてられるかー!っていう問題。まず名前が全部長い。あたしは名前が長いのが苦手です。
でも寿限無はEテレのにほんごであそぼをたくさん見たのでそこそこ覚えました。
1はすべてではない。←あ、なんか哲学っぽくなったwww「1はすべてではない。」
2は毎月発行。
4は購入者を限定してないのもありますね。
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