応用編対策特化:年金試算 | FP1級Wiki

将来もらえる年金がいくらかを試算する問題です。
応用編では出だしで出題される計算問題なので、
ここをしっかり当てて波に乗りたいところ。
実は、出題パターンはたったの2つ。

老後にいくらもらえるかという「老後の年金相談」と、
死んだらいくらもらえるかという「遺族年金相談」。

ほぼ、このどちらかになるハズです。

この項目では、「老後の年金相談編」と「遺族年金相談編」に分けてポイント解説していきます。


1.老後の年金相談編

基礎部分(国民年金部分)

老齢給付の満額は777,800円です(令和4年度)。
覚え方は「奈々菜パル子」です。嘘です。今年は語呂いらないです。
強いて言うならナナナンパです。

20~60歳までの掛け月で計算されますので、

式は、

777,800円×(掛け月÷480)=年金額

になります。
付加年金がある場合は、200円×付加年金掛月で計算して年金額に加算します。

2階部分(厚生年金部分)

計算式は、総報酬制導入前と導入後を足して求めます。標準報酬月額乗率については出題者から与えられます。
何度か過去問をやればすぐに身につく程度の計算式といえます。

① 総報酬制導入前の期間分
平均標準報酬月額×乗率×総報酬制導入前の被保険者期間の月数

② 総報酬制導入後の期間分
平均標準報酬額×乗率×総報酬制導入後の被保険者期間の月数

①+②=厚生年金

経過的加算

経過的加算を求める問題がたまに出ます。
式は与えられるのですが、厚生年金の加入期間での計算ですので極端に少ない金額の答えになることもあります。
不安になり、間違えて国民年金の加入期間で計算しないように注意しましょう。

〇〇円×被保険者期間の月数(480上限)-□□□円×(20歳以上60歳未満の厚生年金保険の被保険者期間の月数÷(加入可能年数×12))

〇〇円の金額は与えられます。□□□円は伏せられますが基礎年金の満額の金額です。

加給年金

加給年金で悩んでハズす事が非常に多いです。
金額は問題に出ているので何も計算する必要はなく、要は「足すか足さないか」。
条件を覚える必要があります。ここは暗記でいきましょう。

  • 厚生年金の被保険者期間が20年以上あること
  • 定額部分の支給がある人(1961年4月1日生まで)はその年齢から加算。 他は65歳から加算。
配偶者・65歳未満であること(65歳になると自分の年金が始まるから)
・配偶者自身が20年以上の厚生年金を受け取っていないこと。あるいは障害年金。
・18歳の年度までの子
・20歳未満の障害1~2級の子
生計維持将来5年以上にわたって年収850万円以上にならないこと

2.遺族年金相談編

遺族基礎年金

18歳未満の子(もしくは20歳未満の障害1~2級の子)がいる妻、または子に支給されます。
遺族年金の場合は生存の場合と違い全額支給です。777,800円
こどもの人数に応じて子の加算があります。(18歳の年度までの子もしくは20歳未満の障害1~2級の子)

令和4年度年金額
配偶者777,800円
子の加算1人目+223,800円
子の加算2人目+223,800円
子の加算3人目以降+74,600円
ナナナンパ、ニニサンパ、ナシーム。中東っぽいですね、ナシーム。

2階部分(遺族厚生年金)

遺族厚生年金のポイント

  • 遺族厚生年金は通常の老齢厚生年金の3/4になります。
  • 退職者は長期要件※に該当しないとそもそも出ません(細かい要件はここでは省きます)。
  • 働いてすぐに亡くなった人のためにみなし300月があります(短期要件※の人のみ)。
※短期要件と長期要件

短期要件は厚生年金に加入中の人。長期要件は国民年金+厚生年金の合計が25年以上の人を指します。

計算式

老後の年金編同様、総報酬制導入前と導入後を足して求めます。標準報酬月額乗率については出題者から与えられます。

  • ① 総報酬制導入前の期間分平均標準報酬月額×乗率×総報酬制導入前の被保険者期間の月数
  • ② 総報酬制導入後の期間分平均標準報酬額×乗率×総報酬制導入後の被保険者期間の月数

①+②×3/4=年金額

現在加入中の人で掛月300月以上にならないうちに死んでしまった人は「みなし300月」が与えられます。

①+②×3/4×300/掛月=年金額

中高齢寡婦加算

中高齢寡婦加算を足すかどうかがいつも悩むところです。条件をしっかり頭に入れておきましょう。
支給額は式に与えられるのでここでは紹介しません。

  • 短期要件長期要件(条件付き)が対象になる※
  • 子のない妻に支給される。
  • 発生当時の妻の年齢が40~65歳未満である。

※短期要件は厚生年金に加入中の人。長期要件に該当し、さらに20年以上厚生年金加入後に脱退した人を指します
(ここでの20年は厚生年金だけの期間で20年必要です!!)

要は、基礎年金がもらえない奥さんが自分自身の年金をもらうまでの救済的な加算ということです。

遺族年金生活者支援給付金

2021年1月の応用編問題で突然出題され人々を驚かせました。

5,020円(月額)×12カ月

となります(R4)。

補足:妻も年金がある場合

妻も年金受給者の場合、
「遺族厚生年金の2/3+自身の老齢年金の1/2」と比較して高いほうを受給します。
応用編で出題される可能性は低いですが念のため載せておきます。

まとめ

Wiki技能士

FP試験における年金資産の出題傾向からみて、
注意すべきポイントは、老後の年金相談編の加給年金と、
遺族年金相談編の中高齢寡婦加算になると思います。
通常の計算については何度も繰り返して学習していけば、
パターンが少ないので自然と覚えます。
加給年金と中高齢寡婦加算がうろ覚えだと試験本番で大きく落とします。
計算練習と同じくらいの時間を掛けて条件を暗記しましょう。

外部リンク:日本年金機構(加給年金,中高齢寡婦加算)

2022年05月22日